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SaaS企業で事業成長の推進を担うデータマーケティングチームを立ち上げた話

こんにちは。SmartHR データマーケティングチーム で データアナリスト をしている清水 勝也 ( @katz ) です。

表題の通り、事業成長の推進を担うデータマーケティングチームが2020年10月に立ち上がり、半年が経ちました。
この記事ではチームとして半年間でやってきたことを振り返りつつ、これからの展望をお話しします。
SaaS企業で「データマーケティングチームを立ち上げたい」「データドリブンに事業課題を解決し、事業を推進させたい」という方に少しでもお役に立てれば幸いです。
今回は「組織的な取り組み」を紹介します。
チームとしての業務的な取り組みは「SmartHR 1人目のデータアナリストが過ごした1年間」をご覧ください。


データマーケティングチームとは

「データマーケティング」というワードに耳馴染みのない方も多いかと思いますので、岡本 ( @takaokamoto1 )の「 SmartHRマーケティング組織Ver.2021 」から一部を抜粋する形で簡単に紹介します。

● データマーケティングチームが立ち上がった背景

1.  SmartHRがリリースし、5年が経過。多くのマーケティング・セールス活動のデータが溜まり、その利用価値が高まってきた。

2.  組織の成長と同時に、業務の細分化、複雑性が高まり、合理的でかつ全体最適な意思決定をするために定量的な一次情報が必要とされはじめた。

3.  事業・市場が成長し、成熟していくと最後は確率戦になるので、その準備を今からしておきたい。

● データマーケティングチームの役割

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また、他社のデータマーケティングチームと異なるのは岡本 ( @takaokamoto1 )の「 SmartHRマーケティング組織Ver.2021 」に記載ある通り、マーケティング領域に閉じていないのが特徴的で、ビジネス領域全体の意思決定を支援することで、事業全体に大きな貢献をすることをミッションとしています。

組織としてやったこと

● 対チーム内
① 大切にしたい価値観の策定
データマーケティングチームの立ち上がり背景やミッションは上記の通りなのですが、それを日々の業務・アウトプットにどのように反映させればよいのかを話し合いました。
例えば、データアナリストとして、施策担当者とどのようなコミュニケーションを取るのが理想なのか。データアナリストとして施策にどこまで踏み込んでいくのか。これらをひとつずつ言語化していきました。

その過程で、大阪ガス株式会社 河本薫 著の「会社を変える分析の力」「最強のデータ分析組織 なぜ大阪ガスは成功したのか 」を非常に参考にさせていただき、著書に出てくる以下の考えを下敷きとして作成しました。

「アクションを取りやすいコンパクトでわかりやすい分析結果」を出し、データアナリスト主導で「見つける」「解く」「使わせる」を推進する。

② ①と評価項目の紐付け
①で作成した価値観に沿った行動をきちんと評価できる仕組みになっていないと、チームとして健全にフィードバックしあえないですし、形骸化してしまいます。そのため、会社の評価項目と照らし合わせて、ひらたく言うと「評価される良い行動」「評価されない悪い行動」を定めました。

SmartHRでは、半期ごとに期初に定めた「ミッション達成度」と「価値観マッチ」「基礎スキル」で評価するのですが、ここでの評価項目とは「価値観マッチ」を指しています。

③ 目標設計
新設されたチームなので、仕事を作るところからのスタートです。
もちろん、すでにマーケティンググールプ内では、データマーケティングチームとして取り組むべき業務がありましたが、Biz横断的に取り組む業務が明確にあるわけではありませんでした。
そのため、マーケティンググループ、インサイドセールスグループ、セールスグループの執行役員やマネージャーに課題をヒアリング。その中でデータ分析によって貢献できることを探していきました。

● 対チーム外
① 施策担当者の業務に溶け込む
データアナリストとして、データ分析によってビジネスに貢献するためには、施策担当者からのデータ分析依頼を待っていてはいけません。
そのため、例えばマーケティンググループの各チームの定例会に参加して、日々どんな会話をしているのか、何に困っているのか、何を判断軸として施策の意思決定がなされているのかな、など業務を理解するところから始めました。

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このように、データアナリスト主導で課題を発見、データ分析による意思決定への寄与、業務改善に貢献できる環境を作っています。

② データ活用の文化醸成
週に1時間『ゆるふわデータ会』という気軽に何でも相談できる会を実施。
「分析相談のハードルを下げて潜在的な課題を見つけること」を目的としています。
また、テレワークがこの1年で進み、他チーム同士の雑談機会が減ってきているのでこの『ゆるふわデータ会』がきっかけとなって雑談から始まるコラボレーションを副次的な効果として狙っています。

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この取り組み自体は2021年から始めたのですが、取り組み開始から約3ヶ月で「Salesforceでダッシュボード作ったよ」「SQL書きたい」「Lookerでレポート作れるようになりたい」と声をもらうようなり、データ活用の文化が醸成されてきているのではないかと思います。

今後チームとして注力していきたいこと

● 全社的なデータ活用の推進
データ分析を強みとしたユニットは現時点ではデータマーケティングユニットのみですが、実はAnalytics機能の一部をCSOps・経営企画にも持っています。
月に1回『データ周りをいろいろと企む会』を開催し、各ユニット・担当者がデータ分析の際に困っていること・やっていきたいことをざっくばらんに話し合っています。

ビジネス領域全体の意思決定を支援することで、事業全体に大きな貢献をするためにも、データマーケティングユニットが中心となり、より各ユニットとの連携を強化し、全社的にデータ活用による課題解決を目指していきます。

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● データ分析基盤の構築・運用
全社的な課題を解決していくためにも、より使いやすいデータ分析基盤の構築が必要不可欠になります。データレイク、データウェアハウス、データマートの設計・構築・保守を通して、社内の分析者が欲しい情報を迷わず得られる環境を整えていきます。

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P.S.) カバー写真を3色団子にしているのは「3人目のデータマーケティングユニットのメンバーをお待ちしてます!」と掛けています。「データアナリストに興味がある & 和菓子が好き」という方は、和菓子を食べながらワイワイお話しましょう〜!

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