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【私の仕事】 忘備録(59)ちょっとあやしい先輩「グレーゾーンな仕事?」


◆この記事の内容:

法律スレスレ、又は違反なことをやってのける人たちのことを書いています。


グレーゾーン 

白黒はっきりつけましょう。 良いことと悪いことの区別をはっきりつけて、モノゴトを明確に区別することを「白黒はっきりつける」といいます。 どちらともいえないよくわからない状態を「グレーゾーン」といいます。実は中国人のママさんたちと付き合っていると、この手の話が頻繁にあります。

僕は20年以上、貿易の仕事をしていました。相手企業はほとんどが米国、欧州ですが、日常メールや電話でやりとりする相手企業のアジアの国、香港支店や中国支店などの担当者。若い頃の自分の英語能力もたいしたことがないので助かった面もあります。

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自分が働いていた会社にも上海や香港にも支店があったので、出張も多かったし、香港の会社の貿易業務の担当を長年した経験もあり、自分の上司が中国人だったこともあります。

そんな経験から、中国人はビジネスが好き。とくに大儲けする仕事の話、金額の大きい仕事、グレーなことが好き。

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(⇗ こんなステレオタイプのイラストはまずいかな。。)


ママさんのグレーな依頼

先の記事、【私の仕事】 忘備録(58)痩身機器の直輸入プロジェクト その3 でママさんは面白いことを言った。

あるオイルを中国から「上手」に輸入して欲しい。。と。

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エステで痩身機器を使って成功するには、肌にリスクが高いほど強烈な薬品(塗布するオイル)を使って、短時間で硬化を出すこと。

特に中国は220Vと日本の電圧100V~110Vに比べて高い。日本で使う場合は、トランスを使って電圧を落とす必要があります。

1.薬品(オイル)をどうやって日本に輸入するか、

2.   高電圧でどうやって使うか

これらの2つがポイントです。

そのうちの1つ、薬品については、大阪府/生活衛生室薬務課へ成分データ、MSDS(化学物質安全性データシート)やスペック、カタログ、様々資料など提出して、担当官と打ち合わせをしましたが、成分内容から輸入はかなり困難と指摘された。

そもそも、医薬外品をそんな簡単に輸入できるはずはない。また、最終的に輸入許可するのは、大阪税関。大阪税関へ先に資料を提出したら、「まず、薬務課から許可を取ってくれ。」と言われたので、薬務課と日参した。


ある人の独り言

そこで、公的な現役の方からある人から独り言をささやいてくれました。僕と毎日電話やメールでやり取りするのが面倒になったのだと思います。

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「個人で使うとなれば、話しは別。海外旅行に行って、1本、2本程度の少ない本数の化粧品を買って、持ち帰る人はいる。空港の税関でよほど大量でない限り、商品の成分までチェックしない。」

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中国人のママさんはそれを知っていた。もう既に薬品を数本持っていた。それを「大量に輸入して欲しい」というのが僕への依頼。


台湾人の女性社長

ママさんには、台湾人で長年世界と貿易会社をやっている女性社長の友達がいる。

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その人から様々なアドバイスをもらっているようだ。なるほど。だからよく知っているわけだ。


僕は、2つ目の「痩身機器はどうする?税関で医療品扱いになったら、関税すごく高いよ。それに税関で止まってしまう場合もあるよ。」とママさんへ言った。

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実際、ママさんには過去に、安い1台$100ほどの吸い玉機器10台を中国のある商社から買ったが、大阪税関で医療品扱いになって、高額な関税を支払うことになったので、使うのを諦めて、中国へ送り返した嫌な経験があった。

僕はそれを知っていたので、あえて、上記のような聞き方をした。

ママさんいわく、「バラバラにして部品として輸入するの。それか、友達が日を変えて何回か中国へ旅行させて持ち帰らすの。」

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外為法違反

よく知ってるじゃん。感心した。確かに、部品として輸入すれは、それは完成品ではない。つまり、商品ではない。カテゴリーが異なるので関税の税率は大きく違ってくる。

見た目は「商品」だけど、製品を開発研究(実験など)するための「材料」として輸入するパターンもある。但し、その材料を処分したことを証明する廃棄証明書が後で必要となってくる。

どうせ、ママさんのことだから中国の相手会社と通関業者と話しをつけてINVOICEに「No Commercial value」や「sample」と書かせるつもりだろう。

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でも、これは明確に、外国為替及び外国貿易法違反に抵触する。

というのは、僕自身、会社で貿易業務を長年やっていたとき、2回ほど、追徴課税を支払っている。実際は、会社が支払ったが、もし、そのとき個人事業をしていたなら、とても自分で支払える金額ではない。

ある製品を開発するための「材料」という名目・名称で開発用、研究用部品として関税0%又はかなり低い税率で輸入し、数か月~1年以内に「廃棄証明書」を発行する。要するに、輸入したものを「商品」として販売しなかったという証明。商品を輸入すれば、10%の「輸入消費税」がかかる。国内の消費税と同じ考え方だ。

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これとは別に「修理用工具」として輸入する「上手」な方法はあるが、これ以上は書かない。悪いことをすれば必ず、いつか自分にかえってくる。税務官数名から数日にわたってのあの取り調べはもう経験したくない。

話はもどって、こんな感じで、中国人ママさんたちはグレーゾーンが好き。平気でいろんなことを依頼してくる。

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次回、中国人が経営する「メンズエステ業界」いわゆるグレーな?「チャイエス業界」へ足を踏み入れることになった実話を書いていきます。



*このnoteで書いてある記事はすべて実話です。「忘備録」として自分のために書いています。


◆ご注意:一部の記事はnoteのシステムによって18歳以上向けに分類されていますが、すべて18歳以上向けです。

よい子の皆さまは読まないでくださいね。



【私の仕事】 忘備録(60)『阪本研究所』で働きたいパティシエさん? へつづく。