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記事一覧
君と語りたい本がある。四冊目『群青ロードショー』/ 著・半田畔
個人的な2019年のベスト小説に推したいのが、半田畔さんの『群青ロードショー』。4人の映画好き女子高生たちがオリジナル映画の撮影に挑む青春小説です。
主人公で語り部の朝宮陽は、「視聴覚文化歴史資料研究同好会」という活動内容の分かりづらい同好会を隠れ蓑に、友人たちと映画鑑賞を楽しむ高校生活を過ごしていました。
恋愛や青春ものが好きな陽。お嬢様なのにホラーが好きなミーコ。サスペンスや深いテーマ
君と語りたい本がある。三冊目『春や春』/ 著・森谷明子
今回ご紹介したい本は森谷明子さんの小説『春や春』。全国高校俳句選手権大会、通称「俳句甲子園」を目指す女子高生たちの奮闘を描いた青春小説です。2015年に単行本、2017年に文庫本が出版されています。
~ あらすじ ~
須崎茜は文学好きの父の影響で幼い頃から俳句に親しむ、私立藤ヶ丘女子高校の一年生。俳句が好きだからこそ、ある日の授業で「俳句は文学ではない」と言い放った国語教師の富士真砂子と対立し
君と語りたい本がある。二冊目『ハクメイとミコチ 1』/ 著・樫木祐人
『ハクメイとミコチ』は樫木祐人によるマンガ。2012年から連載が始まり、2019年3月時点では第7巻まで発売されています。
物語の主人公は身長9cmのふたりのこびと、ハクメイとミコチ。森の中にある楠木の根元に家を建てて一緒に暮らしていました。この世界では動物や昆虫たちも文明的な生活を営み、例えば郵便配達のバッタや大工のイタチなど、それぞれが自分の仕事をしながら日常を過ごしています。
まるで
君と語りたい本がある。一冊目『旅をする木』/ 著・星野道夫
詩情のある穏やかな文章に耳を傾けたとき、著者の旅したアラスカの広大な自然がスッと目の前に現れ、頬を撫でる優しい風も、皮膚を貫く冷たい風も、まるでその場に自分が立っているかのように感じることができました。
星野道夫さんの『旅をする木』、私の一番好きな本です。
あの頃、ぼくの頭の中は確かにアラスカのことでいっぱいでした。まるで熱病に浮かされたかのようにアラスカへ行くことしか考えていませんでした