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【#3】拒食症を知り、向き合い始める。

拒食症かもしれないと思い
娘の状況と照らし合わせながら
ネットを色々と調べ始めた。

調べながら、娘が拒食症であることは
間違いないと思った。
治療にはかなりの時間を要する。
なぜか?
体力回復のための内科的な治療と、
食に対する歪んだ心のもつれを解く為の
心療内科的な治療
そして、栄養管理が必要になるから。

特に精神面でのサポートは
非常に重要であると感じた。
そこがしっかり元に戻らない限りは
内科的治療をして体力が回復しても
また同じことを繰り返す可能性が
非常に高いから。

専門医に頼ることはもちろんであるが
それ以上に親である私が
しっかり娘のもつれた心を
一つ一つ解いて癒していく必要があると
強く感じた。

娘の状況は次の通り。

●娘が帰省してからの状況●

身長159㎝。
体重30.7Kg(通常体重は平均47Kg)


・食べたいのに食べられず、ご飯を目の前にするとイライラしてしまう
・微量を食べるだけで満腹感を感じ、胃がキリキリと痛む。
・頑張って少量でも食べた後には罪悪感を感じ
 運動をしたくなる。
・毎朝4時半頃に胃がキリキリと痛み始め目が覚める。
・胃腸科で胃薬を処方してもらうも効いているのか不明。
・帰省後は少しの動作でもすぐに疲れる。
・生理は止まったまま
・耳がこもった感じで聞こえにくいのも改善はしていない。(耳管開放症?)


●精神面での特徴●

食に対するイライラ感・罪悪感・満腹感が目立つ。それぞれの感情の詳細を娘から聞き出した。

1:イライラ感について
自分で決めた食事内容(食べるもの・量・総カロリー)とは異なる、人から出された食事に対して抱くイライラ感。
〈理由〉
・太らないために避けてきた食材が含まれていること、自分が希望する食事量ではないことに対するイライラ感。
・カロリーが不明であることから湧き上がってくる「これを食べたら太ってしまうのではないか?」という不安と「絶対に美味しいから食べたい!!」という正常な食欲の間のジレンマからくるイライラ感。


2:罪悪感について
食べた後に感じる罪悪感と後悔。
〈理由〉
・今までは太らないためにやってきた食事の規制を破ってしまったことが、自分を裏切ったような感覚として湧き上がってくる。(罪悪感)
・太らないためにコツコツ積み上げてきた努力の成果が計画外の物を食べることによって、一気に台無しになった感覚として湧き上がってくる。(後悔)


3:満腹感について
食事中、微量を食べるだけで満腹感を感じる。
〈理由〉
・計画外の物を食べると脳が拒否反応し実際はもっと食べられるのに、これ以上食べないようにと錯覚を起こし、人工的に満腹感を感じさせるようになる。


●内科的状況●

病院での血液検査の結果より目立った特徴は
・肝機能が悪く脂肪肝になっていた。
・コレステロール値が異常に高い。
・白血球の数が減少
・血糖値が低め

医師が言うには、幸い電解質異常はなく合併症の心配はないとのこと。
しかし徐脈(42)、BMIが12.1、低体温(最低34.6度)である為、通常なら心臓がいつ止まってもおかしくないのですぐに入院しなければいけない状況だという。
拒食症は精神疾患の中で、一番致死率(10人に1人)が高いらしい。
それも突然死。


ところが新型コロナの影響もあり、
病床がない為すぐの入院はできず、
既に待っておられる患者さんもいらっっしゃるので、
早くても1ヶ月は先になるとのことだった。
他院の受け入れも同様に空きがないとのことであった。

そこで、病床の空きが出るまで自宅療養しながら
定期的に検査をする為に通院する方向で、
母子二人三脚な地道な治療が始まった。。

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