それでも「新型コロナウイルスは存在しない」と言う人への最終通告
先日、京都大学医生物学研究所の宮沢孝幸先生のYouTube動画が公開されました。未だに「新型コロナウイルスは存在しない!」と主張する人たちがいて、宮沢先生の講演会の貴重な時間が取られ、しかも10分くらい真摯に説明しても納得されないというのは…、心中お察しいたします。
今回、宮沢先生の動画で説明されていない部分を補う目的で、私が2年以上に渡ってそういう人たちを相手にしてきた経験を基に、記事にまとめました。よろしければ参考にしてください。
この記事では、『新型コロナウイルスは存在しない説』を、分かりやすくするために『文系タイプ』と『理系タイプ』の2つに分けて考えてみたいと思います。後で詳しく解説しますが、文系タイプは「ウイルスの存在を証明する公文書は存在しない」という類の主張です。一方、理系タイプは「培養細胞を使うのはアイソレーション(分離・単離)ではない」という類の主張です。
国際ウイルス命名委員会に、「新型コロナウイルス」というウイルスは登録されていないので、存在しない!という話
この話は、『文系タイプ』になります。
国際ウイルス命名(または分類)委員会(International Committee on Taxonomy of Viruses, ICTV)は、その名の通り、ウイルスの命名と分類の認可を行う国際組織になります。そして、この委員会では「新型コロナウイルス」という名称のウイルスは登録されていないため存在しない、という主張です。
もちろん「人間が命名・登録したかどうかで、そのウイルスが現れたり消えたりする訳がないでしょ?!」と、一蹴することもできます。これが『文系タイプ』の特徴ですが、登録の有無と存在の有無は分けて考えるべきでしょう。
しかしながら、それではあまりにも記事が寂しくなってしまいますので、日本で「新型コロナウイルス」と呼ばれているウイルスの名前が決まるまでの過程を紹介していきたいと思います。
ご存知、中国の復旦大学と武漢ウイルス研究所の2つの研究グループが、現在「新型コロナウイルス」と呼ばれているウイルスの発見を初めて報告しました。
この2つの有名なNatureの論文は、2020年2月3日にオンライン公開されましたが、それ以前に、復旦大学は2020年2月2日に、武漢ウイルス研究所は2020年1月23日にプレプリントを公開しています。(プレプリント=査読前論文。)
プレプリントの中で、復旦大学は、現在の「新型コロナウイルス」のことを『WH-Human-1 coronavirus, WHCV』、武漢ウイルス研究所は『novel coronavirus, nCoV-2019』と、それぞれ独自に命名していました。
しかしながら、Natureに掲載された時点で、どちらも『novel Coronavirus 2019, 2019-nCoV』の表記に統一されました。おそらく、Natureの編集部からの提案があったと思われます。
WHOや日本の国立感染症研究所(感染研)もこれに倣い、感染研は、『病原体検出マニュアル 2019-nCoV』などの資料を作成しました。
説明するまでもないと思いますが、novelは「新しい」という意味の英単語なので、「novel coronavirus」は直訳で「新しいコロナウイルス」、『新型コロナウイルス』と呼ばれるようになりました。
そして、これが大きな転機となりますが、2020年3月2日に、国際ウイルス分類委員会のコロナウイルス研究グループが、Natureの姉妹誌であるNature Microbiologyに、新型コロナウイルスの名称を決定したことを報告する合意声明(Consensus statement)を掲載しました。
ここでようやく『Severe acute respiratory syndrome-related coronavirus 2, SARS-CoV-2』という名称が、正式に決定されました。直訳すると、『重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2型』になります。長いですね。笑
以来、感染研もプレスリリースなどでは、『新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)』と表記(併記)するようになりました。
まとめると、現在、日本で「新型コロナウイルス」と呼ばれているウイルスは、2020年3月2日に、『新型コロナウイルス(novel coronavirus, 2019-nCoV)』から『SARS-CoV-2』に名称が変わりました。
したがって、海外のデータベースなどでは、「SARS-CoV-2」で検索するようにしてください。SARS-CoV-2で情報が登録されています。
日本も、2020年3月2日に「『新型コロナウイルス』から『SARS-CoV-2』に名称を変更・統一します!」と、厚労省かどこかの機関が発表すべきだったと思います。(どこがこういうことを発表するのか、はっきりしないことが問題かもしれません。厚労省?感染研?内閣府??)
