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『フェルマーの最終定理』|数学史という科目があればいいのに。

学生時代はかなり読書をしていた方だと思います。
それが、ここ数年すっかり読まなくなってしましました。

私の場合、いくつかのお気に入りの作家を除けば、本屋にふらっと行って、表紙やタイトルから「ジャケ買い」をすることが多かったので、海外生活を始めてからめっきり読書量が減ってしまったのです。

その代わりに、引越しのたびに可能な限り書籍は処分するので、「あの本、処分したけどまた読みたいな」と思い、一度読んだ本を買い直すということがあります。
もう読まないだろう、と思って処分するのですが、手元になくなってしまうと読みたくなるんですね。困ったものです。

さて、先日買った本は、たぶん買うのが4回目です。
そこそこ分厚いので、処分しては買い直しを繰り返しています。

サイモンシンの『フェルマーの最終定理』です。今回はKindleで買ったので、次の引越しがあっても、手放さなくてすみそうです。

この本、すべての理系学生が読むべき本だと私は思っています。

私が初めて読んだのも、大学1年生のときでした。

「フェルマーの最終定理」という数学史上の難題が解決されるまでのお話です。一部数学の内容に踏み込んだ文章がありますが、基本的に数式は出てこないので、誰でも読むことができます。


何かと目の敵にされやすい数学。
高校数学のカリキュラムは、数年ごとに改定されていますが、「数学史」という科目を組み込んでもいいのではないかと、私は常々考えています。

「数学」という科目は、現代社会での要請を考えても無くすことは不可能です。(学生の皆さんは「無くなればいいのに」なんて言いますが)

ただ高校数学レベルになってくると、将来の選択や得意・不得意を考えると、生徒によっては「確かに、ここまでの数学を求めなくてもいいかも」と思ってしまうこともあります。

そこで「数学史」という科目を履修できるようになればいいのに思います。

「数学なんて将来使わない」と言っていても、やはりどこかで数学的な考え方が必要になるものです。

もちろん高校時代にその基礎を作るわけですが、数学な苦手な生徒に対して「数学の入口」を開いてあげることができれば、いつか学び直しがしたいと考えたときに役に立つのではないかと。


数式を使わずに、数学という学問がどのように成り立って、どうのような歴史を辿ってきたのか。「正しい」とは何か。

これが私の考える「数学史」です。

そして、その教科書として『フェルマーの最終定理』はぴったりです。
(高校生がこのまま使うには、さまざまな配慮が必要だけど)

数学というのが、もう少し身近なものになるように願っています。

かず


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