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夕暮れを駆ける-たった2時間の物語-

"平日の夕方に2時間だけのBARをやろう"


 緊急事態宣言の再発で、店舗として平日のBAR営業をしない事が決まった。

そんな中で僕が下した決断はこれ。個人でバーを借り、個人で材料も揃え、BARをやる。

今回はこの決断の背景を書こうと思う。

▶︎やりたい事ってなんだっけ?
▶︎たとえ2時間でも役に立ちたい
▶︎飲食店は心の支えになっている
▶︎やりたい事ってなんだっけ?

 社会情勢が日々変化し、"昨日までの当たり前"が"明日からの当たり前"ではない事、が当たり前になった。

所属するチームで、トップダウン、あるいはチームでの意思決定による働き方の変更があった人も多いのではないか。

営業時間の変更・縮小、そして部分休業。
外的要因による、自分の意思ではない制限の影響を受ける事が増えた。

 そんな時、「昨日までの自分がやりたかった事」は外的要因によって「明日からの自分がやりたくない事」になるのか?と思った。

答えは否だった。
自分が昨日までやりたかった事は、朝起きて顔を洗って歯を磨いても、シャワーを浴びてリフレッシュしても、やはり"やりたい"のである。

考えてみればそんな事は当たり前で、自分で選んでやりたい事をしている訳だから、やりたくない訳なんてない。

話は早い。それならあとはやるのみだ。
どうすれば実現可能かを考えて即行動、それだけである。

▶︎たとえ2時間でも役に立ちたい

 僕の仕事(やりたくてやっている事)の1つを簡潔にまとめるとこんな感じ。

バーテンダー/サービスパーソンとして、お酒の提供はもちろん、コミュニケーションを大切に、「気がつくと足が向かっている」そんな心の拠り所を作り、上質な日常を提案している。

これは、リアル店舗での場合は営業をしないとできない。※オンライン上に作る事はできるけど。

であれば、たとえ2時間でも、↑を通して人の役に立ちたい

自分を信用し、ファンでいてくれる方たちをガッカリさせたくない。どんな状況下でも、そんな人たちの喜ぶ顔をみたい。

2時間営業のあらゆるコストや不確定要素を、会社やチームに掛けない方法、それは自分の責任でやる事だ。

僕にとって、この2時間にはとても大きな意味がある。

そしてみんなのお陰で、"誰にでも平等に与えられている2時間"が"僕にとってかけがえのない2時間"になっているのだ。

▶︎飲食店は心の支えになっている

 今の時代、人々の心の支えになっている飲食店も多い。

僕がよく使う言葉で言うと、そこに集う人たちの「心理的インフラストラクチャー」である。(※インフラストラクチャーとは本来、国民福祉の向上や経済の発展に必要な公共の施設の意)

スタッフや他のお客さんとのコミュニケーションから、幸福・安心を感じたり、新たなコミュニティに属す事で自分の居場所が増えたりする。また、時にひとり、お気に入りの場所で過ごす事で、リラックスする。

僕は人間にはそんな時間が必要だと思う。

だからこそ、僕はそんな時間を提供し続けたい。

 様々な制約がある中での営業。
"平和だったあの時"と同じ形で皆様を迎える事はできない。

それでも僕はバーに立ちます。
皆と共に過ごす2時間の物語を楽しみに。


お待ちしています!

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