しかしながら、そのような発表をしたからといって、『SARS-CoV-2(サーズ・コヴ・トゥー)』という呼称が、英語が極端に苦手な日本人の間で広まるかどうか、私は疑問に思います。(『重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2型』は長過ぎます。)
例えば、日本語の『コンセント』など、世界(英語圏)から見て正しくない単語が広まっている例は、いくらでもあると思います。
誰かが「コンセント」と言う度に、「それはアウトレット(outlet)だ」と訂正してくる人は、はっきり言ってウザいですよね。笑
もちろん知識として知っておくことは大切ですが、コンセントは「コンセント」として広く認知されています。日常会話を行う上で、何ら不都合はありません。
同様に、新型コロナウイルスは「新型コロナウイルス」として広く認知されています。気になるのであれば、自分の頭の中で「新型コロナウイルス=SARS-CoV-2」と、変換すれば良いだけの話なのではないでしょうか?
感染研は、新型コロナウイルスの遺伝子配列情報をデータベースから削除したため、存在しない!という話
こちらも『文系タイプ』です。
遺伝子配列情報の有無と存在の有無は分けて考えるべきであることは、言うまでもないでしょう。
これについての詳細は、ここで解説しないことにします。最初の項目だけで随分長くなって、疲れてしまいました…。笑
私の過去の記事を参考にしてください。↓
簡単にまとめると、感染研の登録したSARS-CoV-2の遺伝子配列情報は、NCBIのデータベースから削除されましたが、GISAIDのデータベースには登録されています。
GISAIDのデータベースは、登録者しか閲覧できないため、「『公開』されていない!」と主張する人がいますが、それは難癖にも程があると思います。ユーザー登録(無料)をすれば、感染研の登録したSARS-CoV-2の遺伝子配列情報を確認できることは、私の記事で示した通りです。
余談ですが、上の記事で紹介した『まさ @sambadouro』というTwitterアカウントは、SARS-CoV-2の存在を理解しながら、面白おかしく「SARS-CoV-2は存在しない!」と主張している節があることに、ご注意ください。(自分は私の記事の内容を理解できているような口ぶりですね。)
新型コロナウイルスの存在を証明する公文書が存在しないので、存在しない!という話
この話を理解するためには、『日本のケース』と『海外のケース』を、完全に切り離して考える必要があります。日本のケースは『文系タイプ』ですが、海外のケースは『理系タイプ』になります。同じに考えては絶対にダメです!
日本のケースは、伊賀さんの記事を参考にしてください。↓
日本のケースの背景には、日本の『お役所仕事』があり、「論文は、請求に応じて公開する文書とは見做されない」、「自治体には、公開できる独自の文書がない」ということを理解する必要があります。残念ながら、「自治体が文書を作成していなくても、他に新型コロナウイルスの存在を証明する資料とかがあるんだったら、それを教えてくれたって良いじゃないか!」というのは通用しません。お役所仕事ですから、諦めてください。
一方、海外のケースでは、開示請求の文章に「Vero細胞や、その細胞の培養に必要なウシ胎児血清などを使わずに、(SARS-CoV-2の存在を証明した公的な文書は存在するか?)」という条件が付いていることを理解する必要があります(図中青文字)。↓
これについて、次の項目で解説していきます。
新型コロナウイルスは、アイソレーション(分離・単離)されていないので、存在しない!という話
この話は、『理系タイプ』になります。
文系タイプより専門的な話で、一般人にはその話が正しいか・正しくないかの判別が難しいというのが特徴になります。
先に紹介したのは、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の文書になりますが、カナダやニュージーランドの保健省の文書なども同様です。見ると、必ず、開示請求の文章には「Vero細胞や、その細胞の培養に必要なウシ胎児血清などを使わずに、」という条件が付いています。
なぜ、請求者は、わざわざこのような条件を付けたのでしょうか?
