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読書記録「百木田家の古書暮らし」1・2巻

川口市出身の自称読書家 川口竜也です!

今回読んだのは、冬目景さんの「百木田家の古書暮らし」1・2巻 集英社です!

冬目景「百木田家の古書暮らし」集英社

・あらすじ
世界一の古書店街 神田神保町。亡き祖父の遺言で古本屋「魁星書房」を引き継いだ百木田からきだ三姉妹。

長女 百木田一果イチカは出版社で建築系雑誌の編集者として勤務。まだまだ売上の見込みが立たない古本屋の家計を支える大黒柱。ただ片思いの先輩のことが忘れられず、最近は毎晩酒浸り。

次女 百木田二実ツグミが勤めていた会社を辞めて「魁星書房」の店主となる。中学時代の初恋の相手が、なんと裏手のビルの「モグラ書店」の店長として働いているも、あまりの変貌ぶりに興ざめ。

三女 百木田三稔ミノルは都内の学校に通う女子高校生。自由な魂を持つ一癖ある性格ではあるが、思春期として悩むときもある。最近はマナちゃんに恋しているが、向こうはあくまでも親友としての仲だという。

”古本の香りに包まれながら、三姉妹は色褪せない日常を紡いでいく”。

神保町を舞台とした漫画として、最近だと神保町古本まつりのイメージキャラクターとしても抜擢される漫画。神保町の三省堂にて配布されたコラボカバーは今でも愛用している(既にボロボロではあるが)。

ただお恥ずかしながら原作を紐解いていなかったため、この度ようやく爆買いして2巻まで読み終えた次第。

先日の古本まつりでも考えたことだが、自分がしている読書ってのは、本当に浅いところなんだなと思う。それは読む本の冊数ではなく、何というか、選ぶ本の深みと言うべきか。

神保町で読書会をしているものの、別に「黒っぽい本」を好んで読むわけではないし、それこそ店頭に並んでいる「白っぽい本」しか手に取らない。

だから神保町に行く必要性あるのと言われると、若干それな、と思ってしまう。正直ブックオフでも買える本しか読まないのだから。

それでも神保町に来てまで本を探す人っていうのは、相当の深みのある人なんだなと思うし、そんな読者を相手に商売をするっていうのは、生半可な知識では生き残れないんだなと思う。

一方で他の書店と差別化するためにも、店主のこだわりや好きな分野を追求していかねばならない。でも、ただその分野の本を置けばいいというものでもない。

どんな本が置いてあるかでなんとなくその店の"格"みたいなものがわかるの。誰でも知っている超有名な本じゃないけど、見る人が見たら膝を打つような謂わば黒っぽい本。これはそういう本よ。

同著 第2巻 19頁より抜粋

なんの雑誌か本だったか忘れてしまったが、ブックカフェを開業する人が本棚に岩波文庫ばかり並べていたら、ぼくは店主の底の浅さを感じてしまうと(生意気にも)語っていたものがあった。

その時はあまりよくわからなかったけれども、今ならなんとなく分かる気がする。別に岩波文庫が悪いというわけではなくて、そこに店主のこだわりがないことが問題なのだと。

神保町に限らず、本を扱って商売をするということに対して、例えそれが読書会だとしても、もっと熱を持つべきだなとしみじみ実感した次第。

もちろん、三姉妹の恋愛の行方なども気になるところなので、早く続きを読もうと今から楽しみである。しかも明日(2023年11月17日)に4巻発売されるみたいだし。それではまた次回!

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