高場正能 | 高場経営広報舎

広報ひとすじ30数年。今でも現役広報室長を続けながら、兼業で「高場経営広報舎」を立ち上…

高場正能 | 高場経営広報舎

広報ひとすじ30数年。今でも現役広報室長を続けながら、兼業で「高場経営広報舎」を立ち上げ、他社の広報アドバイザリー事業を展開中。ゴルフに例えれば(ゴルフは10数年前にやめたが 笑)、ツアープロ 兼 ティーチングプロのイメージで。https://keiei-kouhou.jp/

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高場経営広報舎、noteはじめます

こんにちは。高場経営広報舎 代表の、高場と申します。 noteを活用して、広報(特に持論の「経営広報」)に関する私の考えや視点などを発信していきます。広報関係者の皆さまはもちろん、広報に関心や問題意識をお持ちの経営者に届けば嬉しく思います。 はじめは無理せず、ほどほどのペースで、細く長く発信し続けられたらと思いますので、どうかお付き合いください。 プロフィール 何はともあれ、自己紹介を。 1961年生まれ、早稲田大学商学部卒、1985年リクルート入社、翌年リクルート

    • 広報が扱う情報は“3度言語化”される。どこまでコミットするべきか?

      バリューを言語化してそれを伝えること。広報の仕事の基本中の基本です。 たとえばニュースリリースを作成するとき、新たな試みやインパクトのある構想などの情報を社内の多方面から収集し、それを整理して「言語化」します。これが1度目の言語化。 そのニュースリリースはメディアの記者に届けられ、何らかの取材を経て、記事や報道として「再言語化」されます。2度目の言語化です。 そして、本当はここからが本番。再言語化された記事や報道を、読者や視聴者、生活者、顧客、社会全般が受け止めて、それ

      • 経営者に近い経営広報は、気を抜くと単なる“腰巾着”に成り下がる

        客観スタンスなんて、そんなこと当り前と思うでしょうが、経営広報は経営者にとても近い立ち位置にいるので、実はそれがとても難しいのです。 ということで、【経営広報の秘訣】ベスト・プラクティス④は、簡単そうで難しい行動指針、「客観スタンスを崩さない」です。 と、その前に…。 【経営広報の秘訣】の全体像はコチラ☟ 経営広報は、いわゆる一般的な企業広報よりもさらに経営者に踏み込んでいくので、そもそもたいへん誤解を受けやすいポジションです。 いったい、どういうことでしょうか。

        • 広報が担うべき「正直」と「誠実」、それぞれの違いとは?

          「正直」と「誠実」。その違いを私はこんなふうに整理しています。 「正直」は行動に言葉を合わせること。「誠実」は言葉に行動を合わせること。私の定義する広報の役割はまさにここにあります。広報とは経営の「正直」と「誠実」をバックアップする仕事であると言えます。 少し詳しく説明しましょう。 「正直」は行動に言葉を合わせること 「正直」である、ということは、広報の仕事ではファクトに基づいて首尾一貫した姿勢でアウトプットすることを指しますね。ウソを言ったらアウトであるのは言うに及

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        高場経営広報舎、noteはじめます

          経営者からの矢継ぎ早のオーダーに、経営広報はどう応えるのか

          経営者のそばにいると、けっこうな無理難題が、しかも矢継ぎ早に繰り出されることがよくありませんか?私はしょっちゅうです。昔も今も。きっとそんな境遇なのでしょう。 ということで、【経営広報の秘訣】ベスト・プラクティス③は、そんなときの対処法、「『自分にできるかどうか』は横に置く」です。 と、その前に…。 【経営広報の秘訣】の全体像はコチラ☟ 【経営広報の秘訣】ベスト・プラクティス②はコチラ☟ さて、私も若いころは、正直この矢継ぎ早のオーダーに怯んでいました。「これは自分

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          小説『64』横山秀夫さんの「もう1人の社長であれ」という経営広報に通ずる話

