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まだ登れる山を、理由なく下りるなんて出来ない。

"隣の家族は青く見える“というドラマ。過去に観たこの作品を、今になってまた観ようと思った。

不妊治療や予期せぬ妊娠・出産、失業や子供の教育、独り親との同居、同性愛など。

人生の選択を迫られること、今後の自身の在り方を問われる状況が多々出てくる。

当時の自分とはかけ離れたこうした問題も、年を重ねたり身の回りの環境が変わったことで、身近に感じるようになった。

いや、自分や身近な人に起こりうることかもしれないという意識に変わってきた。それと、今の自分はどう感じるんだろうと思ったのだ。

そんな中、不妊治療を続けていくかどうかを夫婦で話し合っている時にでた言葉が耳に残った。

“まだ登れる山を、理由なく下りるなんて出来ない”

きいて思ったのは、この件だけじゃなくて、どんなことにも当てはまる一言だなぁ…ということ。そして、そうだよな…という共感の思い。

(治療は)終わりの見えない迷路かもしれない。そんな道を選んで歩き続けることは、傍から見ていても相当キツそうに見えた。

当事者ではないから、それがどれほどキツイことかは私には分からない。そして、分かるよ、だなんて言葉を相手に軽々しく口にしていいモノじゃないとも思う。

本人だけじゃなく、側で支える側もしんどいだろうなぁ…とか。体調や精神面への負担、通院や治療のためのシフト調整、それに伴う職場の人間関係への影響…。意思を通すには、課題が多い。

ただ、やりたいことがあってやれる状況にいたら、なんの理由もなくやめたくはない。後悔するだけだ。途中でやめたくないし、やれるだけやりたいよね…としみじみ思った。

そして、同じように関わる人ひとりひとりにも背景がある。そんな中、お互いの意見を尊重しながら、出来るだけ心地よく過ごせる選択肢を選んでいくしかないんだろうなぁとも思った。