経営者に近い経営広報は、気を抜くと単なる“腰巾着”に成り下がる
客観スタンスなんて、そんなこと当り前と思うでしょうが、経営広報は経営者にとても近い立ち位置にいるので、実はそれがとても難しいのです。
ということで、【経営広報の秘訣】ベスト・プラクティス④は、簡単そうで難しい行動指針、「客観スタンスを崩さない」です。
と、その前に…。
【経営広報の秘訣】の全体像はコチラ☟
経営広報は、いわゆる一般的な企業広報よりもさらに経営者に踏み込んでいくので、そもそもたいへん誤解を受けやすいポジションです。
いったい、どういうことでしょうか。
経営広報は誤解を受けやすいポジション
笑えない事例があります。
私の広報室に、現場から若手社員を人事異動で迎えたときの苦いエピソードです。彼は同僚から「栄転おめでとう!」という言葉を贈られた(?)とのこと。
確かに広報室は経営者の直下の組織です。でもそれだけで、こういう見方が現実に起きてしまうのですね。私は背筋が寒くなりました。
部下の異動ですらこういう状況ですから、広報室長である私の行動や言動が、現場の社員からどう見えるのか、どう映るのか、推して知るべしです。
ここは本当に心して臨まないと、あっという間に“腰巾着”のレッテルを貼られる危険性がありますね。いちどそうなると、もう仕事になりません。
経営者と同じくらい、現場に寄り添うこと
「手順1 経営者に寄り添う」と言っておきながら、一定の距離感を保つとはいったい何ごと?と思われるかもしれませんが、ここが大事のです。
経営者に寄り添う姿勢は必須なのですが、それと同じくらい経営者と一定の距離感を保つことが大切です。
では経営者と一定の距離感を保つにはどうすればいいのでしょうか。
これには相対的視点が必要です。経営者に踏み込んでいくからには、それ以上に社内の他の利害関係者、とりわけ現場責任者に胸襟を開いてもらう必要があります。
そのためには、現場責任者側にウェイトを置くくらいで、実はちょうどよいと私は実感しています。
客観スタンスをキープしているかどうかは他人の評価であり、結果評価でしょう。経営者に寄り添うのなら、それ以上に現場に寄り添う。これが私の教訓です。
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