かわせひろし

漫画家/小説家。SF雑誌『銃と宇宙 GUNS&UNIVERSE』編集長。ケッタ・ゴール!描いて… もっとみる

かわせひろし

漫画家/小説家。SF雑誌『銃と宇宙 GUNS&UNIVERSE』編集長。ケッタ・ゴール!描いてました。SF児童小説「宇宙犬ハッチー 銀河から来た友だち」(第11回ジュニア冒険小説大賞受賞作)発売中。柏出身レイソルサポーターで、科学好きの宇宙好き。

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  • 創作集団プロミネンス

    • 58本

    「創作集団プロミネンス」とその会員の皆さんの活動をお知らせします。 「創作集団プロミネンス」は、その前身である「少年文芸作家クラブ」時代から半世紀近い歴史を持つ、児童書の作家・画家の職能団体です。 現在、岩崎書店と共に、「福島正実記念SF童話賞」(中学年向け)、「ジュニア冒険小説大賞」(高学年以上向け)というふたつの児童文学新人賞を運営しています。 「少年文芸作家クラブ」は1968年秋に発足しました。 規約には「本会は少年少女を対象としたエンターテイメントの創作、ノンフィクション、翻訳、美術を職能とする者によって、構成される」とあり、 初期の名簿には故石ノ森章太郎氏も名を連ねていました。 規約の文言は「本会は主として年少の読者を対象とした創作、ノンフィクション、翻訳、美術を職能とする者によって構成される」と修正されましたが、 現在も発足当時の精神を受け継いでいます。

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最近の記事

出版の多様性

HON.jp設立10周年記念カンファレンスの中のセッションの一つ『セッション2-1:個人出版「セルフパブリッシングが出版の多様性を守る」』に登壇させていただきまして。 その準備で先に提示されていたお題について考えていると、これは自分の創作人生に深く関わるテーマだと思った、という話をこの間書いたのですが。 そういえば、それがHON.jpへの参加理由だった、という話を本番でしそびれたので、それも含めて、ちょいとここに書いてみようと思います。 ちなみにカンファレンスのアーカイ

    • 10周年記念カンファレンスでした

      先週末はいろいろと大忙しでした。9/1(金)9/2(土)はHON.jp設立10周年記念カンファレンス。二日連続の大イベントでした。 僕はその中のセッションの一つ、9/2(土)の『セッション2-1:個人出版「セルフパブリッシングが出版の多様性を守る」』に、登壇者の一人として参加させていただきました。HON.jpの個人出版支援部会というグループに所属しているので、その関連ですね。 事前にこんなテーマで行きますというお題は伝えられていたので、どんなことを話そうかと考えていたとこ

      • 遥か彼方の… 第2話

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        • 創作AIの弊害

          こんなニュースを見かけました。 「AIが書いた盗作」の投稿が爆増しSF雑誌が新作募集を打ち切り Gigazine 23/2/22 応募される小説がAIで書かれた盗作ばかりになってしまったので、雑誌が新規募集を停止。元々盗作は毎月数件あったらしいのですが、それが2022年10月辺りから増え始め、2023年2月には2/15までで350件弱、2/21までで500件超と爆発的に増えたとのこと。 そんなテクノロジーの進歩の負の側面で被害を受けた雑誌がSF小説誌だったというところが

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          『銃と宇宙 GUNS&UNIVERSE』の今後

          先月「noteの収益分配機能がなくなるというリリースがあったので、ガンズnote版を休刊にします」と告知しました。 もともとその機能があったので、複数著者の雑誌作れるなと始めたのです。なくなっちゃうと、非常に面倒な手間が発生してしまいます。なので休刊やむなし。 それで今後はどうしようかとメンバーの皆さんと相談しまして、雑誌版再起動という方向で動いております。 現在細かいところを詰めてます。本の版形とかはちょっと変わりそう。 リニューアルする『銃と宇宙 GUNS&UNI

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          わたしがおばさんになっても

          「よう、高根沢、ひさしぶり! 相変わらず若いな」 「ひさしぶりー、高根沢くん! 変わらないねえ」 「高根沢、ごぶさた! まだ若さあふれてるな! 調子よさそうだね」  そのホテルのしゃれた会場には、大勢の人が詰めかけていた。そこら中で人々が足を止め、挨拶をかわす。そのたびにぽんぽんと笑顔の花が咲く。高揚した気分に満ちている。  今日は懐かしいみんなと再会する、十年ぶりの学年同窓会。  自分のもとにも入れ替わり立ち替わり人が訪れ、再会を喜ぶ。  その言葉はどれも似たり寄ったりだ。

