「量か?質か?論争」に終止符を打とう
とても久々のnote更新となってしまいました。
今回のテーマは、
「量と質のどちらが大事か?」というよくある論争について、自分の中での整理を付けたいということを試みたいと思います。
能力を磨くということにおいて、「量が大事なのか?」、「質が大事なのか?」ということがよく取り沙汰されます。
そして、その回答でよく、
「量と質のバランスが重要」
と言われるのですが、どうもその回答にしっくりと来ないんですね。
バランスというのは比率として均一に取るべきなのか、どっちかに寄りすぎないほうが良いという意味なのか、どうにも曖昧な回答に思えてなりません。
勿論これは二元論で片付けられる話ではなく、結論的に言えば、
「どちらも重要」
というのが一つの答えにはなるかと思います。
しかし、そこで終わってしまっては何の論考にもならないので、もう少し話を深めていきます。
そこで思い出される話があって、2018年頃にとあるイベントに参加した時に、山口周さんに質問コーナーでこの「量と質はどちらが大事か?」ということを尋ねてみたことを覚えています。
その際の答えは、こんな答えだったかと思います。
「両方ですね。ただ、量をこなさないと質は産まれないですよ。色んな最高傑作というのは最も量をこなしたタイミングで産まれているんです」
これはなるほどなと思いました。
この内容を紐解くと、
「量と質はトレードオフの関係ではない」
ということになります。
言い換えれば、「一方を立てれば一方が立たず」というわけではなく、
「量を前提として質が存在する」
ということになります。
このテーマにに関しては山口周さんはこのnoteでも書かれておりました。
この考え方で面白いのが、
「量は質に転化する」というのは、
「技術的段階に応じて、変わる話ではない」
ということです。
量と質の話でよく言われるのが、
「最初は量にこだわり、上手くなったら質にこだわる」
という話があります。
Chat-GPTに聞いたところでもそんなような答えが返ってきました。
確かに、取っ掛かりの状態であれば、
「まず最初は量をこなす」という点にはすぐ納得できるかと思います。
しかし、
「ある程度の技術的段階になった状態であれば、量ではなく、質を求めることに変化するのが必然ではない」
と考えている点が興味深いです。
つまり、
初期段階であろうと、成熟段階であろうと、
やはり量をこなさない限りは質は産まれない
このように整理できるかと思います。
じゃあ、「量をこなせば勝手に質はついてくるのか?」という話が出てきそうですが、私はそれは断言できないと思います。
これについては、
「量をこなすことは質を高めることの必要条件ではあるが、十分条件にはならない」
と考えています。
では、十分条件として何が必要かと言えば、
やはり量をこなす上での「経験の質」が大事になるかと思います。
というのも、量をこなすことが必ず質を高めるが成り立つのであれば、
「努力の手段は何でも良い」ということになります。
当然そんなはずはないですよね。
ここで一つ私が好きな言葉を紹介します。
これはメジャーリーガーのダルビッシュ選手がツイッターで言っていた言葉です。
https://x.com/faridyu/status/15897716977
時に、「練習は嘘をつく」、
これはまさに「経験の質」のことを言っているのだと思います。
この点、加えて誤解のないように伝えると、
ここで言う「質」というのは、アウトプットの「品質」ではなく、
アウトプットの量をこなす過程における「経験の質」になります。
したがって、「質を高める」という文脈である「アウトプットの品質」を高めるものとは異なることをご理解ください。
つまりいくら量を積もうが、
「芯を食った努力でなければならない」
ということになるかと思います。
もう少し端的に言い換えると、
「いくら努力の量を積んだとしても、そのベクトルが間違えていたら、成果に繋がらない」
ということになります。
そうなると、
「それなら、「経験の質」として本当に正しいのかを時間をかけて見極めてから始める必要があるのか?」
という疑問が出てきそうです。
これについては、経験の質として本当に正しいかどうかにそこまでの時間を割く必要はないと考えます。
というのも、
ある程度目標が見えていれば、そこから逆算して行おうとすることに大きなズレは発生しにくいからです。
もしも、大きなズレが発生してしまうのであれば、それは目標自体がハッキリしていない、もしくは(可能性は低いですが)目標自体が非現実的であるかのどちらかかと思います。
目標が明確であればそのためのTo Doはブレイクダウン出来ます。
あとはそのブレイクダウンされたTo Doに従って邁進すれば良いと言うことです。
ただし、それが全て正しい、またはうまくいくとは限りません。
むしろそうであることの方が少ないです。
では、そこにおいて何が必要か。
至極当然のことではありますが、やはり
「振り返り」と「改善」
になります。
なので、自分が「コレだ!」と決めて、考えて判断したのであれば、
まずは走ってみて、走りながら改善していけば良いのです。
「それってよく使われるフレームワークの「PDCA」じゃないですか?」
と言われそうですが、それとはちょっと違います。
私は、PDCAの中では特に"Plan"は重視していません。
日本の企業は"Plan"と"Check”に時間を掛けてしまう傾向にあると考えています。
なので、もっとフットワーク軽く、
”DA-DA-DA"(やって改善の繰り返し)
というくらいで良いと考えています。
話が少しずれましたが、
これまでの話のポイントを纏めると、以下のようになります。
自分の段階に関わらず、量をこなさない限りは質は産まれない
そして、
量をこなすことで成果を出すためには、「経験の質」が重要
さらに、
「経験の質」は量をこなしながら、振り返りと改善で持って磨き上げていく
こんなまとめになるのではないかと思います。
この内容は、自分自身への自戒を込めた内容になります。
最低1週間に一度はアップすると決めていたNoteを忙しさを言い訳にサボり続けてたのは不遜の致すところです。
noteについては、私の貴重かつ重要な発進の場と考えているため、
今後より力を入れて、その量と質に拘っていきたいと思います。
その中で、
走る→走りながら考える→走り続ける
これを繰り返していきます!!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今回の記事がお読みいただいた皆様の何らかのヒントに繋がれば非常に光栄です。
それではまた。(必ず、遠からず記事あげます!)