見出し画像

観劇日記【往復書簡§初恋§不倫】

20240706 ACTcafe

美津乃あわプロデュース
朗読劇「往復書簡§初恋§不倫」を観劇。

前回の「セイムタイム・ネクストイヤー」
以来のおふたりのコンビ。
美津乃あわさまと田村K-1にいさま。
このおふたりの組み合わせって、
すごく意外だったんだけど
今となってはしっくりくる感じがするのです。

今回は、朗読劇とのことで
また違った魅力を感じられるのではないかと
わくわくドキドキしながらACTcafeへ。

下手側に、BARのハイチェアー2つと
1本のマイク、小さな丸テーブル。
少し青みがかった照明。
いい雰囲気だ。

物語は
手紙やメールのやり取りだけで構成されている。
とある男女が、ふとしたきっかけで出会い、恋をする。
でも、
単なる恋愛物語ではない。
ありふれた日常生活の話題を微笑ましく聴いていたら、
話は予測できない方向にどんどん転がっていく。

『世界のどこかで起こることは自分にも起こること』
という価値観で
必要以上に自分自身を責め、相手や周りに干渉し、
過剰な行動にでてしまう。

でもそれは、
自分にとって生きづらい世の中を
なんとか克服し、うまくかわして
必死に生きていこうとしているということ。
そういう所に気持ちが引っ張られ
心がピリピリして
ざわついて
涙がこぼれた。

『悲しみを伝えることは、暴力のひとつ』で
『わざわざ人に話すことじゃない』

そう言われても
抱えきれない想いや溢れる気持ちはあるから
やっぱり話してしまうし聞いて欲しいって思う。
身勝手で傲慢だとしても。。。

初恋編は、1時間30分
不倫編は、1時間40分
とのことだったが、
終わってみればあっという間だった。

が、

朗読劇なのに
演劇を(舞台を)丸々見終えた感じの重厚感。

演者の動きがない分、頭の中で状況をめいっぱい想像する。
言葉と言葉の間を読み取り、思考を巡らす。
そのためには一言一句聞き漏らしてはならない。
なかなかの集中力が必要。

(終演後、めっちゃ甘いものが食べたくなって
 えん魔さまに、甘々ケーキをお願いした(笑。)

あわさまは相変わらずおきれい(惚。。。
初恋編は、少女から大人の女性への成長を
不倫編は、弱々しい中にもひとつの信念を持つ強い女性を
演じ分けて、その繊細さの表現はさすがさすが。
えん魔さまプロデュースでは、かっこよく男前で
あわさまプロデュースでは、見事に「女」を演じる。

田村K-1にいさまは、鈍感すぎてイライラさせられつつ
でもそこがかわいらしく愛おしいと感じさせてくれる男性を。
とんちんかんな返事に
クスリと笑わせてくれる場面もあり。
「不倫」と言っても、全然いやらしくない。
「純愛」だと思わせてくれるのは
K-1にいさまのお力が大きいと思う。

あわさまが、K-1にいさまのいいところを引き出し
K-1にいさまもそれにきちんと答えている感じ。
二人の息はぴったり。

終盤
物語がどんどん加速し
ふたりの交差する想いも盛り上がっていく。
演者、観客が一体となってその空気感を共有する。
ACTcafeという劇場で。
素敵で最高の朗読劇だった。

あと
お衣装もそれぞれの物語に合わせて着替えられていて
こちらも素敵だったなぁ。。

アフタートークにて
想っていることをきちんと言語化できない、
とおっしゃるあわさまと
その想いをきちんと汲み取れるK-1にいさま。
その心はというと
「感性が近いんです」とのこと。
なるほど、そういうことなのね。。
目指すところが一緒なら、感覚で理解できる、と。
いいコンビだと今回も確信。

そしてそして
えん魔さま。
朝5時からお店に入り、お料理の準備をし、
開場してわずか20分で満員のお客様へのお料理提供完了。
おわるやいなや、音響照明ブースで本番オペレーション。
いやー、ほんとすごいですね。

全編終わった後、カウンターの中で
「しんどいにゃう!!!!」
とおっしゃってて(心の声がだだ漏れ。。。)
本当に本当にお疲れ様でした。

ロコモコ丼おいしかったので
また食べたいです。

物語の結末は
ハッピーエンドやバットエンドではなく
「ハッピースタート」だと
彼らの(私たちの)生活は
まだまだ続いていく
これからも生きて行かねばならない。。。

『君がいてもいなくても、日常の中でいつも君が好きでした』


往復書簡 初恋と不倫
『不帰の初恋、海老名SA』
『カラシニコフ不倫海峡』
作:坂元裕二


#あわプロ
#初恋不倫
#往復書簡
#朗読
#ACTcafe

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?