日本の職人気質、職人に対する固定概念と職人の稼ぎ方の考え方について。

これは調べたりした内容ではなくて、自分の経験から思った事を書いたので短い内容になるかもしれません。

日本での職人の定義
職人気質(目先の金額よりも良い作品を作りたい)は日本だけの文化。職人は生活のためにやっているので、日本以外の国や地域は安かろう悪かろうは当然。職人=芸術家ではない。むしろ製造工場(こうば)で働く人間であって、創造性を形に変える芸術家とは違う。職人は金儲け有りき。芸術家は勝手に世間が作品の評価をしてそれを購入する。作りたいものを作って、評価してくれた人が作品を買って対価を得る。お抱え絵師や肖像画を描いたり彫刻したりする人たちもいるが、それは顧客の依頼があって、顧客の要望通りに作るので職人。例えば生活のためにやっている路上で似顔絵を描いてくれる人も顧客が気に入ってくれるように描くので職人になる。

職人としての働き方/稼ぎ方
初めてのお客さんに対しては自分の事を知ってもらうためにディスカウントも必要だが、それ以降は市場価格か、それ以上で発注するのが普通、ビジネスではよくつかわれる方法。職人は食うためにやっているのでマーケティングも必要なのです。でなければただのもの好き。ちなみに私は日本以外の国や地域に住んでいたことがありますし、海外の企業と取引したこともありますが、職人気質の独特な価値観は日本だけと言う事です。海外(グローバルスタンダード)では安かろう悪かろうは当然の事。いいもの作ってほしいならそれなりの対価を支払わなければ、例えば工賃の安い発展途上国で作るとしても、経費を絞れるだけ絞ろうとして作る製品はまともな物は作れません。
極論、合理的に働かないと稼げないです。”目先の金額よりも良い作品を作りたい”という価値観の植え付けは合理的にみると会社や顧客に都合の良いように搾取されることになります。いい腕、技術に対してそれなりの対価を払うというのが常識だと思います。いい腕や技術をもっているのに安く搾取されてしまうと業界の単価はいつまでも上がりません。職人も1社、一人の顧客に依存するのではなく複数の顧客を持って何が正しいか(単価、評価)を判断するべきだと思います。他と比べて自分に合った単価、評価をしてくれない顧客は切り捨てて新しい顧客を見つけるのが合理的なビジネスのやり方だと思います。安い単価でいいものを作るというのは自分の価値を下げていますし、もっと取れる(取っていい)のに取らないというのは損です。腕に自信があってちゃんと評価してもらえるのであれば、合理的な考えで理解のある顧客と付き合えばもっと稼げると言う事です。あと余談ですが、専門以外の事(例えば動画出演。自分が出たいというのであれば話は別ですが、、、)を要求される場合は基本断るべきです、同じ契約料でなんでもやってくれると勘違いされてしまいます。もしやるとしてもその分の金額を別途請求するべきですし顧客側は支払うべきですタダで出演、解説してもらおうという考えのセコイ顧客とは付き合うべきではないです。そうならないためにも、ちゃんと契約時の契約書は必要です。ちゃんとしたまともな顧客なら顧客側から提示すると思いますが…

まとめ
①職人と芸術家は違う。
 職人は生活のためにやっている製造業者
 芸術家は自分の想像するものを形にする人。
②”安くても良い物を提供したい/する”という職人に対する考えは日本だけ。
 グローバルスタンダードは”安かろう悪かろう”当たり前。
③搾取されないためには
 ちゃんと評価してくれてそれなりの対価を支払ってくれる顧客と付き合う
 1社、1人の顧客に依存しない
  複数の顧客と取引して正当な単価、評価をしてくれる顧客を見極める
  正当な単価、評価をしてくれない顧客は切り捨ててさっさと新規を探す
➃専門以外の事は請け負わない ※どうしても自分がやりたい事なら別 
 契約料内でなんでもやってくれると勘違いされる
  やる場合は別途料金要求する
 契約書を交わして無駄、不要な事を押し付けられないようにする。

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