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誰も知らないBarthel Indexの真実 - しているADL?-

はじめに

ご覧いただきありがとうございます。

皆様はADLの評価指標は何を用いていますか?

今回はADLの評価指標として最もポピュラーといっても過言ではない、Barthel Indexの真実について記載します。


Barthel Index の概要


Barthel Index の概要

・1955年に米国メリーランド州で発祥
実際の必要身体介助時間と量に基づいて採点
最小介助や監視の場合,満点とはならない
・環境により点数は変わるかもしれない
・経時的に採点することで,自立に向けた改善度合いを示す

参考:園田,2018


評価用紙はこちらからダウンロードできます。


Barthel Index の真実


概要中の以下の内容にお気づきでしょうか。
実際の必要身体介助時間と量に基づいて採点
最小介助や監視の場合,満点とはならない

そうなんです。
できるけどしていない場合、実際の必要身体介助時間と量は自立とはならないでしょう。

ただ、”実際”についての解釈の仕方によっては、実際=本来の能力と取れなくもないような気もします。
(筆者自身、原文を読んだことはありませんでしたが、できる能力、つまり本来の能力という印象でした)

ですが、藤田保健衛生大学七栗記念病院の園田茂先生は次のように述べられています。

FIMがしているADL で,Barthel index はできる ADL と表されることがある.しかし,原著では「実際の必要身体介助時間と量に基づいて採点される」との記載があり,している状況の評価が意図されている

引用:園田,2018

... おったまげですね。

Barthel IndexはできるADLだから....という批判はなくなることでしょう。

しているとできる、些細な違いのようですが、専門職としてはこだわりを持つべきポイントかなと思います。

Barthel Index はしているADLという目線で、評価・理解しようと思います。

おわりに


今回の教訓は、温故知新と常識を確かめることの重要さでしょうか。

有名なBMIのパラドックスのように、当たり前と思っていたことが当たり前でないかもしれません。

これまでの歴史を踏まえつつ、現場での感覚を大事にして、よりよいサービスの提供につなげていければと思います。

最後までお付き合いありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。

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