カモメのお便り「流れ」を読む

経営学を専攻し、学ぶ鳥。研究の息抜きにはサッカー観戦をしたり、映画を見たり、本を読んで…

カモメのお便り「流れ」を読む

経営学を専攻し、学ぶ鳥。研究の息抜きにはサッカー観戦をしたり、映画を見たり、本を読んでます。

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最近の記事

2024年前期の時点。「10年単位で取り組みたいこと」の1年が過ぎて。

私は10年かけて、いくつかの領域でコツコツと取り組んでみようと思っている。その領域とは、以下の4つのものである。 言語 数学 歴史 マクロデータ 可能であれば、4つの領域全てについて、どうして取り上げたのか、どういうことに取り組もうと考えたのかを書き残そうと思っていた。実際のところ、1の言語しか書けていない。その内容を以下のnoteに書いた。 振り返り(1)言語 言語の領域に関しては、日本語と英語の取り組みがあった。 (1-1)日本語 以前にnoteに書いた

    • 研究時間の確保について

      教員1年目というのは、とにかく忙しい(らしい)。以前に先生方から聞いていたものの、いざ自分の立場になってみると、思っていた以上に忙しい気がする。 物理的な時間を取られるという話だけではない。とにかく各方面に気を遣う機会が多いのだ。大学の教員という立場は、主に三方向の人たちと仕事をすることになる。(1)学生、(2)他の教員、(3)事務の三者だ。新たな環境の中で、普通は一つの立場の人たちとの関係に頭を抱えるものだが、大学教員の場合は、全く知らない三者との関係づくりが求められる。

      • 「頭がいい」とはどういうことか?

        「頭がいい」 この言葉を昔からよく耳にする。ただ、この言葉がどうも苦手だった。なぜかと言えば、よく実態をつかめない感覚になるからだ。 「頭がいい」 この言葉は総合的(synthetic)な印象として用いることが多い。つまり、誰かを評価する際に用いる割には、分析的(analytic)なものではないのだ。なんとなく「頭がいい」と言いたくなるのだ。 僕は「頭がいい」という言葉自体は苦手だけども、「頭が良くなりたいですか」と聞かれたら、「Yes」と回答するように思う。そうなる

        • 博士課程に入るまでのいくつかの偶然

          世間には、博士論文の内容やその執筆を振り返るという趣旨で書かれたものは、比較的あるように思う。ただ私の場合、そこまで上手に書き進められた自信もないし、博論執筆からバックワード形式に進めることで削ぎ落とされてしまうことにもどこか抵抗を覚えてしまう。 そんなまどろっこしい心情を持った人間が書く文章なのだから、おそらく本文も歯切れが悪く読みづらいものになるだろう。美味しくはないけど、試しに口にしてみる。それくらいの心づもりを持たれた方に、読んでいただけたらと思う。大学院生の方であ

        2024年前期の時点。「10年単位で取り組みたいこと」の1年が過ぎて。

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        • 10年かけて取り組みたいこと
          2本
        • カモメの経営学談義
          2本
        • カモメの読書日記
          2本
        • フットボール酒場のある海辺
          2本

        記事

          iPhoneの修理のはずが、僕の修理になったのかもしれないという話。

          僕は、iPhone 6Sを使っている。かれこれ使い始めて7年になるだろうか。そこまでスマホを使いこなすほどのユーザーではないけれども、僕は、このあたりの世代のiPhoneがどうも好きだ。それもあってなかなかモデルチェンジをできずにいる。 使い古しているから故障も多いかと思いきや、そんなこともない。あまりアピールをしないけれども、僕から見ると、Appleの製品は結構丈夫なように思える。学部時代に使っていたMacbook Airもなんだかんだで5年か6年使っていた。僕のタイピン

          iPhoneの修理のはずが、僕の修理になったのかもしれないという話。

          組織と管理⑵ 分けること、組み合わせることの応用 | カモメの経営学談義

          (パタパタ) どうも。こんにちは。先週ぶりですね。 またしてもここにいらっしゃいましたか。といっても、別にここが何かの場所ってわけでもないんですけどね笑。ぼくは、よくここに来て、ぼーっとしながら涼しい風に当たっているのが好きなんです。もちろん、だれかとおしゃべりするのも好きですよ。 さて、せっかく来てもらったところ悪いのですが、また話を聴いてもらえないでしょうか。あなたの話を聞かないとんだ無礼野郎なんですが、どうしても前回の話の続きをしたくて仕方がないんです。 (頷くの

          組織と管理⑵ 分けること、組み合わせることの応用 | カモメの経営学談義

          組織と管理⑴ 組織とは分けることと組み合わせること| カモメの経営学談義

          こんにちは、カモメです。 パタパタと飛んできて電灯の上に停まっていたら、立ち止まっているあなたに出会いました。 ぼくはここに来る人とおしゃべりするのが好きなんです。たまにコーヒーやパンをくれる人もいたりして、ここの人たちはみんなやさしくて、冷えた身体に温もりが心地よく沁みますね。あぁ、何かをくれだなんて、そんな失礼なことは言いませんので、ご安心を。ここの人たちは温かい人たちが多いっていう話です。 ちょっと自己紹介すると、ぼくの仕事は経営学という学問を研究することです。小噺

