一年くらい前に【『ODD ZINE』の今後(2022年以降)のこと】と題した文章を書いた。
この時に「こういったイメージや構想を一年に一度くらいは書き残しておくのも良いのではないか」と自ら提言したこともあり、今年も活動の振り返りや構想などをなんとなく残しておこうと思う。
昨年の文章を読み返すと、『ODD ZINE vol.8』と『ODD ZINE vol.9』の刊行には触れているものの、かもめブックスでの『ODD ZINE』展 PART2(2022/8月開催)の情報解禁前に書いていたようで、その展示についての具体的な内容には触れずに『ODD ZINE vol.10』の構想をつづっている。この『ODD ZINE vol.10』のイメージは自分の中で少し変化しているが、いずれ実現させたいと思ってはいる。
その【『ODD ZINE』の今後(2022年以降)のこと】を公開した後の展示やイベント等をまとめると下記になる。
今年は全体のペースを落とすつもりもありつつ、こうやって改めて並べると、結果切れ目なく動いていることがわかる。自分が仕掛けた企画も多いのだが、今までの活動を知ってくださっている方々から声を掛けていただく機会も増え、予想以上に色々とチャレンジができた。ありがたい限りである。
この中では友田とんさんとの共著『ふたりのアフタースクール』(双子のライオン堂出版部)の刊行(2022年12月)が一番のトピックではあるが、ZINEの活動としては、2023年1月に開催したODD ZINE×BOOKSHOP TRAVELLER共同企画 <新刊書店たちの古本屋>がひとつ大きかったという感慨がある。1か月半の間に約480点の商品が売れ、興行としても大成功だったといえるだろう。
この企画は共同企画ということもあり、展示内容や事務手続き等含め、かなりの部分でBOOKSHOP TRAVELLERの和氣さんのお力を借りた。彼と一緒に企画を進められたことでいつもより余裕があったという点で他と異なっていた。
展示における負担のひとつに、そのプロジェクト全体を把握している人間が自分ひとりしかいないという状況がある。展示開始時期までに物販やスリップや納品書等を過不足なく用意する必要があるし、搬入・搬出方法、展示や設営の仕方、もろもろの原稿やデザイン関係の依頼など、抜かりなくスケジュールを管理しなければならないうえ、在廊時の接客・販売や、売り切れ時の再納品に関してなど展示期間中も色々とやることがあり、展示終了後は棚卸や請求書の作成などの事務作業もある。
また僕の場合はそういったプロジェクトが並行していくつも進行している場合もあるし、その合間にトークイベントや執筆活動もあって、日々それなりに緊張感がある。
<新刊書店たちの古本屋>の経験から、誰かと手を組んで共同で企画を行うのも良いのではないかと考えるようになったのは、特段強いこだわりを持ってひとりでやっていたわけではなかったからだ。文章講座の講師を務めるなどのほかの肩書も出てきたため、ZINEの活動にだけ注力するのは時間的にも物理的に難しくなっていたという面もあるし、小鳥書房のサイトで連載している「犬の看板探訪記~関東編~」で担当編集のSくんと密にコンタクトをとって一緒に取材していることの影響もある。
『ODD ZINE vol.10』に関しては、少なくとも今年中になにかをするということはないが、前回の記事で構想した企画とは別におもしろいことができそうで、そちらを徐々に進めようとしている最中である。形になるのははやくても来年(2024年)の後半になるだろう。これに関しても今までとは違い、誰かと組んで作業していく計画である。
別途、赤坂の双子のライオン堂で<太田の部屋 つくるをかんがえる>と題した僕が司会のトークイベントも定期的に開催していく予定であり、今後もZINEを刊行することだけにこだわらないスタイルで、自分がおもしろいと思う活動を続けていく所存である。