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BARTENDER/SERVICE/企画/商品開発/COMMUNITY MANAGEM…

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BARTENDER/SERVICE/企画/商品開発/COMMUNITY MANAGEMENT

最近の記事

Could I get a French Fries Please?

 2024年3月上旬、オーストラリアから旅行に来ていた家族とゆっくりと話す機会があった。母親と10歳ちょっとの子供2人、そして母親の友人の合計4人による日本旅行で、10年振りの来日との事。春真っ只中で観光業も活気を取り戻している東京、彼らは「とても充実した時間だった」と帰路についた。  「Could I get a French Fries please?」 バーで働く自分に、10歳の少年が笑顔でオーダーをする。毎日のようにバーでポテトを食べていた少年と姉とはかなり打ち解け

    • 冬に着るもの

       自分の価値観や生活様式に合わせた服を着る、というのはとても大切だ。それは、その選択が少なからず自分自身のイメージを作るし、自らの意思表現でもあるから。  今年も既に冬に突入。自分が着るのはこれ。 ・BARBOUR BEDALE -SAGE- ・BARBOUR TRANSPORT -BLACK- ・ENGINEERED GARMENTS × GOLDEN BEAR LEATHER JACKET -BLACK- ・HELMUT LANG 1997 AW DUFFLE COA

      • ひとに会いにゆく

         6月6日夕方前。湿度も低く過ごしやすい曇り空の下、打合せを終え、タクシーに飛び乗り上野駅へ。 向かうは杜の都「仙台」。数年振りの東北、久し振りのはやぶさだ。  2月21日火曜日18時40分、中野の居酒屋に向かう途中、ほんの一時期Nui.で可愛がっていた後輩である思聞から電話で話したいと連絡がきた。 ということは報告か相談のどちらかで、彼の文章の続きには「ご報告が」という文字があったので、ポジティブなニュースだったらいいな…と少しソワソワしながら電話を掛けた。 こういう時

        • シングルモルト

           照明を落とし、暗くなった店内。微かに揺れるエジソン電球がその空間に風情をもたらしてくれる。 ウイスキーを注いだグラスを優しく重ねると、程よく高く心地良い音が響く。  最近、嬉しいことが2つあった。 1つ目は、大好きで格好良い人生の先輩(友人と呼んでも絶対に怒られないくらいには仲良し)にいいことがあった事。2つ目は、少し遠くに引っ越してしまう友人が「ふらっと来れる最後の週末だから」と、会いに来てくれた事。  まずは1つ目のお話。 「今月の25日は店にいる?必ず行くから居

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          「私」をつくる

           18歳、春。 高校を卒業した自分は、ファッションの世界へのめり込んでいった。 -----  小学校入学前に始めた野球。プレーヤーとしての終止符を打った自分は、大学4年間、学業とは別で学校に雇われ高校野球の指導員をしていた。高校野球というのは短いもので、その2年半限定だ。それは瞬く間に過ぎゆく儚さと、情熱を注ぐには十分なほどの魅力に溢れている。 大袈裟にいえば、「やんちゃ坊主(そして彼らを支えてくれるマネジャー達)の2年半」と「そのご家族の2年半」を断片的ながら(熱量は

          「私」をつくる

          Stage -個性輝くその場所を-

           立ち上げから参画しているStage by The Ethical Spirits & Co.が2022年7月に1周年を迎えた。そして、1ヶ月遅れで開催した周年イベントは沢山の友人やお客さんの笑顔と共に幕を閉じた。そして、新たな1年に突入し半年が経った。 お客様、そして日頃より応援・サポートをしていただいている皆様のお陰で2年目に突入。スタッフ一同感謝しています。皆様のお力添えがなければ、今の私たちはありません。 そして一緒に働くチームの皆、ありがとう!自主的にいきいきと

          Stage -個性輝くその場所を-

          1杯の小さなビール

           秋の風吹く夕方5時、天気は晴れ。 コーヒー片手に過ごす人、仲間とビールを飲む人、母の大きな手で押される小さな車に乗る赤ちゃん。 East side Tokyo。 英語にするとカッコいいこの街の、とあるお店でのお話。秋の香りと共に蘇る、僕の大好きな思い出。  夕方。この時間、僕の働く飲食店はお客さんの"動き"が活発な時間帯だ。ディナーに出掛ける旅行者、食事の準備のため帰路につく大人たち、仕事後の喉を潤す黄金色の液体を流し込む人。お店の中には様々な動きが交差する。 「いろ

          1杯の小さなビール

          夢叶う、その隣で

           日々たくさんの人が集うバーラウンジ。 僕の仕事の1つはそこのバーテンダー・サービスパーソン。 そこでの様々な体験を通じて、僕たちはお客さんに価値を提供している。 美味しいお酒が飲みたい、スタッフと話をしたい、テーブルを囲む友人と楽しい時を過ごしたい・・・。お客さんのニーズはまさに十人十色で、その時々によって変わる。 僕たちがどのくらい期待に応えられているかは分からないが、応えられるよう準備し皆を受け入れている。 そこに毎日在る景色。 僕はそれが大好きだ。 ハードと

