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4月13日 読書会報告

川口市出身の自称読書家 川口竜也です!

2024年4月13日(土)の朝に開催した「東京読書倶楽部」読書会の報告です!

この日はリピーター様が6名の計7名で朝活×読書会。募集開始から1時間で席が埋まってしまうほどの盛況ぶりです。

普段なら神保町のブックカフェにて開催しておりますが、申込み時点で非常に人数が多くなったためレンタルスペースにて開催。

周りを気にする必要がない分、より密度の深い話ができるかも。

紹介して頂いた本

読書会終了後に撮影

宮部みゆき「模倣犯」小学館

世間を騒がす”連続女性誘拐殺人事件”は、実行犯である男と、その幼馴染のシナリオライターという、2人組の犯人によって仕組まれていた。

事件の始まりは、公園で男子高校生が「女性の片腕」を見つけてしまうことから始まる(この時点では、殺人事件と断定出来ないらしい)。物語が進むにつれて、表題の「模倣犯」の意味が明らかになっていく。

劇場版の試写会にて、宮部みゆきさんが途中退出したという話があるが、原作を読んでみて確かにそう思ったという。これは映画にするには、サスペンスではなく、人間模様の物語なのだと。

石川達三「青春の蹉跌」新潮社

人生の敗北者になりたくないと望む主人公が、ある日一人の女性を殺害してしまう。”前途にはどうしようもない絶望しかない”男は、何を語るのか。

紹介者が中学時代に読んで以来、本を読むきっかけになった作品であり、欲も悪くも、生きる上での思考を作り上げた作家でもあるという。後日読み返した際に、13歳の私はなぜこの言葉に線を引いたのだろう、か。

佐々木譲「カウントダウン」新潮社

1970年代 石炭から石油への移り変わりにより、北海道の炭鉱は廃業に追い込まれた。「炭鉱から観光へ」と騒がれていた時代に、町を復興すべく一人の男が立ち向かう。

コンサル上がりの主人公は、議員の勧めもあって市議会議員へ出馬。当人は医療モデルとしての街の発展を望んでいたが、新参者への風当たりは厳しく、また観光業への期待により当選は厳しいと思われた。

当時「住民サービスが悪く、税金が非常に高い」と言われ、2004年に財政破綻した夕張市をモデルに、再発展を目指すifストーリーでもある。

黒沢永紀「軍艦島入門」実業之日本社

長崎県の軍艦島。小さな島でありながら人口5,000人を超え、日本最古のコンクリート建築物や、当時の最先端を取り入れていた炭鉱島として有名だった。それが今になって、なぜ有名になったのだろうか。

武田惇志、伊藤亜衣「ある行旅死亡人の物語」毎日新聞出版

行旅死亡人:病気や自殺により亡くなったもので、血縁関係などが不明で身元不明の者を指す。ここで取り上げられるのは、現金3,400万円を残したまま亡くなった、とある女性を追うルポタージュ。

欠損した右手首、お隣の国のような星型のペンダント、なぜ身元を隠していきてきたのか。結末はスッキリしなかったけれども、仮に自分が亡き後どうなるのか知る機会にはなった。

村上春樹「村上さんのところ」新潮社

読者からの質問に、村上春樹さんの回答をまとめたもの(時期的には「1Q84」執筆後、4作目は出ないだろうと話していたあたり)。

紹介者自身、村上春樹さんの作品ばかり読んでいるが、「街とその不確かな壁」は途中で諦めたという。むしろ読み終えた人がいるならば、会って話がしてみたいというからには、俄然読みたくなるのよね。

2024年4月の読書会スケジュール

4月20日(土) 14:00~17:00
散策×読書会 → 満員御礼!!!
4月27日(土) 19:00~22:00
飲み有り読書会 BOOK&BOOZE!

ご興味ありましたら、コメントや各告知ページにて是非お待ちしております。皆沢に会えるのを心よりお待ちしております(*^^*)

今日もお読みいただきありがとうございました。いただいたサポートは、東京読書倶楽部の運営費に使わせていただきます。