生米からつくる「ミント粥」のレシピ
うわ〜…こりゃまた際どいおかゆを……と、思いますよね〜。わたしも思いました。笑
でも、ミントのおかゆはわたしのオリジナルではなくて、中国で「薄荷粥」として親しまれている定番の品。中国の方は風邪をひいた時や、夏にいただくのだそうです。もち米を使ってとろりと仕上げるのが特徴です。
温かいのに、す〜っとひんやりした心地もして、不思議な感じです。さっぱりすっきり、鼻が通るし、頭がシャンとするし、ノドの不快感にもばっちりです。食べた後に口がもたつかないのも◎
風味は豊かですが、味としては本当に淡白なので、おかゆ慣れしていないと地味すぎ……と思うかもしれません。スープポジションでいただくか、なつめ・くこなどの果実を合わせる、ナッツを入れる等の工夫があれば、わかりやすくおいしくなるかも。
「ミントテロ」なんて言葉があるくらい、繁殖力の強いミント。スイーツに使うと言ってもなかなか使い切れませんが、ミント粥ならひとつかみたっぷり食べられますよ◎ おもしろいおかゆです。
頭がモヤモヤする朝に「ミント粥」
生米からつくるので、炊いたご飯のストックがなくても大丈夫。じっくり火を入れるため、ふっくらおいしいおかゆになります。完成まで50分〜1時間ほどかかりますが、多くの時間は放置ができるのでそれほど手間はかかりません。
記事の後半では写真とともに詳しい作り方をご説明いたします!
【 材料 】(2人前)
▶︎ もち米 ・・・1/2合(90ml)
▶︎ 水 ・・・900ml
▶︎ ミントの葉・・・ひとつかみ
▶︎ 塩 ・・・小さじ1/3
【 レシピ 】
①厚手の鍋に研いだもち米、水900mlを入れる。
②鍋を中火にかける。このときフタはしない。
③お鍋がふつふつとしてきたら、鍋底から米粒をはがすようにおたまでゆっくりまぜる。弱火に30分かける。
④塩で味をととのえる。全体を混ぜたら火を止める。フタをして10分蒸らす。ミントの葉をおかゆに混ぜ込む。器に盛りつけたら、完成!
【 つくりかた (写真つき)】
ここからは写真とともに詳しい作り方を解説いたします!
①準備
焦げ付きにくい厚手のお鍋に、研いだもち米(90ml)、水900mlを入れます。
今回はとろとろに仕上げるため水分量はかなり多めに設定してあります。
お鍋は土鍋、片手鍋、両手鍋など、フタつきのものならなんでもOKです!なるべく厚手のもののほうが焦げつきにくくておすすめです。
今回は、宮崎製作所ジオの片手鍋18cmを使用しました。
②中火
用意ができたら、お鍋を中火にかけます。このときフタはしません。
中火は、炎の先端がちょうど鍋底につくくらいの強さです。しっかりと鍋の中心と火の中心を合わせることで、焦げ付きや加熱のムラを防ぐことができます。
③弱火
お鍋がポコポコとし始めたら、おたまで混ぜます。
鍋底に米粒が張りついているので、おたまではがすようにそ〜っとていねいに混ぜます。
吹きこぼれを防止するためにフタに菜箸をはさんだ状態で、30分間弱火にかけます。
写真のようにお箸をはさんでおけば吹きこぼれることはないので、目を離して大丈夫です。忘れないようにタイマーをセットしておきましょう。
もち米は吸水性が良く、鍋の底にこびりつきやすいため、途中1〜2回混ぜるとよりおいしく仕上がります。その際も米粒が潰れないように、そ〜っと混ぜます。
(なんとなく声でも「そ〜っ」と言うと、上手にそ〜っと混ぜられる気がします。気のせいかもしれませんが、試してみてください)
④仕上
30分弱火にかけたら、お塩(小さじ1/3程度)を入れて全体を混ぜて、火を止めます。
全体の水分が均一になるようにゆっくり混ぜます。
10分間、フタをして蒸らします。
蒸らすことで米粒がぷっくりします。先ほど入れた塩もなじんで、いい感じに仕上がります。
蒸らしが完了したら、ミントの葉をおかゆに混ぜ込みます。
器に盛りつけたら、完成です!
爽やかグリーン!見た目もさっぱりと綺麗です〜。
わ、すっごいミント。めっちゃミント。す〜っとした香りがたちこめます。
一口目は「???」。
新しい風味すぎて、脳が追いつかない感じ。笑
二口目、三口目といただくうちに、なんとかついていけました。笑
これは、風味を味わうおかゆですね。身体感覚と言いますか……口の中に含んだ時の香りが抜ける感じや、頭が徐々にさっぱりしてくる感じ、そういう身体の反応と味覚の情報を行き来して味わうおかゆなのかもしれません。
うん、おいしい。
いやむしろ、おかゆというより、さっぱりとしたとろみのあるスープと考えるべきなのかも。
なにも情報を与えられずに食べたら、「おかゆ」というジャンルには分類しない感じなんです。ああ、不思議。
でも次の一口は欲しくなって……
おもしろ〜〜〜い。どうやって形容すればいいんだろう。
夫が「チョコソースかけたら、どうかな?」……だなんてスゴイこと言っていました。
なるほど。
たしかに、いっそ突き抜けちゃうといいますか、ドライフルーツ的な甘みや、ナッツのような香ばしさと合わせると、もっとわかりやすいおいしさになる気もしました。
う〜ん、でもおいしさがわかりやすい必要もような……
だって例えば花粉症が辛かったときにこのおかゆを食べたら、全身がおいしい!って喜んだだろうな〜というおいしさなんです。
頭でっかちになったときにこそ、こういうおかゆがリフレッシュさせてくれるのかも。
ああ、おもしろい。「おもしろいおかゆ」って、あるんですねえ。
今回の「ミント粥」は、以下のの本を参考にさせていただきました。ありがとうございました!
『北京のやさしいおかゆ』ウー・ウェン、2000年、高橋書店
『粥百選』高梨尚之・翠香園、2012年、東京書籍
『家常好粥道五谷杂粮养生经』、瑞雅、2014年、中国人口出版社
『粥百選』にのっていた「ミントとバナナのおかゆ(みょうがのせ)」も、興味がそそられました。ばなな……そんなばなな……!
今日も長〜いレシピを読んでくださってありがとうございました。
明日もおいしいおかゆを作ります。ごちそうさまでした!
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