          組織と管理⑴ 組織とは分けることと組み合わせること| カモメの経営学談義

          10年単位で取り組みたいこと(1)言語

          最近、時間をかけて何かを築いていくとはどういうことかということをよく考えている。自分自身が30代に突入し、20代での10年単位を経験したことが一つ大きく影響しているように思える。何かをやってみようと思うときに、私たちはどうしても数ヶ月や1年単位で考えがちだ。例えば、ある習慣が続くかどうかという議論では、運動や食習慣、勉強時間などが対象になりやすい。ただ、経験則からだけれども、それはおそらく一喜一憂して、築かれるものが何か定まらないまま終わってしまうように思える。 そこで、一

          10年単位で取り組みたいこと(1)言語

          ある本屋への愛を込めて

          先日、ぼくが小学生の頃からお世話になっていた実家の近くにあった本屋の本店がなくなることを聞いた。大正時代に創業した本屋だから、とんでもなく長い期間、本屋があったことにある。 ただ、その知らせを聞いた時に、ものすごく気落ちしてしまうほど、ショックを受けている自分がいた。自分が行くと知的好奇心が躍り出す場所、自分自身の大事な考えを育ててくれた存在がいなくなってしまうことほど、悲しいことはないと思った。 それと同時に、他の出来事も合わさってショックが増したように思う。いくつかの

          ある本屋への愛を込めて

          いかにして議論の範囲を絞るか

          最近つい考えてしまうことがあります。それは、議論の組み立て方についてです。自分が文章を書いているときにも考えますし、人と話しているときにも考えてしまいます。というのも、「どこまでこの議論は広げてもいいんだろう?」と思うような場面に出くわすからです。話を広げれば広げるほど、議論はややこしくなる・・そう思うからこそ、自分の中で振り返りながら、議論の範囲の定め方を考えてみたいと思いました。 以前にも似たような内容でnoteの投稿をしました。「答えの出る問い」について書いたときです

          いかにして議論の範囲を絞るか

          「継続は力なり」を実現するヒント

          今日は素朴なタイトルですが、継続することに関して、自分の中で印象深い言葉を引きながら、少し考えてみたいと思います。 1. 棋士の「構想」の中で「自然な手」を継続するという考え これは、羽生先生が将棋の基本についてまとめた『上達するヒント』に書かれていた文章です。書いた人が時代を席巻した棋士、羽生善治先生というところが驚きました。というのも、私たちはついついあっと驚くような手を考えていたのではないかと思いがちだからです。そうではなく、「自然な手」をどれだけ続けられるかに道を

          「継続は力なり」を実現するヒント

          答えの出る問いを設定する

          最近、自問自答する一つのテーマとして、「答えの出る問いに本当になっているか」というものがある。これをテーマに今回少し考えを整理してみたいと思う。 最初に重要となる部分を抽出しておく。 ーーーーーーーーーーーー 答えの出る問いを優先し、暫定的であることをわきまえる 経験的に対応しているかどうか、データにアクセスできるか 問いを工夫する(ブレイクダウン、範囲、使用する枠組みへの責任) ーーーーーーーーーーーー 答えの出る問いを優先し、暫定的であることをわきまえる

          答えの出る問いを設定する

          カモメの取扱説明書_1.0

          1.ライフスタイルと価値観基本的にはノンアクティブな趣味だと思います。中高の頃から内向的で何かを鑑賞、観戦したり、見たり聞いたり読んだりすることが好きなタイプです。 ファッションやトレンドなど、流行りのものを追いかけるところはほとんどないように思います。妻と結婚するまではほとんどドラマも観ていませんでしたし、みんなが読むようなジャンプ漫画、流行りの音楽なども全然分からないです。 早寝遅起な生活スタイルです。基本的には8時間睡眠をしないとやっていけないところがあり、それより

          ルーティンの設定

          もう30代に突入したわけだけど、振り返ってみると、大きな影響力を持ったことは、たいてい地道にコツコツとやってきたことだ。イチローさん、ボクシングの井上尚弥選手、作家の村上春樹さんのような方をイメージすると、決まって自分なりのルーティンを持ち、継続されている。これを機会に、自分のルーティンを設定してコツコツ続ける習慣づけをしていきたいと思った。 1. 散歩2023年に入ってから継続している習慣として、散歩がある。散歩は文字通りとにかくあまり定めずに思うがままに歩くことだ。何も

          サッカーを90分間観ること

          みなさんは、サッカーをどのように観ているだろうか。テレビのスポーツ中継、特定の代表の試合、スター選手に注目する、ウイニングイレブンなどのビデオゲームを通じて楽しむなど、サッカー自体の楽しみ方はたくさんあることだろう。当然ながら、楽しみ方は人それぞれだ。私自身は、実際にプレーする方は幼稚園と小学校の頃にクラブ活動でやっていたぐらいだ。それからは、サッカー部に所属する友人と趣味程度にやるレベルであった。だから、どちらかと言えば、観戦の方が好きだ。私にとってのサッカーの楽しみ方は、

          サッカーを90分間観ること

          研究者にとって専門性とは何か

          自分の身につけた「専門性」は何か。 大学に入ってから、「専門性」という用語を耳にすることが増えた。また、個人の能力を活かしながら、キャリアを積み上げていくような生き方がモデルケースとなり、専門性が注目を浴びるようになったと感じることもあった。 本稿では、私の専門性を振り返りながら、「専門性」がどういったものかを考察してみたいと思う。 最初に、私の身分からお伝えすると、博士課程に在籍する大学院生である。研究者を目指して修行する立場に当たる。専門は経営学で、もう少し細かく分

          研究者にとって専門性とは何か