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怪談・奇談

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「名状し難い記事たち」というマガジンの中に不思議な話が結構あったので、別マガジンとして独立させようと思いました。今後怪談的な話はこちらに分類します。
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2022年10月の記事一覧

‥こんな話しをきいたよ⑤

‥こんな話しをきいたよ⑤

医療事務時代に、パートスタッフの米山サトコさんから聞いた話。

サトコさん家族は母方の祖母と同居していた。サトコさんはおばあちゃん子で、おばあちゃんがとても大好きだった。

サトコさんが高校生の頃、おばあちゃんは体調を崩しがちになって、自室で寝ている事も多くなり
サトコさんのお母さんが介護をするようになった。

何度か大病を繰り返し、手術も受けたがその度に元気になっていたおばあちゃん。

おばあち

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‥こんな話を読んだ①

‥こんな話を読んだ①

私は子供の頃から、「怪談」と名のつくものが大好きで怪談本といえば洋の東西を問わず読み漁りました。
学校の図書館・市立図書館・個人経営の古書店・TSUTAYA・ブックオフなどなど、「怪談本」を扱っていればどこへでも行った。

何の本かは覚えていないけど、印象が強かった話を書こうと思います。
細部が違っているかもしれない、結末も違うかもしれないけど、そこはご容赦ください。

原本を知っている方、いまし

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‥こんな話を聞いたよ。④

‥こんな話を聞いたよ。④

これは前回の、‥こんな話を聞いたよ。③の続きです。気になる方は前回もお読み頂けますと幸いです。

いや、しないっスよ。ようは作業室の照明消さなけれりゃ何も起きないんスよね?なら続けます。
お化けが怖いなんて言ってたら、病院で働けないっスよ!

そう言いながらマキトはコーヒーを飲んでいる。
私は感心しながら聞いてみた。マキトってさぁ、お化けとか幽霊とか怖くないの?

怖くないって言ったらウソっスね。

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‥こんな話を聞いたよ。③

‥こんな話を聞いたよ。③

前回少し触れた「診療情報管理室」で怪異を体験したもう一人のスタッフについて話そうと思う。

前置きとして。私が勤務していた病院。本館は地上5階+地下1階で、「管理室」は5階にある。このフロアすべてが診療情報管理室になっている。

この管理室内に、会議室・資料閲覧室・放射線画像診断部(レントゲン写真などを見て病気や骨折を診断する専門医グループ)の作業室が併設されている。

話しを戻そう。医療事務の業

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‥こんな話を聞いたよ。②

‥こんな話を聞いたよ。②

前置きになってしまうが、病院で働いていた私が初めて配属されたのは、「診療情報管理室」だった。

馴染みの無い方に説明すると、患者さんの外来カルテ・入院カルテやレントゲン写真、その他検査データを管理する部署で、イメージするなら、図書室と資料室を足した大きな倉庫だと思ってもらいたい。以下、長いので呼び方を管理室で統一します。

私が管理室で働き始めて2〜3年ぐらいした時に入ってきたスタッフ、飯川ミハル

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‥こんな話を聞いたよ。①

‥こんな話を聞いたよ。①

唐突ですが、私はいわゆる怪談や不思議な話しが大好きである。

身近な人達が経験した、または聞いた話を集めていると言う程では無いが、忘れないうちにnoteに書いておこうと思った。自分自身の体験もあわせて記していこう。

第1回目は、私が病院で医療事務をしていた時に聞いた話。同じ部署だったリエコ先輩の話。

先輩が20代の頃、当時付き合っていた彼氏は車好きで、峠を攻める「走り屋」だったそう。

そんな

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小人の存在を確かめた男。

小人の存在を確かめた男。

この話しは、マドカ(妹)の元彼から聞いた話しで、別れてしまった今となっては、詳細が分からないのが残念である。

妹の元彼を仮に「ケイタ」と呼ぶ事にする。

このケイタくん、妹が高校生の時に付き合っていて、陸上部・砲丸投げの選手。見た目は「笑わない男」ラグビーの稲垣啓太さん。ただしこっちのケイタくんはよく笑う子でした。

我が家にもよく遊びに来て、何故か夕飯を食べていったりするような、何?婚約者なの

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