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納得し、そして正しく前に進むために

 正しいことにいつでも納得できるわけではないし、納得できることがいつでも正しいわけではない。むしろ正しいことは納得できないことの方が多いし、納得できることは間違っていることの方が多いのだ。だから常にアンテナを張るべきはこの2つについてなのである。
 正しさと納得感は、どちらかだけでは信用ならない。どちらもなければ、私達は必ず物事を間違ったり、迷ったり、解決に時間がかかったりしてしまう。それを防ぐためには、片方だけでは力不足だ。必ず納得感も正しさもなければならないし、それを手に入れるための労力は惜しむべきではない。

 だがどうしても、私達は片方だけを追い求め、もう片方は自然とついてくるものだと思いがちである。本当はそうではなく、どちらも自ら確かめなければ得られることはないのに。
 だから、納得できたのに正しくなかったり、正しいのに納得できなかったりする。そのアンバランスな状態を良しとしてしまうと、結局のところ不幸に見舞われるのは自分自身だ。

 納得感と正しさは、互いに関連しているが、それは私達の心の中でである。それらはそもそも別個のものだし、外の世界で互いに影響し合うことはない。ただ、それらを受け取った私達の心の中でのみ響き合う。だから勘違いして、どちらかだけを重視して、他方を蔑ろにするやり方が生まれてしまう。
 どちらか、ではなくどちらもなのだ。大切なのは、追求する心である。そして実際にその追求心が功を奏し、私達は物事をきちんと前に進めることができる。納得して、そして正しく。

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