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【私の仕事】 忘備録(52)文章表現「~である」➡「~する」型へ

◆この記事の内容:

文章を書くときに自分が気をつけていることを書いています。それと、みやすいエクセル表で自分がしていることを紹介します。


【私の仕事】 忘備録(51)決めたことを書面で残す大切さ からのつづきです。


日本語の表現と英語の表現


日本語の表現と英語の表現は多くの違いがあります。日本人が英作文をした場合、その違いが顕著に表れます。

例えば、

「作家希望の友達がいて、ついに本がヒットし、有名になった。」

この文を日本人が英作文した場合、

彼の状態、どのようなになったのか、どのような状態なのかを、表現します。つまり、Be動詞を使った「~である」タイプの表現。

He is now very famous thanks to his best-selling book. 

文法的には間違いはありません。英文としてはOKです。

イメージとしては、こうです。見た状態を英語で表現しています。これをAパターンとします。

Aパターン

状態 である


状態・事実(~である) ➡ 何かが(誰かが)~する(した)の表現へ


英語はAパターン、be動詞を使った「~である」”状態”タイプより、一般動詞を使った”動的”なBパターンを使います。

He became very famous thanks to his best-selling book.

図でイメージするとこのような感じ。その人(主語)は、「どうなった」「どうなる」タイプの表現。

*日本人特有のAパターンのbe動詞をつかった「~である」タイプとは違います。

能動的 する


日本語にはない英語特有の表現


さて、さらに、日本語にはない英語特有の表現があります。

His best selling book made him very famous. という表現です。

これをCパターンとします。


Cパターンは意味としては、上述のA、Bパターンとさほど変わりませんが、このCパターンは、「彼のベストセラー本が彼を有名にしたのだ。」と、日本人からすると、なんか遠回りなめんどうな表現に感じるかもしれません。

学校の英文法では、わざわざ名前をつけて「無生物主語の構文」として習います。

でも、このめんどうな言い回し、すごく大切。実際、話し言葉でも、ネイテイブはこのよう話すことがあります。


Cパターンを図で表すと、このよう感じ。

「何かが、その人を、そのようにした(させた)」

受動的 される

「ものごとが、人に行動させた表現」です。つまり「ものごと」が人を行動させた。「させた」=人に何かの動きをさせる=使役です。

従って、makeは使役動詞と学校で習います。

ここでは、His best selling bookが「ものごと」にあたります。



「日本に来た理由は何ですか?」


外国人に「日本に来た理由は何ですか?」と聞くとき、

「What brought you to Japan?」「何があなたを日本に来させたのですか?」の表現の方がいいです。

「Why did you come to Japan?」「日本に来た理由は何ですか?」は、こなくてもいいのに何で来たの?ような感じになってしまいます。



日本人は「~である」表現が好き


「~である」表現で典型的なのは、日本人は相手に行動「~する」を要求したいのに、自分の「状態や事実」を表現します。

機内で、フライトアテンダントに、「水を持って来て下さい」が行動してほしい要求なんだけど、「私は喉が渇いている。水を飲みたい」の表現をしてしまう。自分の状態「~である」Cタイプの表現。

まさか、フライトアテンダントも「so what?」「で、どうしろと?」とは言わないだろうけど。。

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ただし、日本人のメンタリティーとして、日本人同士、日本語でこの直接的な表現「水を持って来て下さい」は、ちょっと違和感があるかもしれない。

言い方や声のトーンにもよりますが。。僕なら「すいません。ちょっと喉が乾燥して。水が欲しいです。」になってしまう。

親類の家に遊びに行ったとき、自分のおばあちゃんにでさえ、「お腹が空いた」と直接的な表現はしなかった。子供なりにちょっと遠慮の気持ちがあっり、遠まわしの表現をしていた。

本音は「あの店で売ってるものが食べたい。買って来て欲しい。」

どこまで直接的に表現するか、その程度は難しい。遠まわしの言い方を否定するつもりはありません。

日本人は相手を気遣い、あえて直接的な表現を避ける文化や美徳があると思います。


ものごとを察する文化

1つ実話を書きます。

昔、M商社に勤めていた友達が米国に転勤になり奥さんも連れていって数年滞在していたときの話。新婚さんで、子どもはまだいなかったので恋人の延長のような感じで楽しく2人で暮らしていました。

奥さんは英語を得意ではなかったが、気さくな性格でたくさんの現地のアメリカ人の友達がたくさんできました。それで、毎週のようにどこかの家に集まって、料理したり、ダンスしたり、おしゃべりだったり楽しんでいました。

