日の匂い
常緑の
木陰で積もる
日の匂い
落ち葉を踏んで
きみの懐
レインコートを羽織って、キャップの上からフードをかぶる。
しとしと雨の詩を聴きながらひとりで歩く。
ようやく辿り着いたのは懐かしい大樹の木陰。
日の力が強くなる季節には、涼を求めてここでお世話になったものだ。
そして、こんな雨の日も。
雫を遮ってくれる常緑のゆたかな葉のしげる軒下で。
立禅からゆっくりと始める。
まだ乾いた落ち葉の膨らみが、足の裏でカサコソと音を立てる。
遠目に行く人はみな傘をさす。
あたりは一面、雨で支配されているのに、ここはまだ日の匂いがして。
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