          夢叶う、その隣で

          お酒を飲まないという選択「ソーバーキュリアス」◆多様性を受け入れ、歓迎する、その先にあるもの

           選択の自由。 お酒を飲む事/お酒を飲まない事。 その日の気分や体調に合わせて、各々が自分に優しい選択が出来ること。これはとても大切だ。  そして、「その選択を受け入れ、歓迎する環境を整える事」も同じように大切なことだと思う。 お酒が飲めない人・お酒を飲まないという選択をした人を白い目でみる時代はとっくに終わっており(というかそれは元々おかしな発想)、自分と違う価値観を受け入れて歓迎するのがこれからの時代だ。 Sober Curious  "お酒を飲まないという選択"

          お酒を飲まないという選択「ソーバーキュリアス」◆多様性を受け入れ、歓迎する、その先にあるもの

          夕暮れを駆ける-たった2時間の物語-

          "平日の夕方に2時間だけのBARをやろう"  緊急事態宣言の再発で、店舗として平日のBAR営業をしない事が決まった。 そんな中で僕が下した決断はこれ。個人でバーを借り、個人で材料も揃え、BARをやる。 今回はこの決断の背景を書こうと思う。 ▶︎やりたい事ってなんだっけ? ▶︎たとえ2時間でも役に立ちたい ▶︎飲食店は心の支えになっている ▶︎やりたい事ってなんだっけ?  社会情勢が日々変化し、"昨日までの当たり前"が"明日からの当たり前"ではない事、が当たり前にな

          夕暮れを駆ける-たった2時間の物語-

          Third Place -心の拠りどころをつくる-

           現代社会を生きる人々は様々なストレスや不安を抱えている。家庭でのストレスや職場での「立場を利用した拒否しにくい命令や目に見えない圧力」というストレス、友人のSNSを見るたびに感じる「私と違って楽しそうで良いなぁ」という不安や孤独。 日々そんなものと戦いながら過ごしている人も少なくないのではないか。 私はそんな人にこそ、いやほぼ全ての人にThird Placeが必要だと思っている。 ではこの、聞いたことがあるようで、よく分からない、でもちょっと分かるような言葉「Thir

          Third Place -心の拠りどころをつくる-

          LIKE MINDED PEOPLE

           LIKE MINDED PEOPLE。 僕の大好きな言葉で、日本語にすると「"似た"志や知力、価値観を持つ仲間」が妥当だろうか。今回は、そんな彼と共に働いていた時のお話。 満足度の最大化という共通認識  その頃、彼はシェフで僕はサービスパーソンとして働いていた。共に過ごす時間も長く、週に3〜4日は仕事後に夜食を食べに行っていた。真夜中のデニーズでパンケーキをアホほど食べたり、明け方月が出てるのに太陽のトマト麺を食べに行ったり、今でも良い思い出だ。  そんな僕たち2人は

          LIKE MINDED PEOPLE

          僕らは椅子にテニスボールをつけた

           日々の生活の中には「無駄」が沢山ある。 そんな無駄を無くすと、あらゆる余裕が生まれる。 1、椅子にテニスボールをつけた理由 2、押入れがない理由 3、洗濯機の場所 4、ストレスを無くすと余裕が生まれる 1、椅子にテニスボールをつけた理由  椅子にテニスボールをつけたのは、①引きずって動かしても床が傷付かない②持ち上げるより引きずった方が楽、だからだ。 ちなみに、テーブルの足にもテニスボールが付いている。キッチンで作ったものを、「ひとつひとつ運ぶ」のは面倒くさい。机を

          僕らは椅子にテニスボールをつけた

          Passion for Fashion

          17歳の頃から、ファッションが大好きだった。 そして、それは今も変わらない。 ただ、以前と比べると、より自分の生活スタイルに合うものを好むようになった。そして、「生活スタイルとの相性」を大切にしている。 好きなデザイナー/ブランド これは昔からあまり変わっていない。 山本耀司 Yohji Yamamoto/川久保玲 COMME des GARCONS/Dries Van Noten/Martin Margiela/Helmut Lang/渡辺淳弥 JUNYA WAT

          Passion for Fashion

          シームレスになる消費と応援

          昨今の騒動の中で飲食業において、より強く消費と応援がシームレスなものとして捉えてられてきている気がする。 これはチケットを買ってスポーツチーム/選手の応援に行く事に近い。 もちろんこの騒動の前から、応援したい人や気持ちの良い人の会社に発注をしたい、とか、好きな人のいるお店で食事をしたい(お金を使いたい)、みたいな事は良くある事だった。 そして、そこには多少なりとも「その人の生活が豊かになったら良いな〜」とか「自分が消費した事で、その人たちが潤い、活力を得て、また新しいプ

          シームレスになる消費と応援

          私はセレクトショップ〜飲食店の店員が提供するモノ〜

          飲食店とは、「食べ物/飲み物を重要な要素としたプレゼンテーションの場である」、と思っている。もちろんそこには、エンターテインメント性もあるし、人間性も大切だ。 ただ、飲食店から食べ物/飲み物は切り離せない。これは事実である。 そして、メニューに載せた商品を顧客の嗜好に合わせてセレクトする事が大切だ。 1、セレクトショップ内のセレクト人になれ! 2、共犯的選択体験 3、終わりに いわゆるアパレル系セレクトショップを思い浮かべてほしい。様々なブランドが作る製品を選び、選ば

          有料
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          私はセレクトショップ〜飲食店の店員が提供するモノ〜