小説『64』横山秀夫さんの「もう1人の社長であれ」という経営広報に通ずる話
30数年の広報人生において、ジワジワと育んできた「経営広報」という考え方に至るプロセス、試行錯誤、紆余曲折、裏話などを描くシリーズ【経営広報への道】。第3回は「もう1人の社長であれ」。
私事ですが、私は警察小説が無類に好きでありまして、堂場瞬一、東野圭吾、宮部みゆき、誉田哲也、大沢在昌、雫井侑介、今野敏、高村薫、笹本稜平、松本清張、佐々木譲…、もう「読み漁っている」状態です。
中でも、大好きな作品のひとつ、横山秀夫『64(ロクヨン)』。
好きな理由は、主人公が地方県警の広報官だからではなく、キレの良い文体とリアリティ、これに尽きます。
それはさておき…。
ふとした時に、広報の専門誌『広報会議』にこんなコラムを見つけたのです。「もう1人の社長であれ」警察広報官主役の小説『64』の作者・横山秀夫さんが語る広報の矜持。
広報の矜持
横山氏はこのコラムの中で、広報の在り方をこんなふうに語っています。12年間の記者経験を通じ、広報のあるべき姿を見極められたのでしょう。
私はそんな矜持を持てているのだろうか⁉
さて、「経営広報」を標榜している私。「広報は経営者と協働して創るのだ」と言っている私。よもや「もう1人の社長」と自称するなど思いもよりませんでしたが、客観的に考えれば、やろうとしているのはそういうことなんだろうなと思います。
そしてこのコラムの極めつけのコメント。
これはもう、鳥肌モノです。我が意を得たりとはこのことでしょう。経営広報という自分の見出した方向感が間違っていなかったと、心底嬉しくなります。でもその一方で、こう自問するのです。
果たして私は、そこまでの仕事ができているだろうか。もう一人の社長という矜持を持てているだろうか。
理想はまだまだ先にありますね。
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