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やる気を出すために、ただ、やりましょう

 やる気が出ないのは「やることを目の前にしていない」からである。つまりやる気とは予め「出す」ものではなく最中に「出てくる」ものであって、しかも増えたり減ったりするものだ。なぜならばやる気は「感情」の1つと言えるからであり、私達はいつまでも怒ったり泣いたり笑ったりできないように、いつまでもやる気を出し続けることはできないからだ。

 この、一時しか顔を見せず、しかも予め出しておくことができない「やる気」という感情を、私達はよく見失ってしまう。人によってはやる気など起きたためしがない、ということもあるくらいだ。でもやる気は、影が薄いのではなく見つけられないだけである。そのはず、述べたように、やる気とはどこかにあるものを出すのではなく出てくるものだからだ。
 むしろやる気とは出たがりで、何かをしているだけでわきあがってしまう、盛り上げ上手なのだ。けれどやる気は、その対象がいないのに空回りすることを嫌う。
 敏感なのだ。
 それゆえに、やる気は何かをするために発揮されるのではなく、何かを「している」時にこそ発揮される。ある意味で単純である。やる気そのものを私達は見つけようとしなくて良くて、やりたいこと、やるべきことをひとまずやってみることさえてきれば、ひょっこりとやる気は顔を出して、私達にいそいそと駆け寄ってくれる。

 やる気とは出すものではない。出てくるものなのだ。誰か、「やっている」人のために。

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