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NY留学90’Sストーリーその2

さあジオスの受付のお姉さんの頼みで桜で参加する事になった留学セミナー。僕の前にはその留学斡旋の専門家の人が座っています。「かずよし君は留学するとしたらどこに行きたいですか?例えばカナダ、オーストラリア、ニュージーランド。」「そうですねえ、あえて言えばニューヨークかな。」ここでなんで自分がニューヨークと言ったのか覚えてないです。ちょっと前にイギリスに行ってきたのだからロンドンでもよかったはず。まあ留学自体全く頭になかったので、あえて突拍子もない事を言って歌舞いてみたのかもしれません。「ニューヨーク!あります、あります。これはちょっと郊外の学校なんだけどね、だから安全だし寮も完備してるし。おススメですよ。」ホンマかいな。口八丁なんちゃう?僕は話半分に聞いていました。「とりあえずこのパンフレット持って帰ってじっくり見てちょうだい。それでどう思ったか、次回会った時に教えて。まだ時間はたっぷりあるから。」「あ、はい。」それで今回は終わり。受付のお姉さんもウィンクして「ありがとうね、カズ君!」と大喜び。まあ役にたったんだったら悪い気はしない。家に帰ってせっかくだからもらったパンフレットをペラペラとめくってみる。

そこには大学のキャンパスの写真があって、何人かのインターナショナルな学生がとても楽しそうに笑顔で写っている。「何か楽しそうだなあ!」自分の中で何かが弾けるのを感じた。自由になりたくて東京へ出てきた。でもロックだバンドだ、と言って結局窮屈な檻の中へ自分を閉じ込めているんじゃないか?ロックンローラーはこんな大学のキャンパスで笑顔で写真なんかとらない、とかもう形が最初で本当は自分がナチュラルにやりたい事をわかってないんじゃないのか?そういう思いがこみ上げてきました。そう思い始めたら止まらなくなってこれはトライしてみるしかない!という決意が生まれました。(続く)

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