コミュニティとデザインで、目の前のしんどい人を支えていった結果、地方創生になる
民間と若者がまちづくりに参画するきっかけの場、つの未来会議。
15回目のゲストは、三股町社会福祉協議会内に、コミュニティデザインラボを立ち上げた松崎亮さん
松崎さんとはじめて会ったとき、ぼくらがやっているまちづくりは、人の「興味・関心」から入るけど、松崎さんたちは、目の前でしんどそうにしている「個別支援」から入る違いがあることを知りました。
「個別支援」から「興味・関心」領域へ。相互を行き来しながら、結果的にまちづくりを実践している松崎さんの話は、地域共生社会のモデルづくりをめざす都農高校の活用計画をたてているぼく自身、一番聞きたい内容。
ところで、話の前に、社会福祉協議会ってどんなイメージ?
参加者同士で話してみたけど、若い人はほとんど知らない
さらに、まちづくりの接点についてイメージがわかない感じ。
1.個別支援からはじまる、まちづくり
松崎さんが伝えたいことは2つ。
松崎さんによれば、人のくらしは興味・関心でまわってるので、しんどい人の個別支援にはリソースが集まりにくい。
2.事例(KIMAMA PRODUCTS)
10人家族で生活に困ったお母さん、働きたいけど働けない状況をどう支援するか。社会問題井戸端会議で彼女の問題を話し合ったそうです。
松崎さんの図で整理すると
3.事例(どうぞ便)
困ってる人いたら手をあげてください、ってことだと来れない人もいるんじゃないか。そんな問題意識のもと、こども学食応援団のアンケート調査をみると、しんどい状況の中で相談に行きますか?の質問に対し20%しか行ってない
8割の家庭が支援に繋がっていない!
支援が届きにくいのは、社会に様々な制約や障壁が存在するから
松崎さんの図で整理すると
どうぞ便によって、これまで1回も社協に関わってない人も申し込むようになりました。定期的に職員が届けていくことで、しんどい状況を言ってもらえる関係性になり、福祉の個別支援につながっていった。
4.事例(樺山購買部)
個別支援としては高齢者の買い物支援、興味関心は空き家。
小規模多機能な公共空間が必要という判断に。
松崎さんの図で整理すると
5.数字とデザイン
福祉や地域共生社会は数字にしにくいので、どうしてもぼんやりしがち
コミュニティデザインラボでは、2025年までに200のプロジェクトと2025人のやっていく人たちを生み出すこミッション
いま155の1800人。あと2年ぐらいで40ぐらいのプロジェクトをつくる
すべての地域活動にロゴデザインをホームページですべての活動がわかるように見せています。
一番しんどい人だからこそ、本当に相談できる環境、見え方を用意しないとたどりつけない。
一番しんどい人にこそ、デザインが最初のやさしさ
6.地域共生社会の鍵を握る”社協”
社協(社会福祉協議会)って外資系?
松崎さんによれば、社協は戦後、GHQがもってきたもの。ちなみにデイサービスセンターや訪問介護など、介護保険のしくみには社協がつくったものが多いそうです。
社協の仕事って、もうひとつイメージがわかなかったけど、テーマ型のまちづくりにつながることもできる幅の広さがあります。
地方創生を学んでいる学生とも親和性があり、松崎さんのチームでも学生が活躍しています。
コミュニティデザインラボが手がけるプロジェクトの事業費はゼロ。住民主体でやっていってね、というコーディネート。開業するまでの人件費や内装費は補助金でまかないつつ、開業後は自主財源で自走が前提。
スタートアップに近いイメージ。社協は経営もできる。
しんどい人を支えていると、結果的に地方創生になる。
町長から、都農高校が、これからの地域共生社会の1つのモデルになることを目指している、という力強い言葉。
松崎さんからは、都農高校はめちゃめちゃ面白いハード。店舗をかまえてお客さんというより、ここにきたひとが主体性をもって何かができる場になるといいとアドバイス。
最後は、つの未来会議恒例の、参加者からの提案。
お題は「都農町の社会福祉協議会に期待することは?」
最後は、町長から次世代の担い手へ、金のバトンを託して終了!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?