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人は普通は過小好き。保証したくないから

 過大は嫌われて、過小は評価される。何事も大きく見積もったり、表現したり、押し付けたりすることは好まれない。なぜなら大きいことには責任も大きくなるからだ。だから少なくとも、何かを保証するつもりがないのなら、大きいよりは小さい方がいい。
 そして「保証したい」などと思える人はまれだ。大抵の人はそんな責任からは自由でありたい。なのでやはり、物事は過小になる。過小にしておいた方が安全だ。でもそれは、あくまで何かを保証したいと思えない時には、という話である。
 もしそうではなく、説得力のある提言、信頼性のある保証、しっかりした見え方をする言説、といったことをやりたいとき、つまり自信満々でありたい場合には、私たちはこにきて、過大を求めねばならない。

 過大は嫌われ、過小は好かれる。しかしそれは保証と無関係である時だ。保証したいなら、過大は好ましく、過小は頼りなく見えるものである。

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