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経営広報が「進んで板挟みになる」のは経営者に肉薄するチャンスがあるから

板挟み…。普通は嫌ですよね。間違いなく10人に10人が「避けたい」と思うでしょう。もちろん私もそうです。それなのに、【経営広報の秘訣】ベスト・プラクティス②「進んで板挟みになる」とは、一体どういうことなのでしょうか?

その前に…。

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【経営広報の秘訣】ベスト・プラクティス①はコチラ☟

さて、経営者の周りには様々な利害が集まっています。経営の最終意思決定者なのですから、それは当たり前でしょう。

例えば、経営者と他の経営幹部との間で意見が割れることは珍しくありません。それを表面に出すかどうかは別として、一糸乱れずすべて賛成、ということは基本的にあり得ないわけです。

この点では、企業の成熟度合いは関係ありません。

経営者の周りには利害が集まる

そういうシーンの近くにいると、互いに徹底的に意見を交わして合意点を見出せばよいではないかと思わなくもありません。それでもだめなら最終意思決定者は経営者なのだから、「鶴の一声」で決めてしまってはどうか、と。しかし、そうもいかないのが大人の事情(苦笑)。

こうした状況を目の当たりにするとき、コーポレートスタッフとしては「君子危うきに近寄らず」というのが本音ではあるのですが、ここで進んで板挟みになる道を選択すると、実は得るものは少なくないというのが私の経験値、実感値です。

ベスト・プラクティス②
「進んで板挟みになる」

例えば経営者と他の経営幹部の間において意見の相違があったとします。真正面から話し合うことは、何らかの理由で回避されるているとします。こういうときの両者は、いがみあっているのではなく、まして敵対しているのではなく、基本的に「困っている」状態にあると思っています。

困っているのなら、手を差し伸べよう。働くの語源は、「傍(はた)を楽(らく)にする」であると言います。そこで私はこんな時、「わざわざ板挟みになりに行く」ことをやったりします。具体的には、正攻法で調整を試みることもありますし、両者だけの場をそっと設定することもあります。その舞台が広報案件であるかどうかは関係ありません。

肉薄するチャンスだから

ではなぜそこまでやるのかというと、板挟みの位置に突入することが経営者に肉薄するチャンスだからです。こういう場面は、経営者の本音、深層心理を垣間見る貴重な機会です。板に挟まれて圧縮されたエキスが滲み出てくるはずです。

板に挟まれて圧縮されたエキスが滲み出てくる

手順1「経営者に寄り添う」、そのベスト・プラクティス②「進んで板挟みになる」、いかがでしょうか。

この話をすると、「それは要するに秘書のような立場ですね」とよく言われるのですが、明確に違います。広報の立ち位置は、内と外の両方に跨って立っているのが本分

広報として大事だと思うから経営者への肉薄を試みるのであって、それが必要ない時にはしっかり距離を置きます。経営者も、その方がやりやすいのではないでしょうか。

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