『サザンクロス ラプソディー』vol.14
新年はひとり寂しく部屋で迎えた。
昨年とは大違いだ。
半分開かれた窓から通りを行き交う人々の笑い声、話し声が聞こえてくる。
濃い目のコーヒーを味わいながら色々なことに思いを巡らせる。
さすがに新年早々ひとりで酔っぱらう気にはなれない。そして、俺はいつの間にか深い眠りに落ちていた。
昼過ぎに花時計にいくと、キヨさんとユイちゃんが笑顔で迎えてくれた。
ふたりともすっかり仲直りしたみたいで、これでひと安心だ。
「これ、ミクちゃんがヤマさんが来たら渡してくれって」
そういってキ