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10.19 UX ROCKET #01 UXネイティブのキャリア設計 イベントレポート

10.19(土)UX ROCKET #01 UXネイティブのキャリア設計 @千葉工業大学、無事終了しました。本当におつかれさまでした。
僕は主催者側のReDesigner for Studentスタッフなのですが、10/1にチームに入ったばかりなので、あくまで個人的な所感を交えつつ、今回は参加者っぽい目線でレポートを書かせてもらおうかなと思います。

まず最初に言ってしまっておきたいのは、これは本当にすごく意味のあるイベントだったな、ということです。
理由が幾つかあるので、順を追って書いていきます。

新しい世代が生まれていることを感じた

第1回である今回は、"UXネイティブのキャリア設計"というサブタイトルが付けられてました。これは話によると、学生発信で付けられたものだ、と。

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まず、自分たちのことを"UXネイティブ"と自称していることに、強い気概を感じました。"自分たちが新しい時代作ってくぞ"感 というか。

もしかしたら1990年代後半生まれの彼らって"ギリ、デジタルネイティブ"と言っていい世代なのかなとも思うのですが、上の世代から半ば揶揄の意味も込めつつ呼称されていたワードを、"俺たちがネイティブだ" というポジティブな自称にしてしまっているのがカウンターっぽくてすごく痛快だな、と。

霜降り明星やミキが、自分たちを"お笑い第七世代"と名乗り始めたこととちょっと重なりました(事実は違う!とせいやがANNで話していましたが)。アメリカなんかだと、ミレニアル世代がガンガン声を上げたり自分たちの見えている世界と上の世代の世界の見え方の違いを表現したりしている様子が当たり前になっているようですが、今日のイベントはそれと同じようなものを感じました。

彼らには彼らなりの問題意識がある

で、学生パネラーたちの各セッションがこんな感じです。
タイトルに注目してください。

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「これ、登壇者とかどういう風に決めて行ったたんですか?」と聞いたら、今回のイベントの中心になっていた千葉工大の安藤ゼミ生が、自分と繋がりのある学生たちを呼んだ、と。で、テーマは「キャリア設計」、というところまでが彼らのオーダーだったそうです。
そもそも、UXデザインというキーワードで学生たちがこんなに繋がっていることにちょっと衝撃でした。

そして、話す内容をどういう風に決めたのかについて登壇者である専修大学上平研究室のモハメド・アズハリくんや、東海大学の仙田真郷くんなどに話を聞いたところ、二人とも"自分たちの経験してきたことを、自分たちの言葉で説明したかった"というようなことを言っているように思いました。
これってある意味、彼らが社会とか上の世代に対してギャップを感じているからこそ「リアルを伝えたい」という欲求が出てきているのかなとも思えたので、その辺の橋渡しをReDesigner for Student運営としてはしなければいけないのかもなあという気づきがありました。

"デザイン"に対する理解の違い

もう一つ、"これは新時代だな〜"と思ったこと。これは元・美大職員として感じたことなのですが、"UXデザイナー"というキーワードのイベントに、美大生がほとんどいなかったことです。
これまでの世代の学生だと、やっぱり"デッサンができない""絵が描けない""物理的なモノを作ったことがない"みたいなことがコンプレックスになって、美大生以外は自分のことを"デザイナー"と呼ぶことにもう少し勇気が必要だった気がします。

でも今日はそれぞれの学生に話を聞いていくと、"データサイエンスやってます"とか"経営学学んでます"みたいな回答が返ってくるのが新鮮でした。そして本人たちは、いたってそれを普通のことだと思っている様子。"デザインの力を信じる"みたいなことは彼らの中に当たり前にあって、本当に伝えなければならないことをどうやって伝えるか"ということのインフラとしてデザインがある、という印象を受けました。

一応ちゃんと言っておきたいのは、美大で学んでいる人たちが遅れているとかそういうことではなくて、もしかすると美大とはかなり違う角度からデザインというものを捉えている人たちが既に相当数いる状態になっているのかもしれないと感じた、ということです。
そういう意味で、ちょっと分断が生じ始めている可能性のある"デザイン"という言葉をポジティブに擦り合わせていくことが、UXネイティブ世代の課題なのかもしれないな、と。我々もそこに入り込んでいきたいところ。

就活支援者的に気になったところ

最後に、ちょっと就活的な目線で感じた思ったことを二点。
これから就活やる人に気をつけてほしいポイントです。

一つ目は、パネル展示しているのに、本人にアクセスする手段が用意されていない人が多かったこと。
今日参加された方は、企業がパネルを写真に撮ってる光景を見たと思うんですけど、PFサイトに繋がるQRコードも名刺も何も用意されていないことが結構多かった感じでした。
僕ら企業側も、結構学生に話しかけるのって心理的ハードルがあるんですよね。何より、全員とゆっくり話す機会がない。ので、やっぱり連絡手段やPFサイトに繋がる導線は欲しいです!
僕も何人か、もっと作品見たいと思ったのにアクセスしようがない子がいて結構うろうろしました。名刺もQRコードも、今は簡単に作れるので、こういう時は作ってパネルの端っことかにピン留めとかしておくと良いかなと思いました。
一方、動画サイトへの誘導QRコード貼ってる子もいたりして、それはすごくよかったです。


二つ目。これも僕が元美大職員だからかもしれないですが、パネルや掲示物の切り方・貼り方について
せっかくパネル内は1px単位で整えられているのに、壁にかなり斜めに貼ってあったり、端がギザギザに切れていたりする人がいて、やっぱ目立っちゃうなと思いました。
せっかく良い提案でも、"自分の仕事を最後の最後は雑にやっちゃう人"に見えちゃうのがめっちゃもったいない気がします。
企業の展示会とか、美術館のキャプションって、見てて気持ちいいですよね。あれ、やっぱめっちゃ時間かけて準備してます。
ポートフォリオを紙で製本したり、またパネル展示する機会があるのであれば、時間をかけて丁寧にやっておくべきかなと思います。

30代前半の人間として

最後に自分の感想ですが…"この世代がちょっと羨ましい"です。
今日来られなかった人も、来たけどちょっと意味わかんない言葉があったなという人も、いずれにしても"デザインの意味が変わりかけている時代"に社会に出ていく世代なわけです。
そういう人たちが、学びながら、企業と関わりながら、自分にできることを模索している姿にどうしようもなく胸を打たれてしまいました。
ま、羨ましがってる場合ではないので、負けないように頑張りたいです。

何はともあれ、関わられた方々、本当におつかれさまでした。次は僕もがっつりコミットして、良いイベントを作る側に回りたいです。
…あとはやっぱり、参加者を増やしたいですね。TwitterなどのSNSを見ていると、「遠くに住んでて行けなかった」とか、「デザインの勉強したいんだけどな〜」みたいなことを書いてくれている人が結構いるなと思いました。
ReDesignerは、「デザイナーの数を増やす」というのもミッションの一つなので、こういう催しに「興味を持った人」が参加するような入り口も作れたらいいなと感じました。

そんなわけで、また次回お会いしましょう◎

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