          30数年の広報人生において、ジワジワと育んできた「経営広報」という考え方に至るプロセス、試行錯誤、紆余曲折、裏話などを描くシリーズ【経営広報への道】。第3回は「もう1人の社長であれ」。 私事ですが、私は警察小説が無類に好きでありまして、堂場瞬一、東野圭吾、宮部みゆき、誉田哲也、大沢在昌、雫井侑介、今野敏、高村薫、笹本稜平、松本清張、佐々木譲…、もう「読み漁っている」状態です。 中でも、大好きな作品のひとつ、横山秀夫『64(ロクヨン)』。 好きな理由は、主人公が地方県警の

          小説『64』横山秀夫さんの「もう1人の社長であれ」という経営広報に通ずる話

          経営広報が「進んで板挟みになる」のは経営者に肉薄するチャンスがあるから

          板挟み…。普通は嫌ですよね。間違いなく10人に10人が「避けたい」と思うでしょう。もちろん私もそうです。それなのに、【経営広報の秘訣】ベスト・プラクティス②「進んで板挟みになる」とは、一体どういうことなのでしょうか? その前に…。 【経営広報の秘訣】の全体像はコチラ☟ 【経営広報の秘訣】ベスト・プラクティス①はコチラ☟ さて、経営者の周りには様々な利害が集まっています。経営の最終意思決定者なのですから、それは当たり前でしょう。 例えば、経営者と他の経営幹部との間で意

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          広報の機能分化とともにスコンと抜けた真ん中部分、そこには何があるべきか?

          30数年の広報人生において育んできた「経営広報」という考え方。そこに至るプロセス、試行錯誤、紆余曲折、裏話などを描く、シリーズ【経営広報への道】。第2回は「ドーナツ化現象は何を置き去りにした?」です。 広報には時期によって、旬のテーマや機能があったというのは、前回お話しした通りです。 今でこそ、こうして冷静に語れるのですが、その時はもう必死で、右へ行くと思ったら次は左へ、価値観が目まぐるしく変化して、振り回され翻弄されるような時間経過でした。 その連続性の中で広報に向き

          広報の機能分化とともにスコンと抜けた真ん中部分、そこには何があるべきか?

          経営広報は、経営者が発する言葉に向き合う時、「黙って聴く」ことも必要

          「広報が発信するメッセージの“核”には、経営者の想いや覚悟が据えられているべき。それがないと、メッセージはブレるし、結果として伝わらない。だからその想いや覚悟を、広報は必死につかまえようとするし、経営者と一緒になって創ろうともする」。 そのためにどんな行動を取ったら良いのか、それを7つの手順と35のベスト・プラクティスとして体系化しました。その全体像は、【経営広報の秘訣】の前回でご紹介した通りです。 軽くおさらいすると、まず経営広報 7つの手順とは、  手順1 経営者に寄

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          広報という仕事の機能は、30数年間でこんなに変遷してきた

          経営広報の秘訣と並行して、シリーズ経営広報への道をスタートさせます。 これは、30数年の広報人生において、まるで鍾乳石のようにジワジワと育んできた「経営広報」という考え方に至るプロセス、試行錯誤、紆余曲折、裏話などを描こう、というものです。 広報には時期によって、旬のテーマや機能がありました。その変遷をキーワードで綴ると、ざっくりこんな感じです。一つひとつ、見ていきましょう。 80年代後半~90年代初頭 —— 企業文化!社会貢献! 私が広報を始めた1986年から10年

          広報という仕事の機能は、30数年間でこんなに変遷してきた

          経営広報 7つの手順と35のベスト・プラクティス、まずはその全体像を公開

          本来であれば、「そもそも『経営広報』とは何ぞや?」を語ったうえで、しかる後にその内容に踏み込むべきでしょう。そんな背景も並行してお話しするとして、この際いきなりメインコンテンツ全貌から始めることにします。 私の広報観 私は広報という仕事をこんな風に考えています。 そもそも広報は経営者の仕事である(「業務」ではなく「機能」として) 全ての広報メッセージの核に、経営者の想いや覚悟が据えられて然るべき だから、広報は経営者と協働して、経営者の想いや覚悟をメッセージやストー

          経営広報 7つの手順と35のベスト・プラクティス、まずはその全体像を公開