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公の場での人々の振る舞い、価値観の違い (米国体験記)

私は以前米国に駐在していました。

米国人は日本人とは異なる価値観を持つ人ばかりで、とても多様性に満ちた社会だと感じました。

それほど長く駐在していたわけではないのですが、私の価値観を大きく変える人生経験になりとても印象深かったので感じた事を書き記しておこうと思います。

1. 多様性の社会。見た目、信条、出身国が様々で当たり前

日本は日本人ばかりで、大和民族以外の人が少ない社会です。米国は白人だけでなく(その白人にもゲルマン系とか色々あるけど)、黒人、ヒスパニック、アジア人など色々な人がいて、色々な言語があって(大多数は英語とスペイン語だけど)、色々な宗教があります。

○○系アメリカ人…つまり異なる国から来てアメリカ国籍を取った人もたくさんいるし、国籍は違うけど永住権を持っててずっと住んでる人もたくさんいるようです。

つまり色んな人がいて当たり前の社会だから人それぞれ違う事が前提の社会だなと感じました。服装や髪形も自由。私の会社には鼻ピーしてる人とかタトゥーしてる人とか結構いたけどそれが日常でした。

2. 個人の人権が最優先。ハラスメントには超厳しい

例えば日本人社会でありがちな飲み会強制参加、ゴルフコンペ強制参加とかは米国人の社会では絶対あり得ないです。行きたい人だけ行く。そもそもそういうのを会社で企画するってのも殆ど無かったですけど(日本人以外では)。

食事会でも酒を飲むかどうか、飲むとしてもどれ位飲むかも個人の勝手です。飲ませたら即コンプライアンス違反として内部通報されるでしょう。個人を公衆の面前で怒鳴ったり、バカにしたりするだけでもお縄かと思われます。

3. 家族第一主義。家族を犠牲にして仕事を優先するとクレイジーの一言

皆様本当に家族を大切にします。

パートナーが体調不良になったら看病のために絶対会社休みます。夕食は絶対家族で取らないとダメって家庭が多いようです。

なので米国の会社の同僚をディナーに誘うのはかなりハードルの高い行為です。独身の若い子なら比較的誘い易いかも知れませんが、そもそも同僚と飲み歩くという文化も無かったですね。

単身赴任する人はごく限られた幹部クラスの人だけでした。日本で活躍する野球の外国人選手もそういう境遇の人がいました。それが辛くて辞めちゃった人もいましたが。

4. 他人が何をしてようとあんまり気にしない。でも皆様気さく

例えばファストフードで音出して動画見てても誰も全然気にしないとか、レストランで子どもがうるさくても大丈夫とか、そういう話です。子連れはよほどの高級レストランでない限りどこでもウェルカムなのは居心地良かったですね。

じゃあ他人には一切関わらないかというと全然そんな事は無く、むしろ知らない人に話しかけるハードルはすごく低い社会のように思います。私はよく道を聞かれました。あと車の色がカッコいいねとか駐車上手いねとか着てるTシャツを指差してこれなに?とか。

知らない人に対して警戒心の強い人にはしんどく感じられるかも知れません。

あと、ニューヨークの地下鉄の中(運行中のです)で歌ってチップを稼ごうとする人もいました。

読んでる本を見られたくないからブックカバーをかける、という日本人の繊細なメンタリティとは真逆の社会だなと感じました。

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