そうだ、川崎市議会に行こう!一般質問の傍聴(後編)。当時、人生二毛作目の8歳。
神奈川県川崎市の武蔵小杉でソーシャル系大学「こすぎの大学」を開校した後、川崎市との接点も増えていきました。その一つが「川崎市議会に行こう!」。川崎市議会の傍聴を通じて市政への関心が高まってきた当時。
(※)2014年8月にハフィントンポストに寄稿した記事を編集して再掲しています
川崎市議会に行こう
僕が住まう街、今年市政90周年を迎えた神奈川県川崎市。
その川崎市議会の傍聴レポート第3弾です。初めての傍聴が2014年6月11日の代表質問、その後、6月23日の一般質問も傍聴。今回は、一般質問の傍聴レポートの続きです。一般質問から約2か月が経過しました。当日はtwitterでライブ中継しながら傍聴していたので、そのtwitterを読み返しながらブログを綴っているのですが、記録よりも記憶を拠り所にして綴ってみます。
川崎市議会(一般質問)
僕が市議会を傍聴してから、東京都議会のセクハラやじ問題、兵庫県議会の野々村龍太郎議員の号泣会見、大阪府議会の山本景議員によるLINE問題等、地方議会に注目が集まる機会が増えており、地方議会、いや、地方議会議員にマイナスのイメージが付着、いや、定着しつつある感が否めないのですが、今回は、一般質問での川崎市議会議員さんの様子を紹介します。
前回のレポートにも綴りましたが、川崎市民約145万人に選ばれた川崎市議会議員は60名。川崎市全体を対象にして本質的な行政デザインに取り組む議員もいらっしゃれば、残念ながら自分の選挙区の特定の誰かの陳情を代弁しているに過ぎない議員もいらっしゃいました。n=145万人を対象にするのか、n=1を対象にするのか、どちらが良い悪いではなく、60名という市議会議員の多様性があるからこそアプローチできる行政の姿とも感じましたが、その具体例を紹介します。
(参考)2014年6月23日平成26年第2回定例会一般質問発言要旨
A議員さん。歩道の安全対策について。代表質問では議場の飾りになっていた大画面ディスプレイに現場の写真を映しながら、街路樹が邪魔して横断歩道と車道の様子をお互いに確認できず安全性が損なわれているとの指摘。川崎市のとある場所について長々と説明。市の職員からは伐採をして安全性を確保したとの回答。
B議員さん。市民と市政をつなぐ情報活用の効果的な仕組みについて。市の調査の課題を指摘するために、議員さん自らが大規模なインターネット調査を実施して市民の声を代弁。川崎市も調査をしているけど、定量データだけでなく、定性データ(自由回答)を分析することで課題解決できるというノウハウを紹介。情報(Information)を知識(Intelligence)に昇華させる必要性を指摘。他議員が課題を述べるだけに対して、課題解決策に加えて解決策を導くノウハウまでも紹介。
B議員さんは、市民が「シビックプライド」(都市に対する誇りや愛着)を抱ける街づくりをしたいと述べ、現状の課題も指摘していたのですが、これまでに市と共に課題解決した結果、若年層のシビックプライドが高まっているという調査結果も織り交ぜ、市の職員の方々に感謝の言葉も伝えていました。感謝の言葉を伝えていたのはB議員さん一人だけ。
C議員さん。自治体クラウドの導入について。市の職員によるUSBメモリ紛失による個人情報の流出について指摘。紛失リスク対策のために自治体クラウドの導入を提案。自治体クラウドの可能性は、もっと大きな視点で考えられそうな...。
D議員さん。宅地造成許可等について。これも川崎市のとある場所についての指摘。
当日は13名の議員さんが一般質問。僕は午後からの参加だったので8名分しか傍聴できず、ここでも4名の議員さんのサマリーしか記載できていませんが、色々と感じることがありませんか?
傍聴直後は、共感できる議員さんと、そうでない議員さんがいたのが事実です。しかし、時間が経つと60人という市議会議員の多様性の魅力、そして、一人ひとりの議員さんの魅力を感じており、川崎市議会議員60人全員の方々を応援したい今の気持ちです。選挙では一人しか選べないのがツライですね...。選挙制度自体もリデザインしたいです。
そうだ、川崎市議会に行こう!一般質問の傍聴、を通じて学んだこと
問題を指摘するだけでなく、問題の解決策を市の職員と共に一緒に考えて行動する議員に共感します。時々、議員の活動報告がポスティングされていますが、議会を傍聴すると実際に議員が対策を講じたのか?、議会で問題を指摘しただけなのか?が浮き彫りになります。「言うは易く行うは難し」を意識して投票するようになりました。
(補足)
今回のnoteはハフィントンポストに寄稿した記事を一部編集して掲載しました。
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