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赤穂🦪坂越の合戦!の巻📚

 【まえがき】
 
毎年の恒例行事的に決行されている。

参戦メンバーも若干変更しながらも・・・。
私は初回からの参戦メンバーであった。

しかし、私は二度の敗戦を喫していた。


私は身体改造に取り組んだ。
そして胃腸を鍛え参戦する意気込みである今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

今年は、参戦し勝越しするため全力で戦う所存であります体調!?

隊長!
 
今年も熱い戦いの季節がやって来た!

生きるか死ぬかってもんじゃねぇ~。
生き地獄ってやつよっ!
分かるかな。
分かんねぇ~だろうな〜。

それは、体験したものだけが知る。
辛くも悲しい物語が今年もここに帰ってくる。

同士よ!
この指と~まれ!
 
いざ、出陣のとき。


【本 編】

 
そう、それは毎年12月から翌3月までの4ヵ月間限定で繰り広げられている戦いである。

ルールは、90分一本勝負!
やるかやられるかである。
 
戦いのステージとなるのは、十字鉄線で編みこまれた金網が敷かれた囲炉裏である。
その中央では、炭がパチパチと音をたて赤々と熱せられている。

皆は逸る気持ちを抑えつつ戦いの合図を待つ。

すると、『 もう我慢できねぇ~や 』
一人が立ち上がった!

ブチ切れたと言うのか。

『 ちょっと、トイレ言ってくる 』 と言い放つ。

戦いを目前に緊張がマックスに達したのだろう。
 
皆が揃い暫くすると、直径1mはあろう大きな竹網ザルに山積みにされた牡蠣、カキ、かきがテーブルの片隅に置かれた。

おっと。
早まっちゃいけねぇ~や。
チビッちゃってんじゃねぇ~のかい。
これから、おばちゃん・・・。
いやいや、お姉様が戦い方の説明をされるとこじゃねぇ~か。

皆の衆。
よ~く、耳の穴かっぽじぃって聞きやがれ。
これを怠ると、カキの奴らにやられちまうぜ!
奴らも死にもの狂いでかかってきやがるから気を引き締めてかからねぇと。
 
まずは、静かに殻の平らなほうを焼き、続いてひっくり返し丸みを帯びた方を焼く。
カキを置く際に気を付けることは、口の開くほうを横に向けておくこと。
間違っても自分の方やお連れさんの方に向けちゃいけねぇ。
そんなことした日にゃ~、血を見ることになる。

基本的には、この程度の説明である。
頭に叩き込んでおきな!


それでは皆様、お待たせ致しました戦闘開始!

奴らは火がまわりだしたら仕掛けてきますよ。
いつ仕掛けられてもいいように身構えていて下さい。
ほらほら、たくさん焼こうとして置くのはいいけど置く方向に気を付けて下さいね。
はじめは整列していたカキさん達が列を乱し始めてますよ。
 
徐々に焼けだし、カキをひっくり返していく。
おっ、カキの口が開いたぞ!
もうイケるんじゃないか。

待てい!
まずは、隊長からどうぞ!

今年の奴らは、いかがなもんでしょう。

本当は焼き加減を確認するための毒見役である。
うん、大丈夫そうなので、皆さん頂きましょう。

食べて焼き網に隙間が出来ると次々にカキを投入していく。
っと、そのとき、ついに奴らが仕掛けてきやがった。

奴らは十字鉄線で編みこまれた金網の上で身を翻しながら熱々のカキ汁噴射攻撃!

熱っつ~! 

つぅ~!

あちこちで、皆がカキ汁攻撃を受けている。
これは、何とか阻止しなければ。
手元のカキバサミで体勢を整え阻止しようとしたそのとき、事件は起こった!
 
『 バンッ! 』  

『 バァバン、バンッ! 』

『 熱っ! 』

『 キャ~! 』
 
逃げ惑う同士達!

目がっ、目見えない。
私はメガネをカキ汁でやられていた。

くそっ!

辺りにはカキの殻が散乱していた。
何が起こったのか。

暫くすると、静けさが戻った。

よく観てみるとそこには、そこには・・・。
なんと、そこには。

自爆テロを試みたカキ達の姿があった。
奴らは自分の身を投げ出してでも戦うというのか。

そうしている間にも、あちこちで自爆テロが連鎖的に起こっている。

皆は顔を見合わせ、断固戦うと誓うのであった。


『 我々は、テロに屈しない! 』


事態によっては、SATの動員も検討しなければならない。

隊長は熱くなった奴の殻をつかみ、どてっ腹にナイフを突き刺しコデ回る。
ポッテリとした魅力的なボディを見せ付けやがる。
美味そうじゃねぇ~か。
レモンを少し絞り舌鼓。

うっ。
うまい!

