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世界の名門ビジネススクールで教えている【決断力のルール】

 皆さんは仕事の時、どの様にあらゆる決断を下しているだろうか?

僕自身も大手企業に勤めていた経験があるのだが、立派な企業には「マニュアル」が存在し、まるで辞書のような分厚さだ。しかしこれがまた良く出来たもので、このマニュアルさえあれば場所・環境が違えど、皆が同じ様に足並みを揃えて働くことが可能になるのである。そして、足が出ようものならマニュアルにルールを追加して、また皆の足並みを揃えるのである。(辞書の様に分厚くなるわけだ)

この「マニュアル」というのは新しい部下が入ってきた時や、仕事の引き継ぎ作業などには素晴らしい効果を発揮する。これが無いと理解の共有にとても時間がかかってしまうし、口頭だけでは理解度合いにギャップが生まれてしまう。養老孟司さんが著書「バカの壁」でも仰っていた通り、実際に体験しないとわかった気になっただけで、何も伝わっていないのである。

しかし、新人教育や引き継ぎに際して、マニュアルだけではどうも説明が足りない部分が出てくる。それが「決断力」である。

地位が上がれば上がるほど、この決断に責任がのしかかってくる。さぞ有名企業は決断に関しても綿密にマニュアルが組み込まれているとお思いだろう。

実は、多くの有名企業の軸となる部分には辞書ほど分厚いマニュアルなど存在しない。とてもシンプルなルールで決断していたのである。


【境界線ルールとは、二者択一の形をとる、最も基本的な意思決定ルールである。つまり、「考慮する」か「排除するか」ということだ。 著書 SIMPLERULES ドナルド・サル/キャスリン・アイゼンハートより一部抜粋】


まず、「決断力」には「境界線ルール」というものが存在する。上記の通り、「ここまではセーフだけど、これを越えてしまったらアウト。」という線引きが明確に存在しているのである。

例えば、「うつ病」の疑いがみられる患者に四つの質問に答えてもらう方法で、医師はうつ病かどうかを診断している。質問は次のとおりで、

1・この1週間、泣くことが多かったか?

2・この1週間、自分に失望することがあったか。または自己嫌悪に陥ったか?

3・この1週間、自分の将来に不安を感じて、気分が落ち込んだか?

4・この1週間、自分は人生の落伍者だと感じたか?

これら全てに「イエス」と答えた患者は97%の確率でうつ病である確率が高いと診断を下すことが出来るのである。

皆さんもこれはOKすべきか、しまいかと決断に悩むことがあればこの「境界線ルール」を自分の中に持つだけで、スムーズ且つ的確に物事を判断できる様になるだろう。

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