文章がやたら上手い営業マンに、書くコツを聞いてみた
文章がやたらと上手い営業職一筋20年以上の友人に、書くときに気をつけていることを聞いてみたら、面白い答えが返ってきました。
文章は、テクニックより思いやり
以下、友人の回答。
「書いた後、相手が理解できるかという視点で見直す」
「意味不明な文章は迷惑。人通りの多い通路の真ん中でたむろしているのと同じで、他者への配慮がない」
彼が文章が上手く、優秀な営業担当者である理由がわかった気がします。
ネット上には、PREP法、主語と述語の距離を近づける、一文を短くするなどのハウツーが山ほどあり、どれも間違っていません。
むしろ必要なことです。
でも何より重要なのは、読み手を思いやる気持ち。
より具体的に言うなら、「(私は)どう書こう」ではなく「(相手に)どうわかってもらおう」と、相手に矢印を向けることが大切ということです。
各種文章ハウツーは、相手への気づかいがあって初めて意味を成すのではないでしょうか。
文章も運転も、「かもしれない」精神で
ビジネスの世界で文章が「上手い」とは、詩人や小説家のような情緒豊かな文章を書くことではありません。
「過不足なく情報を盛り込み、自分が意図したとおりに相手に伝わる」「受け取った相手が余計な疑問を持たずに適切な行動がとれる」ことだと私は考えています。
そのときに重要なのが「かもしれない」精神。
自動車教習所に通ったことがある方なら、「だろう運転」と「かもしれない運転」を聞いたことがあると思います。
「あの車は止まってくれるだろう」「歩行者は飛び出してこないだろう」と、自分に都合よく解釈する、だろう運転。
「あの車は止まらないかもしれない」「歩行者が飛び出してくるかもしれない」と、相手が自分の想い通りに行動しないことを想定する、かもしれない運転。
だろう運転は事故のもとなので、かもしれない運転が推奨されています。
文章も、相手が理解してくれない可能性を意識して書けば、伝わり方が見違えるはずです。
たとえば自分があるプロジェクトのリーダーをしていて、定期的にミーティングを主宰しているとします。
前回のミーティングが3月25日で、そのときに4月10日に次回のミーティングを開催することが決まっていたので、リマインドメールをメンバーたちに出すことにしました。
日本語して間違っているわけではありません。
意味は理解できますが、ここで「かもしれない精神」を発動。
前回のミーティングから時間が経っているから、どんな内容か忘れているかもしれない
「明日」と書いたけれど、今日不在だったりメールを見落としたりして、ミーティング当日に読む人がいるかもしれない
4月入社のメンバーは、何のことかわからず不安になるかもしれない
書き直してみます。
だいぶ印象が変わったのではないでしょうか。
これだけで「仕事ができる人」と思ってもらえるかもしれません。
文章も恋愛も、相手ありき
文章は恋愛と似ていると思います。
自己紹介を延々と書き連ねているラブレターをもらってもリアクションに困りますし、合コンで「俺(私)は~」とずっと聞かされてもうんざりするだけです。
相手が理解できるか、相手に興味を持ってもらえるかという気づかいが、文章を書くときには何より大切ではないでしょうか。
こんなふうに、恋愛をネタに文章のコツを解説するメール講座を配信しています。
第1回 ウェブ文章とラブレターの共通点
第2回 ハイスペック男性はモテても、ハイスペック商品は売れない理由
第3回 異性の気を惹く伝え方と、お客様の興味を引く伝え方の共通点
第4回 たった2点!相手に興味を持ってもらう伝え方
第5回 売れる文章のキモ
無料で購読できますので、登録してぜひ読んでみてください。
不要になればワンクリックで解除できます。
https://hirata-writer.com/whitepaper/
また、YouTubeチャンネル『テクニック以前の文章講座』も不定期で更新しています。
「文章力を鍛える毎日の過ごし方」
「写経(書き写し)で文章は上手くなる?」
ぜひご視聴いただき、高評価・チャンネル登録お願いします。
noteのフォローも大歓迎です!
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?