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人事はオブジェクトを軸に据える

人事の技術について、ストーリー、サイエンス、インセンティブ、ポジションの4つについてみなさんと考えさせて頂きましたが、今回は最後の技術についてみなさんとディスカッションさせて頂ければと思います。

第5の技術は、ズバリ「オブジェクト」です。

「なんじゃそれ」

「目標管理のこと?」

「パーパスじゃね」

といったリアクションを頂くのではないかと思っていました。

ここで言うオブジェクトとは、日本語の「目的・目標」のことですが、目的・目標にはいろいろな細かい英語表現があります。

私見ですが、より抽象度が高い順から、パーパス>ゴール>オブジェクト>ターゲット、といった感じの理解をしています。

人事はとかく議論を進めると、抽象度が高くなり、曖昧になり、風評さらには人間関係や好き嫌いといった主観的な感情に左右されて、ポリティックスや不要な内部の論理に陥ることがままあります。

そこで人事は本来の目的・目標に立ち返り「何のためにその人事(施策)をするのか」ということを何かの軸に基づいて愚直に議論をリードすることが求められます。

さらにその軸は、「具体的」で「わかりやすく」そして「実行可能」であるための軸である必要があります。

人事の目的は、カイゼンやイノベーションにあることは何度も申し上げてきましたが、これらは抽象的で曖昧な議論に陥るリスクが常に存在します。

いわば「理想論」と「現実論」または「直感」と「論理」さらには「様々な利害」の間を行ったり来たりすることになりますが、「人事の軸は『現実論』と『論理』に寄るべき」だと思います。

その際に一番頼りになるのは、戦略や計画に基づく現実的・論理的な目的・目標である「オブジェクト」です。

もっと言えば、先の見えない世の中におけるオブジェクトとは「3年後のありたき姿に辿り着くために今年1年で実現するべきこと」として時間軸で定義することができます。

組織のメンバーが3年後を見据えて1年間熱く取り組み、想定した以上の結果を実現する、そのための(シラケない)(人事の)仕組み・施策を考えて実行することが、人事の仕事の一番の醍醐味だと思います。

具体的手段としては、ここ数年日本でも広く知られるようになった、OKR(Objective Key Results)という手法が有効です。OKRについては後刻みなさんとディスカッションさせて頂きたいと思いますが、、、、。

「オブジェクトを軸に据える」という人事の技術について今回は議論させて頂きましたが、みなさんはいかがお感じになられたでしょうか?





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