見出し画像

ワールドカフェを社内に導入。ムサコ大学の立ち上げ。当時、人生二毛作目の6歳。

黒船と言われたiPhone上陸以降、新しい価値観であるSHARE(共有・共生・共感・共創)を探索すべく越境して出会ったワールドカフェ。2010年5月にFuture Innovation Cafeに参加してから毎月、隔週、毎週と頻度を高めながらワールドカフェにハマる日々。社外の仲間と社会課題などの本質に迫りながら、自社(NECカシオモバイルコミュニケーションズ)内にも導入することでガラケーからスマホへのシフト、そして、さらにはスマホの次にある未来に向けた社内風土改革ができると信じて始めたのが「ムサコ大学」でした。

CS No.1より、まずはES No.1を

自社にワールドカフェを導入するにあたり、まずは自分が属する事業本部でテスト開催しました。2011年2月、事業本部長や事業部長をはじめとして、部長・マネージャー・主任・担当クラスまで役職や年代を超えて約20名が参加。

テーマは「NECカシオモバイルモバイルコミュニケーションズがNo.1になるために、個人・組織としてできること」
ラウンド1:過去に自分が属していた自慢できるチームを紹介してください。
ラウンド2:あなたにとって、仕事のやりがいは何ですか?
ラウンド3:NECカシオモバイルコミュニケーションズが目指すNo.1とは?
ラウンド4:NECカシオモバイルコミュニケーションズがNo.1になった時、自分や自分の周囲ではどのような変化が起きていますか?

仮説としてCS(Customer Satisfaction:顧客満足度)No.1という声が挙がるだろうと想定していました。ところがワールドカフェで自分と相手に向き合ったメンバーからは「自分たちが満足していなければ、お客さまを満足させることはできない」、CS No.1のためにES(Employee Satisfaction:従業員満足度)No.1が大切だという意見。ES No.1を実現できれば、「称賛し合う」「諦めない」「達成感に満ちている」「肯定し合う」「活気がある」という状態になっていると。黒船と言われたiPhoneの上陸によって国内ケータイメーカーは断崖絶壁に追い込まれていましたが、まずは自分と組織が変わることで光明を見いだせると共通認識を抱くことができた時間でした。

20200716_ワールドカフェ

ムサコ大学の立ち上げ

2011年9月。部門・役職・世代の壁を超えてイノベーションを創出することを目的に始めたのが「ムサコ大学」でした。毎月、第1水曜日の就業時間後に開催。“先生役”と呼ばれる話題提供者によるプレゼンテーションをし、その後、参加者全員によるワールドカフェを実施。就業時間中とは違うマインドで参加し、先生役となる社員も自分の思いを素直に語るため、テーマも「チャレンジ」「女子力」「バレーボールな私」など多彩。そして、その思いに呼応するように本質に迫る対話が繰り広げられました。
そんな先生役のメッセージをまとめた「ムサコ百選」。スマホ事業からの撤退によって100回に届かず、26回で終えることになりましたが、今でも熱く語られたメッセージは心に残っています。

スライド1

スライド2

スライド3

スライド4

スライド6

1→7→1の奇跡

風が吹けば桶屋が儲かる。桶屋が儲かるために風を吹く。ワールドカフェの導入は、桶屋が儲かるために意図的に吹いた風でした。そして、奇跡と思えるような結果が起きました。商戦期に1機種しか投入できなかった当時、ムサコ大学などに積極的に参加していたメンバーが携わった2012年冬モデルでは7機種を投入できたという奇跡。個人と組織の意識が変わった結果、奇跡が起きました。

20200716_奇跡

ムサコ大学で学んだこと

成功の循環モデルを体感したムサコ大学。ムサコ大学を通じて関係の質を高めた結果、思考の質、行動の質が向上し、そして、奇跡と言える結果を得られました。成功の循環モデルは本の中の出来事でなく、誰もが実際に起こすことができるんです。


よろしければサポートをお願いいたします。各種活動でありがたく使用させていただき、noteの充実を通じてお礼していきます。