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東南アジアの風景 (103) ミャンマー|バガンの村の市場にて

東南アジア三大遺跡のひとつバガン。2019年には世界遺産にもなりました。ずっと憧れていたこの遺跡に辿り着いたのは2015年。民主化が進んで観光客が増え始めた頃です。

広大な平原に数千の仏塔が立つ姿はもう圧巻で自分は別の星に来てしまったのではと思うほどでした。

遺跡のすごさはもちろんですが、バガンの村には心に残る風景がたくさんありました。

バガンの空港に到着。タラップを降りたらターミナルまでバスに乗ります。この手前にある緑のバス。東京都の路線バスです。ミャンマーには日本車がたくさん利用されていますが、例によって塗装はそのまま。遠路はるばるバガンに着いて感慨にふけっていたら都バスが迎えにきた、って何だか不思議な状況。

この都バス、ミャンマーで利用するにあたって何の改修もされていない。降車ボタンもそのまま。押せば音が鳴る。日本語が理解できなければこれが何のボタンかはわからない。乗客は興味本意で押してみる。ピンポンと音がする。みんな面白がって何度も押す。ターミナルに到着するまでずっと車内はピンポンピンポン大合唱。ちょっと線を切れば無音にできるのにな。常に聞かされてる運転手さんが気の毒だ。それとも全く気にならないのか?とにかく私は車内たったひとりの日本人としてかなり居心地が悪かったのでした。

パガン遺跡の最寄りの町はニャウンウー。早朝だったので市場へ行きました。

アジアで旅行するときは大都市を除き、いつもバナナを持って歩くようにしています。現地の食事が合わない時(あまりないけど)、体調不良の時、様々な事情で食事がとれない時等にバナナさえあれば凌げるから。そしてバナナは熱帯の国ならどこでも現地調達できる。早速購入。

こちらにはバンコクの市場ではあまり見かけないものもありました。

ビンロウを乾燥させたもの。チューインガムみたいに噛んで味わう嗜好品の一種。タバコのような習慣性があるとのこと。

ビンロウを噛むときに包むキンマの葉。これを噛んでいると口の中が赤くなる。売り子さんも周りの人達も歯が真っ赤。赤い汁は飲み込むと胃を痛めるのでみんな道端に吐き出す。初めて見た時は病気の人が血を吐いたのかとぎょっとした思い出がある。久しぶりに私も噛んでみましたが苦いのなんの。すぐにギブアップ。

かぼちゃのプリン? いや、それにしては。。。

見事な野菜たち。ミャンマーは野菜がとても美味しい。大地の恵み。

ミャンマーの伝統芸能「ヨウッテー・ポエー」の糸吊り人形。表情豊かです。

劇場ではこんな風に上演されています

油の量り売り。年季の入ったドラム缶がいい感じ。

水飲み場。素焼きの壺は表面に水が染み出して蒸発する時に熱を奪うので中の温度を低く保つ効果がある、と理科の授業で習ったなあ。日本も古代文明の頃から同じことをしていた。なんだか繋がりを感じてしまいます。

これって究極のエコですよね。ペットボトルの水を持ち歩いている自分が恥ずかしくなる。

市場の中の食堂は間違いなく美味しい。子供たちも朝ごはん。今回はこれから炎天下の遺跡見学なのでバナナだけで我慢です。残念。

早くミャンマーに再訪できる時が来ますように。
(2015年撮影)

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