答えは簡単。Vero細胞や、その培養に必要なウシ胎児血清などを使えば、ウイルスをアイソレーション(分離・単離)することができるからです。
このような条件が付くようになったきっかけは、アンドリュー・カウフマン(Andrew Kaufman)という医師(精神科医)らが発表した、『Statement On Virus Isolation(ウイルスのアイソレーション(分離・単離)に関する声明)』です。この声明文の中で、アンドリュー・カウフマンは、「Vero細胞などの培養細胞を使ってウイルスをアイソレーション(分離・単離)したという論文は、全てインチキだ!」と主張しています。
ただし、SARS-CoV-2は、ウイルス単独では増殖できず、ヒトの細胞に感染(侵入)して増殖する病原体です。まず、この前提を理解しなければ話は進みません。ウイルスというのは、元来そういうものです。
そして、これが重要なポイントですが、アンドリュー・カウフマンは同じ声明文の中で、ケニアのとある湖から『バクテリオファージ』というウイルスの一種をアイソレーション(分離・単離)した論文を引用して、「こういう実験をしなければ、SARS-CoV-2の存在を証明したことにならない!」と主張しています。
しかしながら、バクテリオファージは『バクテリア(細菌)』に感染して増殖するウイルスであるため、当然、この論文では、同じ湖から採取したバクテリアを使ってバクテリオファージを培養し、アイソレーション(分離・単離)しています。
アンドリュー・カウフマンは、バクテリオファージが『培養細胞』を使って培養されていないことから、これ幸いと、この論文を声明文の中で引用しました。しかしながら、彼は、「バクテリオファージは、『バクテリア』に感染して増殖するウイルスである」という前提を考慮していません。
「バクテリオファージをバクテリアを使って培養する。」
「SARS-CoV-2をヒトやサルなどの細胞(培養細胞)を使って培養する。」
ウイルスは、その性質に合った方法で培養する必要があります。
では、培養細胞を使った方法で、SARS-CoV-2はアイソレーション(分離・単離)されているのでしょうか?
答えは「YES!」です。
武漢ウイルス研究所の最初の論文で解説します。
武漢ウイルス研究所の研究者たちは、患者の気管支肺胞洗浄液(Bronchoalveolar lavage fluid, BALF)を、遠心分離機にかけ、遠心力で雑多な細胞の破片などのウイルスより大きく重たいものを沈殿させ、その上澄みを濾過して得られたウイルスを、培養細胞(Vero E6細胞)に感染させました。(ウイルスは『濾過性病原体』と呼ばれていた時代もあります。)
濾過して得られたウイルスをVero E6細胞に感染させた結果、変性した細胞(ツブツブした細胞)が見られました。↓
ウイルス感染により変性した細胞の形はウイルス毎に異なりますので、簡易的にウイルスの種類を判別することができます。
これが、ウイルスが培養細胞の中で増殖している一つの証拠です。
ウイルスを感染させていない非感染細胞側も、ウシ胎児血清や抗生物質などを含む培養液で培養していますが、変性した細胞は見られないことを確認しています(図左側)。
そして、ウイルスが十分に増殖し、変性した感染細胞が見られた細胞の培養液中に存在する遺伝子を解析した結果、その99%が、SARS-CoV-2の遺伝子と一致することが分かりました。↓
雑多な他のウイルスは存在しません。これにより、培養液中のSARS-CoV-2が、純化・クローン化された状態であることが分かります。(「遺伝的に均一である」とも言います。)
2020年2月の最初の論文で、既にこれだけ十分な結果が示されているのです。
宮沢先生が動画の中で解説している『プラーク純化(プラック純化)』については、こちらの論文を読むと理解が深まると思います。↓
結論としては、SARS-CoV-2は『培養細胞を使って』、アイソレーション(分離・単離)されています。
培養細胞を使うことは、決して『科学的詐欺』などではありません。
バクテリオファージがバクテリアに感染して増殖するように、SARS-CoV-2はヒトなどの『細胞』に感染して増殖するものだからです。アンドリュー・カウフマンの仕掛けた「トリック」に騙されないでください。
新型コロナウイルスの正体は「エクソソーム」なので、存在しない!という話
こちらも『理系タイプ』になります。
そして、この話の元凶も、アンドリュー・カウフマンです。
まず、『エクソソーム(Exosome)』とは、細胞から分泌される直径50〜150 nmの『小さな袋(小胞)』のことです。この中には、核酸(RNAやDNA)、タンパク質などの細胞内の成分が含まれます。
