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「なやみがなくなりますように」と書いた娘のこと。

久しぶりにnoteの世界に戻ってきた。1年以上、書くということを辞めていた。なんだか、休職していたみたいな感じ(笑)。

そんな1年の間に、娘も保育園を卒園し、小学生になった。

年中の時に集団生活が苦手だからと療育を勧められたが、その療育先は不合格。その後、年長の担任の先生がうまく娘を育てて下さり、集団生活が多少苦手だとしても、それなりに時計通りに動いたり、他の友達とも遊ぶようになっていた。

集団生活が苦手だから、小学校生活も苦戦するだろうなぁと思っていたが、そんなこともなく、毎日7時半のバスに乗って時間通り登校し、児童クラブで私の仕事の帰りを待っている。

2回目の授業参観だっただろうか。国語の授業で、娘は真っ先に手を挙げ、発言をしていた。思えば、保育園の頃もそうだった。夕方の迎えの待ち時間、年少から年長まで混ざったメンバーでなぞなぞを出したところ、年少の娘は年長さんよりも先に答えを発言し、保育士さんもびっくりしてたことがよくあった。

娘は、集団生活や運動が苦手だけど、相手が伝える能力、察する能力が高いように思う。

***

担任の先生は、女のベテランの先生だ。入学当初の初対面はキツそうなイメージだったが、学年懇談会などで話していると、経験から色々な場面に冷静に対応できる方なんだろうなぁと感じるようになった。

そんな先生と、夏休みに個別面談があった。

私「保育園の頃から、集団生活が苦手だったり、周りの雰囲気を予想以上に読んだりしすぎるので、お友達と仲良くやっているのか心配です。」

私は、きっとベテランの先生だからサッと答えるのだろうと思っていた。

先生「入学当初は難しい子で、率直に言うと、ちょっと悩みましたね。」

(おっと…うちの娘はやっぱり他の子と比べて難易度高いか…笑)

先生「〇〇さん(=娘)は、まわりにちょっとうるさいような子がいると、給食食べられないと言った日があるんです。それで、実は私の隣で食べたこともあるんです。」

(やっぱり、多少なりとも先生の手をかけていたのか。家ではその話はきいてないなぁ。)

先生「でも言わない子よりずっとわかりやすいから大丈夫です。」

やっぱり先生はコミュニケーション能力が高い。親を落胆させないように話を進めてくれた。そして私はもうひとつ質問した。

私「休み時間、お友だちと一緒に遊んでます?」

娘は、本が好きだ。児童クラブへ迎えに行くと、大抵ひとりで本を読んでいる。確かに本は好きだが、もしかしたらお友だちと遊ぶのが苦手かもしれない。ずっと1人で過ごしているようであれば、人間関係を学ぶ上で問題がある。

先生「毎日、自分で遊ぶことを決めて遊んでいるようです。ある時は、裏山にお友達と行ったりしていますが、本を読もうとおもったら、1人で本を読んでいることもあるようです。それよりも…」

そういって先生は、娘が描いた七夕の短冊をみせてくれた。1年生の、まだ習いたての整っていない、独特の子どもの文字。


『なやみがなくなりますように』


先生「1年生をたくさん受け持ったことがあるんですけど、こんな重たい内容を描いた1年生は初めて見ましたね…私も悩みました。でもね…。」

そういって、先生は短冊の裏を見せて下さった。すると楽しそうな動物の絵がたくさん描いてあって、先生は悩むのを辞めたそうである。

先生「何だか色々深く考え過ぎちゃう子みたいですね。誰がお友達かを書くアンケートをしたんですけど、たくさんの子の名前を書く子が大半の中、1人書くので精一杯だったようです。」

私も考えすぎるタイプだ。
だからこそ、似てしまったんだと思う。普段からいろんな人の、いろんな表情を見過ぎるところがある。

***

保育園と違って、小学校は毎日先生の個人的な連絡があるわけではない。娘もいちいち学校のことを話さない。むしろ、あの短冊の話をしたら、その話は聞かないで!と言われる。

娘はいつでも、些細なことを深く考えて過ごしているのだと思う。
今のところ、学校も児童クラブも体調が悪い日以外は行ってくれる。
行き渋る日は、ほとんどない。

家に帰ってきて、宿題をやるのをイヤそうにしたり、楽しそうにマンガを読んだりする娘はかわいく、無邪気な小学1年生そのものなんだと思う。

だから、母として想う。
この短冊、どうして書いたか大人になったら話してもらえないかな。
そう、これから娘が成長しても、一番の相談相手は私であるように。

過保護に寄り添う親ではなく、娘に自然に話してくれるような、そんな寄り添い方ができるようなお母さんでありたい。
娘も成長し変わっていく。そんな変化を受け入れられるお母さんであるように。

来年はどんな短冊になるんだろう。今から楽しみである。

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