【ドラマレビュー】エンジェル・フライト
・ Amazon Primeで公開されている「エンジェル・フライト」を見た。
・ 海外で亡くなられた日本人の遺体を国内の遺族に送り届ける「国際霊柩送還士」たちを描いたヒューマンドラマだ。
・ 国際霊柩送還を行う会社社長の伊沢那美那美に米倉涼子、彼女に振り回される新入社員凛子を松本穂香、遺体処置スペシャリスト柊の役を城田優、若手社員矢野の役を矢本悠馬、女性社員みのり役を野呂佳代、運転手田ノ下役を徳井優、会長柏木役を遠藤憲一という布陣。
・ 海外で、様々な事情により死亡するに至った日本人を、速やかに遺族の元に送り届け、最後のお別れができる状態にするという仕事が国際霊柩送還という仕事だ。
・ 仕事で駐在を含め海外で生活することが多くなっている現代において、こう言ったニーズはかなり多いだろう。
正直このドラマを見るまではこのような会社があると思っていなかった。
・ ドラマの中でも、様々な理由からすぐに遺体を送還できなかったり、遺体の損傷がひどく、すぐには遺族に合わせることができなかったりといったことが起こり、新人の凛子を悩ませる。
・ 細かく言えば、凛子が社長の伊沢より英語ができるという設定にもかかわらず、英語がド下手だったり、折角城田優を起用しているにもかかわらず、さほど彼の演技力を活かすエピソードがなかったところなど気になるところはあったが、トータルでは非常によくできたドラマだと思う。
・ 全6回と通常の1クールのドラマとしては短いは、毎回物語が非常に細かいところまで作り込まれていて、毎回涙なしでは見られない。
・ 社長役の米倉涼子は、普段の乱暴な言葉遣いとは裏腹に、本当に死と向き合いどうやったら遺族が身内の死を乗り越えて前向きに人生を歩んできけるのか真剣に取り組んでいる様を、非常に上手く演じている。
・ このドラマがいつ頃撮影されたのかは定かではないが、最近腰痛などの体調不良から心配なニュースが多かったが、久しぶりに米倉涼子の渾身のドラマが見られたので非常に嬉しい。どうしてもドクターXの印象が強くあったが、今回のドラマでは新しい米倉涼子が見られたように思う。
・ ドラマの中では、社員の個々の背景を掘り下げたエピソードをもう少し盛り込んでもらえていたら、物語に入り込みやすかったように思う。
一方、死という重いテーマを扱うドラマであるため、あまり余計なエピソードをあえて挟み込まないという判断だったのかもしれない。
・ ただ、社員の面々もキャラクターが濃い人が多いので、もし第二クールが作成されることになれば、是非その辺りも描いて欲しいし、伊沢那美那美の過去にかかるエピソードにもあまり触れられなかったので、その辺りにも期待したい。
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