「行動力」が資産になる時代
こんにちわ。ずぴです。先日堀江貴文さんの「多動力」を読みました。7年前の本ですが、まだまだ本に書いてある内容は今でも通用する内容なのでご紹介させていただこうと思います。
本をnoteで紹介するのは初めてですが本来はこちらが正しい使い方ですよね。笑
医師や医学生の方も含めて全ての方に参考になる内容だと思うので気になる方はぜひ原著も読んでみてください。
特にADHD傾向で少し多動な方はぜひ読んでみてください。今回は本の内容に加えて自分なりの解釈を入れて紹介していきます。
この本で取り上げられていることをおおまかに要約していくと下記になります。
ではそれぞれ解説をしていきます。
①多くの職種の壁がなくなってきた、「越境者」が活躍する時代
この本では「越境者」という言葉が使われているのが印象的でした。
「越境者」とは自分の職業だけにとどまらず異業種に参入していく人たちです。
堀江さんはこれからはこういった「越境者」が活躍する時代だと述べていました。
医療で例を挙げるとしたら、にしたんクリニックが挙げられます。にしたんクリニックを運営している会社は元々イモトのwifiという旅行用のwifiを貸し出すビジネスで成功していました。ところがコロナ感染が流行し一気に売り上げは下がりました。ここでクリニック経営という異業種に大きく舵を切りコロナのPCR事業や美容クリニックで大きな成功を収めております。
このように全く異業種からの参入して成功する事例が近年増えてきています。
このような「越境者」が生まれた背景には情報化社会の到来があります。特にコロナ禍以降に情報伝達技術は今まで以上に進歩し、SNSなどで情報をより容易に収集することが可能になりました。お金を出せば有益な情報は今まで以上に容易に手に入りやすくなり、またテレワークに必要なデバイスも急速に普及をしたために場所などの制約がなく仕事ができるようになりました。少子高齢化が進み、人材不足の時代となり人材も今まで以上に流動的となり、ビズリーチなどのダイレクトスカウティングも普及し、新卒から育成しなくても有用な人材を集めやすい時代となりました。
このような時代の中で今まで時間、場所、人材で参入障壁があったビジネスは大きく参入障壁がなくなってきています。
異業種に関しては情報が不足することによって参入ができないことが今まではありましたが、ビザスクなどでダイレクトに専門家にヒアリングができる時代となりこういった参入障壁もなくなってきています。
ノウハウという参入所壁もオンラインコミュニティの発展でお金を出せば有益な情報がすぐに手に入りこれも参入障壁とはもはや言えない状態となっています。
今まで以上に異業種への参入がしやすい時代となったといっても過言ではありません。
こういった中で異業種へ越境して成功することが大事だと堀江さんは言っています。
ではなぜ異業種へと参入していくことが重要なんでしょうか?
次のセクションで説明していきます。
②学校教育の洗脳を解こう!
堀江さんは、「学校で教わった洗脳を解かないといけない」と言ってました。
似たような記事を私が書いているので参考にしてください。
教育はあくまで産業革命前後の価値観に基づいて設計されています。
会社、工場で働いて生活していくのが安定した成功への道であり、医者や弁護士などのエリートになることがさらに大成功への道であるという価値観に基づいて作られています。100年前から学校教育の根本は変わっておらず、もはや時代遅れになっているのです。確かに100年前は財閥などが全盛期で労働者階級に生まれてしまえば、そこから資本家を目指したり、ビジネスを新たに起業していくことは現代と比べればはるかに難しい時代でした。スマホももちろんないので情報もかなり閉鎖的で、技術を弟子に伝承していく形なので、情報やノウハウだけで参入障壁を築くことができました。技術を磨くにも弟子入りをして5年から10年近く下積みをしないと教えてくれない時代であったので、ある意味学校教育は理にかなっていたと言えます。
では現代ではどうでしょうか?
