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人で勝つ(まとめ③)

5回にわたり人事の技術について、みなさんとディスカッションさせて頂いてきました。

「オブジェクトに基づいたポジションを取り、サイエンスに基づいたストーリーで、インセンティブで具体化する」

人事の技術は一文で言えるのではないかと思っています。

「わかんねー」

「横文字ばっか」

「できねー」

といったご批判が想定されますが、私もそのように思いますし、長年、試行錯誤してきました。今も、お客様の課題をお聞きするたびに悩みながら、解決策を提示する、といった旅を続けています。

冒頭、人事の技術を「人で勝つ」とまとめましたが、この「勝つ」というのは、単なる勝ち負けのことを言っているのではありません。

「ステイクホルダー(お客様・社員・社会・株主)に対して、バランスの取れた価値を提供し続けているか」といった意味合いで「勝つ」という言葉を使っています。

もっと言えば、お客様の役に立ち、社員へ還元かつ学習の場を提供し、社会の価値を創造し、結果として株主へリターンを生み出す、一連のサイクルをうまくこなさなくてはなりません。それが「勝ち≒価値」です。

「勝つ」は、具体的にはオブジェクト(目的・目標)という形で組織の中では共有され手段となります。

つまり、人事の手段とは、冒頭述べた通り「Object Obsessed Position(目標にこだわる立場)で、あらゆる手立て(Story・Science・Incentive)を提示し、納得を得てリーダーシップを発揮する」という一連の作業を愚直に繰り返すこと、にあります。

マーケットやソサイエティーはどこか冷めた目で「期待」と「失望」の両面から組織を見ています。時には株価、時には報道といった物差しで、組織に強い影響(時には冷や水)を及ぼします(子供のころの通信簿のような存在)。

組織はその期待に応えるために内部でオブジェクトを設定し、具体化、実現します。その原動力は「ヒト」そして「知恵」にあることは言うまでもありません。

特に、未来(中長期・短期)のオブジェクトをわかりやすく設定する「ビジネスリーダー」と、オブジェクトをあらゆる手段を講じてリアリティーを持たせる「人事」の両輪が機能して初めて期待に応えることができる、と思います。

「人事の最も重要な手段は、オブジェクトの設定と運用の巧拙にあり」

是非みなさんのご意見やご感想をお聞かせいただけると嬉しいです。

5回にわたり、人事の技術についてみなさんと共有し、考えさせて頂き、大変ありがとうございました!

次回からは、人事の着眼点について、いくつかの項目をみなさんとお話しさせて頂ければと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。





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