「百聞は一見に如かず」という言葉があるように、電子顕微鏡を使って、ウイルスそのものを撮影することは、ウイルスの存在を証明する決定的な証拠になります。
下のような、SARS-CoV-2の電子顕微鏡による撮影画像は、ニュースなどで誰もが見たことがあると思います。↓
これに対して、アンドリュー・カウフマンは、「SARS-CoV-2の直径も100〜200 nmとエクソソームとほぼ同じサイズであるため、エクソソームと区別がつかない」、「『ウイルス』と呼ばれているものの正体は、エクソソームである」と主張しました 。(ステファン・ランカも同様の主張をしています。)
アンドリュー・カウフマンのYouTube動画は削除され、現在は見ることができませんが、下の画像を紹介してしていました。(「SARS-CoV-2はエクソームだ!」と主張している人ならば、一度は見たことがあると思います。)↓
解像度の高い元画像を、じっくりと見てみましょう。
左のエクソソームの画像はこちら。下に引用元を示しています。↓
右のSARS-CoV-2の画像はこちらになります。↓
確かに、大きさや形を見ると、同じもののように見えます。
ただし、この2枚の画像で注目すべきポイントは、その大きさや形ではなく、粒子の『中心の色の濃さ』です。↓
ご存知、SARS-CoV-2はRNAウイルスで、そのゲノムRNAは、約3万塩基からなります。RNAの隣り合った2つの塩基の間隔は約0.28 nmであることが知られていますので、SARS-CoV-2のゲノムRNAの長さは約8400 nm(8.4 μm)になります。これがヌクレオカプシドタンパク質に絡まり、直径100 nmのウイルス粒子の中に収納されています。
分かりやすい大きさに例えると、「約4 mの長さの紐がゴルフボール内に収まっている」のと同じになります。想像してみてください。ゴルフボールの内部の密度は、ものすごく高くなっています。
電子顕微鏡で密度が高くなったものを観察すると、その部分は黒く見えます。ここに注目することで、見えているものが、SARS-CoV-2なのか・エクソソームなのかを区別することができます。
アンドリュー・カウフマンの画像を、もう一度見てみましょう。↓
彼は、おそらく気付いていないのでしょうが、図の右上に『中心の色の黒い粒子』の一つを拡大した画像を紹介しています。(元画像にはなかったものです。)
注目して欲しいポイントは、まさにここ!なのです。↓
この『SARS-CoV-2=エクソソーム説』に関して、これと同じ内容の記事を、私は2020年の7〜8月にかけて、noteで公開しました。その後、私の記事に対し、2つの反論がありました。それを最後に紹介したいと思います。
一つは、電子顕微鏡で神経細胞内のエクソソーム(正確には、エクソソームとして細胞外に分泌される前のもの)を撮影した下の画像を示し、「エクソソームの中にも、内部が黒いものが存在する!」という反論です。
確かに、エクソソームの中に何らかのタンパク質などが凝集し、密度の高いものがあれば、その部分は黒く見えます。
しかしながら、これは黒い部分が不均一で、内部はスカスカです。4 mもの長さの紐がゴルフボールに収まっているようには見えません。ウイルスを撮影した画像とは、似ても似つかぬものであることは明らかです。↓
そして、もう一つは、「Extracellular vesicles and viruses: Are they close relatives?(細胞外小胞とウイルス:それらは近い親戚なのか?)」という論文を引用して、「ウイルスとエクソソームの中間的なものが存在し、これらは区別できない!」という反論です。
確かに、ウイルスが感染した細胞からは、出来損ないのウイルスも出てくることが知られています。
しかしながら、これは「区別がつかないものも存在する」という話で、ウイルスか、エクソソームかを区別できないという話とは別です。
やや乱暴なまとめ方をすれば、粒子の周囲にスパイクタンパク質を持ち、その内部に遺伝情報を含むエクソソームは、それはもはや『ウイルス』です。
ちなみに、引用された論文のタイトルにあるように、現在、専門家の間では、エクソソームのことを『Extracellular vesicle(細胞外小胞)』、読み方は「エクストラセルラー・ベシクル」略して「イー・ヴィー」と呼んでいます。
このことから、私は「エクソソーム!エクソソーム!」と連呼している人たちの専門性に疑問を感じます。アンドリュー・カウフマンの主張から始まり、それが専門家不在の中で省みられることがないまま現在に至る、ということを示す一つの証拠になっているのではないでしょうか?