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          ガンズnote版休刊のお知らせ

          新年のごあいさつで「今年もがんばります」と書いたばかりなのに、急転直下の休刊のお知らせです。 noteがですね、共同運営マガジンのメンバーへの収益分配機能を停止させるそうなんですよ。このあいだお知らせが出て。 それを目当てにガンズをnote版に移行したのに、なくなっちゃったら意味ない。更新用の原稿描いてるとこだったのに、僕もびっくりなのですよ。 ただ、ちょうど何か改善していく時期なのではないかと思っていたこともあって、これを機会にリニューアルすることにしました。現在メン

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          あけましておめでとうございます

          2023年になりました。今年もこちらで作品を発表していきたいと思います。よろしくお願いします。

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          プロキシマ・ケンタウリ

           明るく輝くいくつものモニターの前で、私は高ぶる気持ちを抑え切れずにいた。  並ぶ画面の中の数々の数値を、一つ一つチェックする。それはいつもの手順だ。  だが状況が、いつもと同じではない。つい気になって、何度も確認してしまう。  私のような天文学者にとって、このような状況で気分をしずめろというのは無理な話だ。  何しろ今日はこれから、新型宇宙望遠鏡での初観測を行うのだから。  宇宙望遠鏡は天文学者にとって夢の観測機器だ。長年の悩みを解決してくれた。  大気は地表から宇宙に向か

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          いつまでも変わらぬ愛を

           私はじっと息をひそめていた。  奥の部屋で彼が原稿を書いているから。  その邪魔をしないようにソファーに座り、身じろぎもせず、じっと待つ。  音をたてるなんてもってのほか。動く気配でさえ、彼の集中をさまたげるかもしれない。  だから私は、じっと待つ。  ただ、じっと。  ひたすら、じっと。  部屋からはかすかな打鍵の音だけが伝わってくる。  彼が使っているのは古風なメカニカルキーボード。今は思考入力が当然だ。脳波から考えていることを読み取り、文章の形に整えて表示する。  だ

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          文学フリマ終了と次はコミティア

          本日11/20(日)は文学フリマ東京35でした。 終了間際の主催者発表では、来場者数が過去最高だったとのこと。なんとコロナ前を回復どころか、上回ったそうですよ。すごい。 そのおかげもあってか、まずまずの売れ行きでほくほく。 ただ、今回一番のトピックは、このイベントに行って帰っての間に、次の掌編の初稿が上がったことです。 すごい! こういう創作系のイベントで、熱に当てられて原稿が進むというのは、ちょくちょく経験していたのですが、初稿が上がっちゃうまで乗れたのは初めてで

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          読書調査と見切られる物語

          毎年調査している子供の読書調査の結果を見たのです。 「学校読書調査」の結果 公益社団法人 全国学校図書館協議会 ここでも何度か触れていますけれども、今の子供は、学校で朝の読書運動等をしている結果、読書量は増えています。リンク先の記事で見ると小学生四年生から六年生で不読率は1割以下の6.4%、1カ月の平均読書数が13.2冊。平均ということは1日1冊ペースで読んでる子もいるのではないか、というすごい数字になっています。 過去31年分のグラフも載っていますが、2000年代にな

          読書調査と見切られる物語

          日曜日は文学フリマ

          今度の日曜日は文学フリマ東京35。東京流通センター第1・第2展示場、12:00~17:00、『F26 かってに応援団』で参加です。 文学フリマはwebカタログが充実してまして、当日持ち込む予定の本が並べられます。こちらです。 この中で一冊、現在制作途中の新刊コピー誌が『いつまでも変わらぬ愛を』。「AIと愛が暴走するヤンデレ系SF掌編」とキャッチコピーをつけました。なんて言うんでしょうか、ビーンボールと思われた球がぐわーっと曲がって外角低めをさらに外れるカーブだった、みたい

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          短編執筆中

          現在11月下旬に立て続けにあるイベント、文学フリマ東京35とCOMITIA142に出す用のSFショートショートを制作中です。 本文は初稿完成。と言っても僕の初稿の精度はとても低く粗書きの状態なので、ここから一生懸命書き込んで磨いていく必要があるのですけれども。 表紙の方は、何とか意味深な感じにならないかなと奮闘中。 さて内容の方は、そんな僕の苦労話にも関係がある、AIと愛が暴走するヤンデレ風味のSFとなっております。 訳がわからない? わからないですよね。一体どういう

          漫画を読むのはよいこと

          こちらの記事を読みました。 時代が変わったなあと思われる調査。 僕の子供の時にはもう弱まってましたけど、昔々は悪書として扱われていた時代がありました。焚書もあったぐらいです。でもそれで育った子供たちが大人になると、こうして評価が変わっていく。 これはまた、漫画家がいい作品を描いて読者を楽しませ続け、信頼を勝ち取ってきたからでもありますね。 本当に身を削って描いてる姿を各所で見てきたので、それが報われてるんだなあと、ちょっとほっこりしたのでした。 (ブログ『かってに応

          漫画を読むのはよいこと

          キャプテン・ラクトの宇宙船 おまけ漫画①

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