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久しぶりに両親と会う

 数えてみてまあまあおどろいた。
 3年半。両親に会ってなかった。
 幸い、パソコン画面を通じて話せるようになって、度々顔を見て会話できていたので、「久しぶり過ぎて胸にこみ上げてくるものが……」みたいにはならなかった。
 「いっつも喋ってるもんね」と笑い合ったけど、会って最初に母が「かせみ、大きくなった? 私が2センチ縮んだのが影響してる?」と聞いてきた。
 確かに母がちっちゃくなった気がする。
 存在が、とか印象が、とかじゃなくて、本当に背が小さくなったのだ。

 私の両親は背は高いほう。母方の祖父は小さいけど、あとの3人の祖父母も大きい。父方の祖母が173センチで母方の祖母も165センチ。大正生まれの女性でその身長はかなり大きい。
 でも私は小さい祖父に似たのかな。母は「かせみは病気ばっかりしてたから」と言うけど、とにかく母を超せなかった。母は163センチ。私は159.6~159.9をウロウロしているので、面倒くさいから160センチと言ってしまっている。
 母が2センチ縮んで私は多分変わっていない。その上、太っちゃったからなんだか大柄になってきて、母よりひとまわり大きく感じてしまう。
 母を超えられなかったなあとずっと思っていたけど、母からちっちゃくなっちゃったらしょうがないなあ。

 その後、寝る前に母が眼鏡を外して入れ歯も外すと、母方の祖母そっくりになって「わあぁー-おかあさん、おばあちゃんにそっくりだよー」と思わず駆け寄ってまじまじ見てしまった。でも発せられる声も話し方も母そのもの。
 すっごい不思議な感覚。奇妙な感じだよー!

 


 両親がこの7月、中古にしてもオシャレなマンションに引っ越しをした。わざわざ「オシャレな」とつけたのは間取りがこっていて、元々植えてある樹木も上手に目隠しになっていて。それらを見ながら数泊過ごすだけで面白かった。

 夫婦二人で暮らすのって、両親にとってはきっとすごく久しぶり。
 私が生まれた時には兄がいたし、二人は多くを母方の祖父母と暮らしてきた。
 仲が悪いとは全然思わないけど、わりとちょっとしたことでイライラ言い合うし、共通の趣味があるというよりは、どちらかがどちらかに合わせている部分もあるんだなと知る。
 一人ずつの時間を一人きりで楽しみ、時には二人の会話を楽しめると良いなあ。
 心配をよそに、二人は二人で時々笑いながら無邪気な様子でしゃべっている。きっと二人にしかわからない互いの感覚があるんだよな。
 お父さんもお母さんも私は好きだから、二人が楽しそうだと私は安心する。きっと世の中の多くの子どもがそう思うよね。
 自分が時々、自分の息子の気持ちになったような不思議な感覚を行き来する。

 昨夜帰ってくるとだいぶ疲れている自分に気付いたけど、5日間ほど新鮮な場所で馴染みの家具やインテリアと出会う不思議で面白い体験もたくさんだった。三人でいっぱい思い出話もして笑ったよね。
 
 帰りは、忙しいのに空港まで迎えに来てくれた夫に感謝しつつ。この間に起きたこと、思いについて、また少し書いていきたいな。



読んでいただいて、ありがとうございます! 心に残る記事をまた書きたいです。