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イラスト担当AKITOさんに聞く絵本に携わる想い~絵本「かぞくです」企画対談④~

多様な家族がいることを伝えたい!

その想いをキッカケに仲間と共に絵本「かぞくです」を制作しています。

今月から「いろいろな家族を紹介していこう!」をテーマにトークライブを定期的に開催し始めました。

第四回目は、スイス在住で我々が作成している絵本「かぞくです」の絵を担当してくださった「AKITOさん」からお話を伺いました。

※前回はこちら。ふたりパパ「カズさん」の記事も是非読んでみてください。

【スピーカープロフィール】
AKITOさん
2019年スイス大手プロバイダSWISSCOMのアートコンペで入選を期に、スイスと日本を中心にフリーランスイラストレーターとして活動。
ニューヨーク、スイスなど人種、多様性の坩堝で暮らし15年以上。
代表作に「スイスJapanMatsuri公式マスコットキャラクターデザイン」書籍「マンガでわかるSDGsと人権」がある。

■ポートフォリオ AKITO HOSHINO

【インタビュアー プロフィール】
なるジェニ
女性同士のカップル なるみとジェニー。YouTubeチャンネル"Girls Right TV"を運営。パートナーシップ宣誓後、結婚式をLIVE配信。日本での 同性婚の実現に向けて少しでも発信したいふたり。多様性は子どもたちから始まると考え、絵本の作成を決意。

【なるジェニSNS】Twitter@narumi_jenny
Instagram@narumi_jenny

質問①絵本「かぞくです」のイラストレーター募集に応募してくださった理由は?


多様性を子どもたちに伝えたい!とずっと思っていたので、逆に「応募しない」という選択肢がなかったです。

大学を卒業した翌月にアメリカに渡り、子どもたちと関わってきたのですが、「多様性が当たり前の日常になっている」と感じました。

例えば、肌の色や宗教、言語、親のルーツ、家族構成などみんな違っていて。里親と暮らしている子たちもたくさんいる環境でした。

多様性を認めるか認めないかではなく、多様性はそこにあるものとして育っているんですね。

日本はまだ多様性とは程遠い状況なので、子どもたちに多様性に触れる機会を作ってあげたいと思っています。

もし将来、国際社会に出るために英語の勉強をするのであれば、同時に多様性を学ばないと困るのは子どもたちだから。
そう思っているところに、多様性を伝える絵本制作のお話をいただき、即決しました。

質問②多様性の坩堝(るつぼ)のニューヨークに行こうと決めた理由は?


高校生の時に友達に誘われてフィリピンにボランティアをしに行ったことがあるんです。

家族紹介をしてもらった時にキッチンの後ろに立っている子の紹介がなくて。なぜだろうと思っていたら、その子はスラム街から家事労働を強いられていた女の子でした。

その時、フィリピンでの貧富の差に衝撃を受けたんですよね。

孤児院に4日間滞在した時にも、村の子たちの粗末な生活を見て驚きました。

お風呂に入れないので臭かったり、なぜか指が何本か欠けていたり。

そんな状況でも子どもたちは純真無垢で本当に可愛くて。

この経験を通して、自分には知らない世界が多すぎると感じました。

もっといろいろな「違い」を知りたい。そして、それを子どもたちに伝えていけるような仕事に携わりたいと考えるようになりました。

それからは海外に行きたいとずっと考えていたので、大学を卒業した翌月にはニューヨークに渡りました。

(アメリカの保育園などで日本文化交流講師として、日本について教えたり一緒に遊んだりするお仕事をしていたそうです!)

質問③アメリカからスイスに渡った理由は?


5年間アメリカに滞在していた時にヨーロッパ出身のパートナーと出会ったんです。

アメリカ生活1年後にパートナーと出会ったので、4年間お付き合いをしていました。

そろそろパートナーとの将来を見据えようかなと思い、スイスに移り住むことを決めました。

ヨーロッパは行ったことがなかったのですが、ちょうど新しいことをしたかったので良かったなと。

質問④イラストレーターとして活動をはじめるきっかけは?


海外では自分の得意なことを伸ばして商売をされている方が多いんです。現地の言葉がカタコトだと働き口が限られてしまうので。

自分には何ができるかなと考えた時、絵を描くことだなと思いました。

赤ちゃんを抱っこしながら、「子どもたちが幼稚園に入るときまでには絵で仕事をしていたい」と目標を決めました。

コンクールに応募をして入賞し、本格的に仕事として取り組み、積み重ねてきた感じです。

大学も芸術系ではなかったので、実績をつくるためにいろいろなコンクールやコンテストに参加していました。

質問⑤絵本「かぞくです」のイラストを描く中で印象的だったことは?


絵本の登場人物のモデルの方々と、私の絵のテイストがとても合っていたのが印象的でした。

それを見越して著者のお三方には私を選んでいただいたのだと思うのですが、絵を描いていて「迷いが出ることが全くなかった」です!

(本当に我々の理想どおりの絵を描いていただけました!ありがとうございます!!)

質問⑥多様性や人権問題に情熱を注ぐ理由は?


アメリカにいた時に出会ったゲイの友達がいるのですが、その友達が差別を受ける場面で、「なぜそんなことをするのだろう」と憤りを感じることがありました。

セクシュアリティの問題以外にも人種差別を私も受けてきていますし、表面だけで判断されるということの意味がわからないんですよね。

ニューヨークで多様性が当たり前に存在していて、日本にも同じように存在しているのに、日本では存在が消されている。

その憤りもあって、今回のプロジェクトにも熱量を持って参画しています。

(同じ想いを持つAKITOさんと絵本を完成させることができて嬉しいです!)

最後に

最後までお読みいただきありがとうございました。

絵本「かぞくです」は実際に暮らしている家族をモデルに描いています。

6月下旬からは、絵本「かぞくです」の出版に向けてクラウドファンディングをする予定です。

情報は下記のSNSでも更新していきますので、ぜひあわせてチェックしてみてくださいね。

【絵本「かぞくです」アカウントまとめ】
Twitter@ehon_kazokudesu
Instagram@kazokudesu_ehon
Facebook「絵本「かぞくです」制作プロジェクト」ページ

#これからの家族のかたち #多様性を考える #絵本

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