今回、この2つの反論を紹介したのは、科学的に『まともな反論』だと思ったからです。しかしながら、私が上のように回答しても、反論してきた当の本人たちからは「それは詭弁だ!」と言われてしまい、納得してもらえませんでした。裏を返せば、「翡翠(私)の間違っている点を指摘できない」と言っているのと同じことで、ただ「詭弁だ!」とだけ主張することは、それそのものが詭弁だと思います。
反論はまともでも、人としては…、まともでなかったという話ですね。笑
終わりに
長くなってしまいましたが、目次を設定してありますので、必要な項目を読むようにしてください。主な『新型コロナウイルスは存在しない説』は、まとめることができたと思います。このように、様々な理由で「新型コロナウイルスは存在しない!」と主張している人たちがいる訳です。そのうちの一つを信じているか、複数を信じているかは、人それぞれでしょう。
他にも、例えば、「新型コロナウイルスは人工ウイルスだから、世間一般に広く知られている『新型コロナウイルス』は存在しない!」という話があります。これに関しては、「『ウイルスは存在しない!』 Virus does not exist.」の著者、崎谷博征らも、SARS-CoV-2が人工ウイルスである可能性を挙げています。
彼らは、どうにかして彼らのアイデンティティである「新型コロナウイルスは存在しない」という文言を守りたいのでしょう。彼らに関しては、ウイルスという『感染性物質』の存在は理解できているようなので、今回は深く言及しません。
少し話は逸れますが、私は2020年8月頃から『SARS-CoV-2=人工ウイルス説』を注視してきました。今のところ、『SARS-CoV-2=人工ウイルス説』は、それを主張している人の思い込みや、論文の誤読、チェリー・ピッキングが激しく、どれもまともに議論するに値しないものばかりです。
ただ、一見矛盾しているように思われる「新型コロナウイルスは存在しない」と主張する人と「新型コロナウイルスは人工ウイルスである」と主張する人の層は重なっていますので、人工ウイルス説を主張する人たちには、曲がりなりにもその言説を広める努力をしてもらい、「新型コロナウイルスは存在しない」と主張している人に、新型コロナウイルス(あるいはウイルスそのもの)の存在を理解させる役割を担って欲しいと、私は密かに期待しています。笑
話を戻しますと、『新型コロナウイルスは存在しない説』に関しては、私は2020年6月頃から注視してきました。2020年4〜5月頃にアンドリュー・カウフマンの動画がTwitterなどで拡散され、私は7月8日に最初の記事を公開しましたが、その当時でさえ、私の情報発信は遅きに失したと思っていました。
それから、2年半が経ってしまいました。早いものです。私は、現在も「新型コロナウイルスは存在しない!」と主張する人に対して、どれだけ真摯に説明しても納得させることは難しいと思っています。(以下は、今年2月の私のつぶやきです。)
しかしながら、宮沢先生は、今、『新型コロナウイルスは存在しない説』に真っ向から向き合いました。
私が2年以上に渡ってTwitterやnoteで活動してきた中で、別の国立大学(国立大学法人)の『先生』と呼ばれる立場の人には、「(この言説は、)一定レベルの常識のある人間には誤りであることが明らかなので、私は相手にしません。」と言われたこともありました。当時、私は、税金を使って研究・生活をしていながら、なんて言い草だろうと憤慨しました。
宮沢先生も国立大学の准教授という立場で、その華麗な研究経歴、豊富な知識と経験から、『問答無用』で、この言説を一蹴することができたと思います。無視しても良かったと思います。しかしながら、宮沢先生はそれを良しとしませんでした。もちろん、毎回のように講演会で貴重な時間を取られることに嫌気が差していたと思います。それでも、講演会で10分間真摯に説明することも、YouTubeに動画を投稿することも、その一定レベル以下と評される人たちにも、正しい知識を持ってもらいたいという気待ちがあったのだと思います。
ただ、今回の動画で説得できないとなると宮沢先生も諦めるしかないでしょう。これは仕方ありません。
私は、ウイルス学の知識では、宮沢先生に到底敵いません。しかしながら、『ウイルスは存在しない学(とでもいうのでしょうか?)』に関しては、私の方が知識も経験も豊富だと自負しています。
この記事を公開することで、私の知識が少しでも役に立てば幸いです。
以上。
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※ この記事は個人の見解であり、所属機関を代表するものではありません。
※ この記事に特定の個人や団体を貶める意図はありません。
※ 文責は、全て翡翠個人にあります。
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