うめ~っ。

皆も次々頬張っていく。

よっしゃ、私もやっつけてやる。
カキを開き、平らな方の殻を持ち上げると、死にもの狂いでまだくっついていやがる。
貝柱の焼きが足らなかったのか。

その瞬間、ベロンと丸みを帯びた先ッチョが垂れ下がった。

まるで男の子のソレと思わせる形状となった。
可愛いやつめ。

シャブリ!

えっ!
シャブリって!?
皆さん何か変な想像してませんよね。

シャブリって、白ワインのシャブリやで。
(フランス、ブルゴーニュ地方シャブリ地区産の辛口白ワインでっせ)

カキを頬張り、シャブリをころがす。

『 お口の中が、海のミルクとシャブリのホワイトカクテルや~ 』

妄想劇から我に返ってみると、この戦いではビールと焼酎しか飲んでないことに気付く私であった。
 


まだまだ我々の敵ではなかったようである。

あっと言う間にザル一枚を平らげ、食べなきゃ孫悟空の如く、次の挑戦者を向かい入れる。

しかし、カキ汁攻撃や自爆テロで負傷した手を庇いながらの二回戦となる。


更に手傷を負いながら、二回戦をクリア!


三回戦はもう駄目だといいながら、ザルを小盛のおばちゃまで戦いに挑んだ。
 
やっとの思いで二枚半のカキの奴らをやっつけた。

っと、勝者への褒美なのか、お櫃に入った奴らと殻を剥ぎ取られた汁もんが振舞われた。

もうお腹、いっぱいであった。
いっぱい、一杯、オッパイ!って、最低〜!
 
勝利に酔いしれご満悦であった。

よきに計らえ。
 

そのとき我々は、奴らが逆襲のチャンスを窺っていることなど知る余地もなかった。

我々は美味いカキでお腹を満たし、ほろ酔い気分で帰路へ。


その、ほろ酔い気分が何やら変な気がしてきた。
そう、気のせい。
そうそう、自分に言い聞かせる。

まさかねぇ~。
こんな所でねぇ~。

もっと、雰囲気のいいところでないと。

イヤよ!そこまで近づいちゃ。ってか。

そのとき、『 どこでもええから車止めて! 』

その声は、ムードもなく、やや起こり気味!?
我慢できなくなったというのか。
皆は不安げに私を見ている。

止まるやいなや、即ドアを開けダッシュ!
その速さたるや 0.01秒。
うっそ~。

その傍らで リバースモード全開!

『 あ~ぁっ。 』って、
どっから声出してんねん。 

せっかくの美味いカキがカキ雑炊になって放出されていた。

小川のせせらぎへ、
お魚さん達にエサまきをしてやりました。
そう、お魚さんへのお裾分けである。
私は欲張りなお魚さんに全部分け与えてしまったようである。

カキ雑炊の中で溺れてるお魚さんがいないことを確認し車に戻る。

しかし、少し進んでは止まりを繰り返し、お魚さん達に還元しながら帰路に向かうのであった。
 


カキの逆襲は、内側から責めてきます。
攻撃を阻止することは皆無。

してやられました。
しかも、二年連続で・・・。
この戦いで二敗二勝の五分五分だ!


しかし、皆さんこれは食あたりではございません。
なぜなら、他の同士達は大丈夫なのに私だけ当たりくじを引いてしまったのだから。

そう、もしかしたら運がついているのかも。
運、うん。

ちょっと、前向きな考え方をしてみました。

しかし、気分は優れない。


空を見上げ。
大きく空気を吸い込み思いを馳せる。
そして来年も戦いに参戦することを強く心に誓ったのであった。

逆襲の逆襲をしてやると。
これで、二勝二敗。
勝算はある!

カキとの戦い!
その日の余韻に浸り、眠りにつけるか否かで勝敗が決まるのである。

来年は勝つ! 

早く帰って、反省会をしないといけない。
隊長、来年の戦術はいかがいたしましょうぞ。
 

つづくかも


おしまい

by まるまるの虫 カメさん
 

 
【あとがき】
 
旬の食べ物って美味しいですよね。
これからのカキは美味しいよ~。

でも、カキはよく焼いて食べましょう。
せっかく食べたのにお魚のエサにしたくはないでしょう。
 
カキって、生食用か加熱用かで処理の仕方が違いますよ。
買うときにお店の方に聞いてみて下さい。

お家で食べる場合は特に確認してから食べましょう。

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