ある日、奥さんの妹がアメリカへ遊びにくることになりました。奥さんは妹が来る来週を楽しみにしました。

そこへいつもの通り、アメリカ人の友達から電話がありました。

「来週、ちょっと大きめのパーティーするんだけど、あなた、来るよね?」

「来週はね、妹がくるのよ。」

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「妹がいたの。で、来るの?来ないの?」

「だから、来週は妹が来るのよ。」

「妹がいるのはわかったわ。だから、パーティーに来るの来ないの?」

友達の奥さんは、「あれ、わたしの英語の発音が悪いのかな。」と、また

「来週はね、わたしの妹が来るのよ。」と一生懸命、ゆっくりと英語で言った。

最後は相手が呆れて、電話を切った。日本人特有の直接的な言葉をさせて、相手が「察して」くれるのは難しいという話。

この話を欧州に留学経験のある妻に話したら、

「わたしもそれと同じことがあったよ。友達にパーティーに誘われて、『宿題がまだ終わってないの』と言ったら、『終わってないのはわかったけど、パーティーに来るの?来ないの?』と聞き返されたよ。」

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妻としてみれば、「行きたくない」を察してほしかったのだろうけど、それは外人には無理だろう。

日本人はお互い察しながら皆で協力して生きていく「農耕文化」だと思います。


日本は「農耕文化」欧米は「狩猟文化」


日本語と英語文化の違いについて、もともと日本は「農耕文化」のため、自然に順応することで農作物を得られるという意識が植えついています。自ら進んで、能動的に何かをするというより、自然に力を受動的に受け入れる意識が定着したと言われています。

「~になる」と、ものごとを客観的にとらえる表現が好まれるようになりました。

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一方、欧米は「狩猟文化」です。自然に任せるのではなく、自ら能動的に獲物をとって食料にする必要がありました。

「~をする」という能動的な意識が定着したと言われています。

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そうなると、相手がいることなので、「何が(誰が)、何をした」と、物事の因果関係をはっきりさせるようになりました。何が(誰が)にあたる「主語」が必要です。日本語のように主語なしで通じるような表現は少なく、英語は主語を明確にする必要がある言語です。



日本語は「~になる」言語。英語は「~する」言語


日本語は「~になる」言語。英語は「~する」言語です。

日本語は目で見た状況・状態を伝えること表現が多く、主語を明確にしない場合がが多いです。「春になった。」より「春が来た。」の方が主語が明確で動的です。英語ならSpring has come.です。

出来る限り、「なる」➡「する」表現に変えていくと、「誰が、何をする」を明確に文字にする必要がでてくるので、文章を具体的に書くトレーニングになります。

男性が一生懸命何かの文章や手紙を紙に書いているイラスト

さらに、「誰が、何をする(した)」の文を書くとき、その目的にあたる「何のために」を考えるようになるので、自然にもっと具体的な文章を書こくことになります。 

一通り書いた後、投稿する前にチェックしているポイントがあります。それについて次回書きます。


 【私の仕事】 忘備録(53)投稿する前にチェックしているポイント10個 へつづく。。


【おまけ】 見やすいエクセル表

仕事でお客さんに数字の入った表を提出することがあります。見積書、計画書など簡単な表ですが、出来るだけ見やすいシンプルな表にするため下記ポイントに気をつけ作成しています。ご参考までに。。

*関数、マクロのことは書いていません。

外資系投資銀行エクセル仕事術_page-0001

1.行の高さ➡「18」、文字の大きさ➡「11」(標準のまま)

2.日本語文字➡「MSPゴシック」、英数字➡「Arial」

3.内容によって右にずらして項目を揃える。*単に文字を右に移動するのではなく「列」を使う。「Ctrl」+矢印キーで同系列のセルに一気に移動できるため。

4.セル内で文字は右端、数字は左端にそろえる。数字は単位のカンマ必要。

5.変化する数字は色を変えておく。上記では青色、変化しない文字は黒色。カラフルにしない、2色まで。

6.右端に文字「end」を入れておく。セルを選択したときに右端まで行き過ぎないように。

7.表はできるだけ同色系の薄い色で同じ2色まで。お客さんと打ち合わせ時に重要なポイントを赤色で上から書き込む。

8.紙に印字せず、ノートパソコンの画面で見せる場合は、枠線が見えないように背景を「白色」にします。

9.非表示にしている部分は、常に自分に分かるようする。忘れてお客さんにメールでデータを送ってしまうミスを避けるために。


*このnoteで書いてある記事はすべて実話です。「忘備録」として自分のために書いています。

◆ご注意:一部の記事はnoteのシステムによって18歳以上向けに分類されていますが、すべて18歳以上向けです。




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