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6月23日 CAPOX療法?XELOX療法?それともティファニーのネックレス?

大腸がんの再発率を下げるためにわたしが受けている抗がん剤治療「CAPOX(カポックス)療法」は、どうやら2021年頃までは、主に「XELOX(ゼロックス)療法」と呼ばれていたらしい。

CAPOX療法というネーミングは、治療に使われる2種類の抗がん剤、

  • カペシタビン(CAPecitabine)

  • オキサリプラチン(OXaliplatin)

に由来してるんだけど、カペシタビンは「ゼローダ(XELoda)」という薬のジェネリック医薬品で、だからゼローダとオキサリプラチンで「XELOX療法」。

そりゃ、カペシタビンを作った製薬会社的にはゼローダじゃなくてカペシタビンを使ってほしいとは思うんだけど、ご丁寧に「CAPOX療法」なんて名前をつけて、パンフレットまで作ってせっせと病院に配るあたり、カペシタビンを使わせたるぞ〜!というマーケティング的なサムシングを感じざるを得ない。いつもお世話になっております。今のところ副作用はないです。

どうして呼び方が変わっていることに気づいたのかというと、CAPOX療法の体験談やブログが少ない気がして不思議だったから。「XELOX療法」で調べたほうが出てくるね。なるほど。

XELOX療法の経験者として有名なのは、"くわまん"こと桑野信義さんらしい。桑野さんは2020年に直腸がんステージⅢ bの宣告を受けて、2021年に手術、その後XELOX療法による抗がん剤治療を行っていたそう。当時は人工肛門もついていたみたいなので、今のわたしと状況がまったく一緒!まあ、わたしはステージⅢ cなので、わたしのほうが上ですけど〜(誰も幸せにならない癌マウント)。

で、桑野さん、わたしと同じ全8クールの治療スケジュールのうち、5クールめでリタイアされている。

Xerox療法8クールの抗がん剤治療
5回目でGIVE UP⤵️
副作用に耐えられなかった
あのまま続けていたらと思うと…

『よ〜く考えようー体は大事だよ〜♪』|桑野信義&MASAオフィシャルブログ

続けていたらと思うと、何?!!
濁すな濁すな!!

桑野さんに限らず、諸先輩方のブログやnoteなんかを読んだりすると、1クール目で何かしらの副作用が出ていて、2、3クール目あたりで、すでにつらそうな方が多いなぁという印象。わたしはギリ30代とがん患者にしては若めだし、体力的にもなんだかんだ完走できるのでは……?などと淡い期待を抱きつつ、つらくなったらわたしも途中でやめてしまうだろうな、とも思う。先生も「日常生活に支障をきたしてまでやるものじゃない」って言ってたし。

そもそも抗がん剤治療って、最後まで終えたところで、5年後の生存率は10%も上がらないらしい(わたしの場合)。本当に気休め。気休めのために、安くはない金額をせっせと垂れ流していて涙目。いっそ治療なんてやめて、欲しかったティファニーハードウェアのネックレスでも買おうかなぁ……待って、今見たらアホほど値上がりしてる。治療をやめたところで全然買えませんでした。や、でも、今までとこれからの入院費と治療費を合わせたら余裕で買えるな。え、やっぱり泣いてもいい?

抗がん剤治療をするより憧れのネックレスをつけたほうがテンションが上がって長生きできちゃう可能性はあるけれど、ティファニーが保険適用じゃない以上、このまま抗がん剤治療を続けるよりほかはない。いや、第2、第3の選択肢もあるにはある。民間療法とか。でも、わたしは今の先生が好きだし、自分が癌や治療法について調べたところで先生の知識を超えることは逆立ちしたってありえないので、「先生が言うならそうしまーす」というスタンスでがん患者をやらせてもらっている。先生の言う通りにすれば治ると信じているというより、先生についていくと決めたのは自分なのでどう転んでも文句はないです、という感じ。

先生や病院の治療方針を疑わないというマイルールを設けたことで、悩んだり調べたりする時間のロスが最小限に抑えられてお得。やっぱり餅は餅屋に限る。こちとら文系なんでね。たとえばお酒なんかも、わたしは今も週1程度で飲んでいるんですけれど、飲酒なんて論外って書いてある本はめちゃくちゃあって、でも病院がいいって言うのでいいことにしてる。酒が体にいいわけねえだろ、そんなことはわかってやってんだよ。さすがに飲む量とペースはかなり落としましたが。

とにかく、2クール、3クールと治療を重ねるにつれて現れるかもしれない副作用について、今の段階で具体例と対策を知れたのは大きい。自分は大丈夫と過信せず、かと言って過度に怯えもせず、ケースごとにリスクヘッジを図りながら今後の副作用に備えていきたいと思う。

ま、とか言っても、何をしたってダメなときはダメなんだけどね!しゃーない😉そのときはそのときで考えることにする。


昨日は友だちと新宿ワシントンホテルの地下にあるローソン…に併設されているバー「お酒の美術館」へ行った。15時から営業!コンビニのフード持ち込みOK!チーズちくわと合鴨スライス、カマンベールチーズを炙ってもらって、これでいいんだよ〜ってなった。友だちが「まみちゃん…生きててよかった」ってローソンのど真ん中でハグしてくれたときに、泣きそうになってしまったのは内緒。治療が無事に終わったら、今度はちゃんとベンフィディックでも行きましょう。

トップ画像はワシントンホテルの目の前にある、我らが東京都庁。建築が好きなので、かわむら、用もないのに都庁に寄りがち。

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