見出し画像

2023年 印象に残った本 10選

川口市出身の自称読書家 川口竜也です!

おそらく、今年中に読了する本はもうないだろうから、この1年の間に読んで印象に残った本をまとめてみました!


① 辻村深月「傲慢と善良」朝日新聞出版

読書会で何度も紹介を聞いていたのをきっかけに紐解いた次第。

何というか、身内から言われたことと、まるっきり同じことを言われたなと。そして、その言葉の裏にある本音というか、自分の中に共存する傲慢と善良について、何度も胸をえぐられた。

結婚できる人の共通点は、自分の将来について考えている人、ビジョンのある人という言葉に、なんか恋愛とか結婚とか関係なく、あぁ…と思う。

② 町田そのこ「52ヘルツのクジラたち」中央公論社

仕事終わりブックオフのおすすめコーナーにて手に取った本。

登場人物ほど過酷な人生は送っていないが、なんかこう、生きていればきっと、52ヘルツの叫び声に気づいてくれる人はいるのだと。手を差し伸べてくれる人が現れるのだと。読んでいる間に3回くらい泣いた。

③ 小野不由美「図南の翼 十二国記」新潮社

東京読書倶楽部の参加者から、紙の本は持たないからと、厚かましくも頂いた本。

お恥ずかしながら十二国記シリーズをはじめて読んだのだが、途中から読んでも物語は掴める。主人公の珠晶の性格や、王に至る道での成長過程に、自分もしゃんとして生きようと思える。

十二国記の中でも、特にこの作品がおすすめという気持ちもわからなくない(と言いながら、まだ十二国記はこの作品しか読んでいないのは内緒の話)。

④ 瀬尾まいこ「そして、バトンは渡された」文藝春秋

読書会で瀬尾まいこさんの作品を紹介されたのをきっかけに、気になっていた本を紐解いた次第。

家族付き合いが強い我が家にとっては、こういう家族愛に溢れた心温まる話は良き。自分も、微力ながらも、次の世代にバトンを渡すような"おじさん"でありたい。

⑤ 三浦綾子「泥流地帯」新潮社

池袋の東京読書交換会にて頂いた本。おそらく、紹介を受けなければ、今後紐解くことなかったであろう本。

自然災害は平等ではなく、だとしたら、どんな生き方であろうと自由かもしれない。人に迷惑をかけても、自分だけ得をしようとも。

それでも、真面目に生きることに意味がある、いや、だからこそ、真面目に生きるべきなのかもしれない。

⑥ ロバート・A・ハインライン「夏への扉」早川書房

同じく池袋の東京読書交換会にて頂いた本。

海外SF作品をもっと読みたいと思うきっかけとなった作品。起承転結がめちゃくちゃ秀逸で、昔バック・トゥ・ザ・フューチャーを観た時の興奮を思い出した。

あと、猫が可愛かった。

⑦ スコット・フィッツジェラルド「グレート・ギャツビー」中央公論新社

神保町は山吹書房の店頭無人販売にて購入した本。

過去に縛られ過ぎず、未来に目を向けなければ、思慮のない人々の食い物にされてしまう。だからこそ、前へ前へ進み続けるのだ。絶え間なく過去に押し戻されながらも。

紹介で聞いた華々しい物語ではなく、むしろ悲しい男の物語。だから、話を聞いただけで読んだ気になるのではなく、実際に紐解かないとわからないことばかりだ。

⑧ 玉川重機「草子ブックガイド」講談社

京都は下鴨神社の納涼古本まつりにてまとめ買いした漫画。

自分の人生にいかに本が必要か、どんな本にも自分にとって必要なことや、大切なことがある。そんな草子のように、素敵なブックガイド(読書感想文)を書きたいと思った。

⑨ 渋谷圭一郎「瑠璃の宝石」KADOKAWA

1巻を購入してから続けざまに全巻購入した漫画。

高校時代から好きな教科 地学について、わかりやすく、それでいて専門的な領域まで触れることができる。科学館や博物館に行くのも楽しくなる。

地学における科学的なアプローチと、ライターとしてのユーザー像をアップデートする思考には、近しいものがある。

⑩ 架神恭介, 辰巳一世「完全教祖マニュアル」筑摩書房

読書会で紹介を受け、会社の図書スペースにあったのを紐解いた本。

読書会主催と教祖を重ねるのはどうかと思うが、人を集めて何かをすることと、かつてのキリストやブッダが行ってきたことに、共通点を見出す。

本を信じなさい、本を読めば救われます…。

また来年も、面白い本を読んでいこう。それではまた次回!

今日もお読みいただきありがとうございました。いただいたサポートは、東京読書倶楽部の運営費に使わせていただきます。