情報やノウハウといった参入障壁は、スマホ1つあればほとんどのことで集めることができてしまいます。工場などで頑張って技術を磨いたとしても、機械化やAIなどの到来で数年経てばその仕事自体に需要がなくなってしまう可能性だってあったりします。100年前と比べて、現代は激動の時代となっています。AIや技術の進歩で5年程度でも大きく世の中が変わってしまう時代なのです。
情報過多の時代であり100年前と比べて時間の流れも明らかに早くなっています。
そんな中で学校教育は時代遅れと言っても過言ではないでしょう。石の上にも3年が美徳となっている学校教育では現代の時の流れに対応できずに淘汰されてしまいます。堀江さんはそういった学校の洗脳を改める必要があると述べています。
多動力を使ってさまざまな職業、職種に手を出しておくことが必要であると述べています。それはこの激動の変化の時代に対応する上では必須であるからです。1つの仕事しかしていないと、情報化やAIの進歩で需要がなくなってリストラされてしまった場合は次にやる仕事がない、あるいは新たに始めようと思うと習得や立ち上がりまでに多くの時間を要してしまいます。
早いうちに複数の仕事をしていれば、1つの仕事がなくなっても他の仕事で補うことができ、全体でバランスをとることができます。
私も普段からXやnoteで医師の方に医業以外でバランスをとることが重要であることをお伝えしてきました。もちろん医業は医師免許という圧倒的な参入障壁に守られていて特に保険診療の場合はその牙城がすぐに崩れることはありません。
ただ人口減少、医療費の増大の影響もあり楽観視ができない状態であり、それに備えておくことは非常に重要であると思います。
それに関連する内容ですが堀江さんはレアな存在になることが大事であると述べています。
③レアな存在になろう
レアな存在になることが大事であると堀江さんは言っています。例えば今はお馴染みのインフルエンサーというお仕事があります。インフルエンサーの収入のほとんどは企業などのPR費や広告収入です。彼らは一般的な人と比べて多くのお金を稼いでいますが、それは彼らが希少だからです。有名で広告力があって、目立っているから彼らは人よりお金を稼いでいるのです。別に何か特別な資格やスキルが元からあるわけではありません。(もちろん動画編集などのコンテンツ力やマーケティング力は秀でていると思います。)
つまり彼らはレアなのです。
堀江さんはレアになることが大事だと言ってます。
レアになるためにはインフルエンサーのように単一のことで秀でる必要はないと言ってます。例えば1000人に1人しかできないことを2つ持つことで100万人に1人の人材となります。100万人に1人ということは日本には100人しかいません。
そして我々は医師なだけで希少ですが、何か1つ組み合わせるだけでそれだけでレアな存在になります。医師は500人に1人程度なので、2000人に1人程度しかできないことを組み合わせると100万人に1人の人材となります。
SNSで有名になるとか、不動産投資をする、エンジニアになるなど何か医師以外に1つ秀でたことがあるとそれだけでレアな存在になります。
私も普段から医師や医学生の方に事業や趣味の延長でもなんでもいいので秀でたことを持つことを推奨していたので、この文章を読んだ時は非常に共感しました。
2つ以上組み合わせてレアな存在になることは、先ほど紹介した「越境者」になることを意味しますので相乗効果が得られるのでその点でもおすすめです。
続いてのお話も関連することなのですが100点主義や1つを極めることが美談であり美徳という風潮がありますがそれは古いよというお話です。
④80点でできることをたくさん持とう
日本だとやはり1つのことを極めていくことが美徳だし、それが正しいという風潮があります。学校でもそのように教わりましたし、もちろんそれは間違っているわけではありません。1番を目指すことは先程も述べたようにリスクが高いのです。例えばプロスポーツ選手を例に挙げると、怪我や成績が振るわなければ戦力外になり、職を失います。テレビ番組で戦力外通告の選手のドキュメンタリーが放映されていることがありますが、なかなか視聴者側も辛くなる内容です。プロスポーツ選手ほどではないですが、我々も1つの職業や会社に頼ったり、それに依存した形で生きていくのはこれからの日本社会ではかなりリスキーだと思います。
あることを8割程度まで向上させる労力と8割から9割まで向上させるは同じだと言われています。なので1つのことを極めるよりかは8割程度できて、使い物になる程度のものを3つか4つ持っていた方がいいということです。できればそれぞれの分野にシナジー(関連や親和性が高いもの)であると理想です。複数持つことでレアな存在になりますし、「越境者」にもなれるのでそれぞれのメリットを享受することができます。またそれぞれのビジネスや仕事に親和性や関連性があると、1つの案件で複数の自分の仕事につながって効率的に仕事ができるようになります。医師の場合だと「医師免許の隣のビジネス」を行うことがおすすめです。専門性が高くある程度参入障壁があるので、ビジネスのプロにカモにされなくて済みますし、医業との親和性も高いので、ビジネスが医業とつながったりして相乗効果が狙えるためです。
80点主義のイメージというのはファミレスやチェーン店のイメージが近いかもしれません。味は確かに一流店よりかは劣るけど、十分美味しく食べられます。チェーンやファミレスは味だけで勝負したら80点程度ですが、それに加えてマニュアル化した接客、立地、値段、知名度などをどれも80点以上を掛け合わせることで高い売り上げを誇っています。これを個人に応用していくようなイメージが近いのかなと思います。個人店だと景気に左右されて潰れたりすることは多いですが、チェーン店はもちろん店舗ごとで見れば潰れることはありますが、他店舗も含めて全体でバランスをとることができています。1つの分野にこだわるよりも総合的に優れていることを目指すのが重要だと思います。
我々医師も1つのことだけを極めるよりも全体のバランスをうまくとっていく方が重要なのかもしれません。バイト市場だと誰でもできるバイトの方が時給が高かったりします。もちろん医師は専門職なので、特に外科系の場合はその道を極めていくことは大事だと思います。ただ例えば別の診療科を少し(80点くらい)見られるようになるだけでも、別の診療科のバイトができたりします。それを複数持つと仮になんらかの理由で自分の診療科ができなくなったとしても他の診療科のバイトでひとまず生活はできるようにはなります。
ぜひ80点でできることをいくつか作ってみてください。
これらのことは誰でも実践できることです。唯一できるかできないかの分かれるポイントがあるとすればそれは「行動力(多動力)」です。
さまざまな参入障壁や情報格差がなくなった現代は「行動力(多動力)」が資産になる時代と言っても過言ではないでしょう。
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