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トップガン マーヴェリック (2022)

「映画ってやっぱり最高!」
この一言に尽きる。

今作は古き良き時代を懐古する作品でもあるし、新しい時代の到来を受け入れている作品でもある。
無人飛行が可能な時代にF-14/18に乗って飛行する無謀さはそのまま、グリーンバックで殆どの舞台を再現できる時代に本物を用いて撮影する異様さに結びつく。
(基本的にこのトップガン マーヴェリックは全てにおいて「イカれた」作品である)

一方でテクノロジーの発達を批判、揶揄している訳でもなく、むしろいずれマーヴェリックの腕が不要になる未来が作中十分に示唆されているのも印象的なポイントと言えるだろう。

過去の栄光を振り返るだけでなく、来るべき未来にも目を向け、その中でできる役割を果たそうとする思い。映画界を支える人々の情熱とこだわりが、「有人飛行が本当に無用になるその時までこの身を使って飛び続ける」という強い意志に変換されている。

また、トム・クルーズという往年のハリウッド・スターに与えられた職務と奇跡的に重なっているようにも思われて、単なるエンタメ作品と呼ぶには留められない、映画人としての生き様を見せつけられているような感じがした。(まあ、この作品をみるにトム・クルーズが無用になることはなさそうだが)

そういう意味では「トップガン」から30年以上経った今だからこそ価値のある続編だったと思うし、これ以上ないタイミング、そして近年に稀に見る高クオリティで世に放ったトム・クルーズはやっぱり真のレジェンド。

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